- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480059260
作品紹介・あらすじ
アメリカは利潤追求のための自己責任に基づく競争システムを「つくる」国である。彼らは、法律や社会制度から経済の仕組みや国際社会の秩序にいたるまで「つくって」きた。テロの前に取り沙汰されていたのは、IT不況の深刻化と国際社会の中での孤立だったが、いま「新しい戦争」と同時に進行しているのは、新たな国際秩序の再編である。同時多発テロ以降のアメリカを中心にした世界の対応を注意深くたどり、重大な岐路に立たされたその真実の姿を浮き彫りにする。
感想・レビュー・書評
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悪夢の9.11。
その前夜から話が始まる。
- アメリカ首脳陣の動揺と、各国首脳の「自国の利益を睨んでの」アメリカに対する接し方。
- 世界経済の行く末、日米関係の在り方。
- ムスリムを多く抱える中央アジアとアメリカの関係など、広い視点で見渡している。
「自戒か自壊か?」の問いかけは、佐藤優氏が「人間の叡智」で述べているように、アメリカ一国の判断でなされる事柄ではなく、新帝国主義という世界ゲームのパワーバランスによって決まる。
一触即発の状況にある昨今、今後の世界について一考を促す一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカ軍が陸海空海兵から成るように、そのための専門職能集団が北東部の限られた大学院の法律、経済、経営、ジャーナリズムの4分野の出身者によって形成されている。彼らがニューヨークで屯すところも同じ。
ポールクルーグマン:戦争は通常、経済をおさえるよりも茂樹することである。戦争が経済にもたらす主な危険はインフレでデフレではない。テロ交易が経済にとって短期的にプラスになったとしても不思議ではない。
シラクとブレアという欧州の2人の主役がアメリカ詣でを済ませた後に、せきを切ったように各国の首脳がブッシュとのアポイントを取り始めた。
一番最初にブッシュと電話で連絡したのはプーチン。両国の利害が一致していたから。 -
[ 内容 ]
アメリカは利潤追求のための自己責任に基づく競争システムを「つくる」国である。
彼らは、法律や社会制度から経済の仕組みや国際社会の秩序にいたるまで「つくって」きた。
テロの前に取り沙汰されていたのは、IT不況の深刻化と国際社会の中での孤立だったが、いま「新しい戦争」と同時に進行しているのは、新たな国際秩序の再編である。
同時多発テロ以降のアメリカを中心にした世界の対応を注意深くたどり、重大な岐路に立たされたその真実の姿を浮き彫りにする。
[ 目次 ]
第1章 なぜWTCビルがねらわれたか
第2章 そのとき大統領は何をしたか
第3章 世界恐慌は避けられるか
第4章 なぜ首脳はワシントンへ詣でたか
第5章 なぜロシアはアメリカにすりよるか
第6章 「日の丸を示せ」と誰が言ったか
第7章 アフガニスタンはどうなるか
第8章 アメリカはどの道を選ぶか
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
同時多発テロの2か月後の時点において、2か月間の国際政治および経済上の動きを、主に報道や政府公表資料に依拠しつつ、ニュース解説の紋切り型の枠内でわかりやすくまとめる。各所に挿入された批評は情緒的であり、問題を本質的に把握する役には立たない。