高校生のための経済学入門 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480059369

感想・レビュー・書評

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  • ビジネスパーソンである以上、間接的にめ直接的にも経済とはきってもきれない仕事生活を送っている。

    なんだか突然思い立って、経済学の学び直しをしようと思い読んでみた。
    てか、そもそも体系的に経済学を学んだことはないで学び直しというのは誤りだな。

    かなり古い著作ではあるが高校生向けの入門書ということで、まぁそれなりにわかりやすかったかなという印象。但し高校生にはちと難しいかもとも感じる。

    分配不要のベンサム(功利主義)的立場と社会的弱者への積極分配を志向するロールズ的立場について学ぶ。

    結局、効率性と公平性はトレードオフの関係なんだよな。
    いいとこ取りはありえない。私達国民もこのことを充分に理解した上で選挙において国民の代表を選ばねばならない‥などとつれづれに思う。

    また社会保障制度における現役世代と高齢者世代や現在世代と将来世代の問題など考えるきっかけとなった。

  • 大学の一般教養レベルの経済学的内容なので高校生には難しい側面もあるが、経済学部を目指すのであれば読んで損はない。
    他方、社会人の殆どはこのレベルすら理解していないだろうから、再入門的位置づけとして読んでもよい。

  • 高校生のための…とあるが、なかなか幅広くそれなりに深い内容なのでは?というのが経済学初心者(大人)としての感想。

  • <内容紹介より>
    わが国の高校では、経済学がほとんど教えられていない。「政治・経済」という科目に経済学の基礎が説明されているが、この科目自体の影が薄い。一方、世の人々の経済に対する関心はけっして低くない。本書では高校生にもわかるように、ポイントをきちんと抑えながら、経済学の基本的な考え方を解説する。理論そのものよりも、現実の経済問題の解決に経済学の考え方がどのように生かせるかという、実践的な面を重視する。
    ……筆者はこの本を書くために、ゼミの学生に高校で使っていた「政治・経済」の教科書を見せてもらったり、本屋で受験参考書をめくったりしてみました。しかし、正直言って、そこに書いてある経済学の説明にまったく魅力を感じませんでした。中身が断片的である上に、近年の経済ニュースを散りばめただけです。……

    ――――
    ちくま新書の「教養力」というフェアで販促されていました。
    高校生にもわかる、という文句につられて購入しましたが、とてもわかりやすく、かみ砕いて解説されており、とても参考になりました。
    よくニュースで出てくる財政政策や「金融引き締め」などの単語についても説明があり、ニュースでたびたび耳にする現在社会のかかえる課題について、理解が進むように思います。
    年金問題をめぐる世代間の対立や、財政健全化(支出の抑制)と景気対策(公共事業の拡大等の予算拡充)などの相対する考え方双方の理論的な裏付けも説明され(どちらが「より望ましいか」という判断は示されませんでした)、各自の社会への視点や立場を考えるきっかけになると思います。

    ただ、「高校生から」と銘打ってありますが、実際に社会経験が少ない高校生よりも、社会人となってあらためて経済学について復習しよう、という大人の方が読んでいて「実感として」納得できる部分は多いだろうと思います。

  • 経済学についての概要を学ぶ事が出来た。基本的に分かりやすかったけど、gdpデフレーターとラスパイレス物価指数の違いが何回読んでもよく分からない。基準年における変化を加重平均するってので同じじゃないの?

    よくTikTokとかで、金を刷らない財務省は悪!みたいな動画が沢山流れてくるんだけど、そんなに簡単なもんじゃないのね。
    とりあえず自分が死ぬまでは財政破綻して欲しくないなあ

  • 非常に幅広く、浅く、時に深く。
    教科書に載っているような基礎的な内容から、現代日本に於ける内容まで網羅されており、かつ高校生目線での説明もあって、かなりスッと内容が入ってきました。

    私も高校生なのですが、書中に書かれているように、高校生以外で経済学を学びたい!という方でもかなり満足できる内容だと思います。
    寧ろ、ある程度、普段政経情報を触っていないと難しいかもしれません。そういう意味では高校生ではなく大人向けと言っても過言ではないと思います。

    初版は2002年と少々古いですが、現在のものは最新版で書き換えられており、データや文言(アベノミクスなど)も新しく、大変タイムリーな話題も多いです。

    議論されている内容を両者目線で解説していたりと、その他にも経済学入門教材としてかなりレベルの高い書籍でした。

  • 経済学の勉強をしたくて初めにこの本を読んでみました。
    この本を読んだことで私は初めて日銀のホームページを見てみました。いろいろと公開されているものなのですね。

  • きちんと勉強をした高校生であれば良いと思う。
    そうでないならば理解できなそう。

  • 高校の政治経済で学んだことの学び直しだけでなく、社会人として生活する上で基礎的なことをわかりやすく学べた。また読み直したい。

  • 高校生と言うよりは大学初年次もしくは社会人に最適という感じの内容。少し出版が古いと思っていたが、増刷のたびに最新データに差し替えている様で、実用という面でも問題ない。経済学へ興味を持つきっかけの入門書としてはベストなものの一つである。

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著者プロフィール

小塩 隆士(おしお・たかし):1960年京都府生まれ。83年東京大学教養学部卒業。2002年大阪大学博士(国際公共政策)。経済企画庁(現内閣府)等を経て、現在、一橋大学経済研究所特任教授。主な著書に、『高校生のための経済学入門[新版]』(ちくま新書)、『再分配の厚生分析』(日本評論社、日経・経済図書文化賞受賞)、『社会保障の経済学(第4版)』(日本評論社)、『公共経済学』(東洋経済新報社)、『くらしと健康』(岩波書店)、『日本人の健康を社会科学で考える』(日本経済新聞出版)ほか。

「2024年 『経済学の思考軸 効率か公平かのジレンマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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