- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480059673
感想・レビュー・書評
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太宰の作品の根底にはディスコミュニケーションと家父長制への抵抗と庇護されたい願望の問題があり、戦時下の太宰が驚くほどの佳作を残したのは太宰が国家に「父」の役割を投影したゆえの安定がそれをもたらしたのだ、とする第5章が印象的だった。敗戦により無惨に滅びゆく「父=日本」の喪失体験したことにより太宰は均衡を保てなくなってしまった。厚い本ではないがしっかり読み応えのある新書。太宰は人間関係に擬似家族の投影をしてしまっていたのだなあと本書を読み感じた。太宰は最期まで家長の立場を引受けることを恐れていたのだろうか。
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演出としての太宰論。
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本書は太宰論としてももちろんすごく面白いけれど、それよりも自分自身の他人との関わり方について考えさせられた。弱さを演じるということ。わたしはずるい人間なので、自分を卑下するのって防衛手段だって、知ってて、卑下してる。事実自信もないのだけど、それがどう作用するかわかっててやってる。なんだか、良い人間になりたいなあと思った。良い人間関係を築きたいなあと思った。
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数多くの太宰論が出版されているが、この著者は視点を少し遠くに離している。数多くの私小説をそのまま太宰の行動・心理として受け取ってはならないのだと強調している。
読者が陥りがちな作者がそのままを描き、読者は登場人物をそのまま太宰と受け取る錯覚。ここに注意を喚起しているのだ。 -
太宰治の評論。
わかりやすく、納得のいく内容。
太宰は「弱さ」を演出することに長けた作家だった、という話。
加害者のいない被害者。 -
あんま面白くねえなあ
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