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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784480059703
感想・レビュー・書評
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よくできた授業用の資料。「新書み」は薄い。
著者:木村 浩[きむら・ひろし] (1952-) 写真、視覚設計、サイン計画、情報処理デザイン。筑波大学芸術学系助教授(2002年時点)。
https://researchmap.jp/read0115625
【書誌情報】
シリーズ:ちくま新書
定価:本体680円+税
Cコード:0200
整理番号:370
刊行日: 2002/10/17
判型:新書判
ページ数:176
ISBN:4-480-05970-9
JANコード:9784480059703
在庫 ×
情報デザインとは、情報を目に見える形にし、よりわかりやすく伝達するためのデザインである。新聞や雑誌のデザインはもとより、公共施設や交通機関の標示、Webページなど生活のあらゆる場面で情報デザインが用いられている。膨大な情報を整理し、正確に効率的に伝える方法がわかる、コミュニケーションとデザインの関わりを示した、情報デザイン入門。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480059703/
【目次】
目次 [003-006]
序章 情報とコミュニケーション 007
情報化の技術 008
はじめに 情報とはなにか
コミュニケーションの発達 012
コミュニケーションについて 情報との出会いかた インターフェースのデザイン
第1章 人はどうやって伝えてきたか 017
読み書きの歴史 018
言語のはじまり 文字のはじまり 古代文明の文字 書写材料
印刷の発明 023
印刷術と活字 産業革命、近代化と大量生産、印刷
印刷メディアの登場 027
写真の発明と印刷 新聞の登場
通信メディアの登場 031
科学技術と通信メディア 電気の誕生 通信の始まり 電波による通信
映像の時代へ 037
映画の誕生 電子の時代
コンピュータの出現 039
コンピュータと情報インフラストラクチャー パーソナル・コンピュータの誕生 インターネット ケータイの出現
広告の重要性 047
広報としてのコミュニケーション アメリカの広報 CIからコーポレート・コミュニケーションへ
第2章 情報デザインへの招待 053
情報デザインとは何か 054
情報デザインの誕生 ビジュアル・コミュニケーション・デザイン 情報デザインの背景 情報デザインが求められるもの
誰もが情報発信者 062
情報化がもたらしたもの ボーダーレスな世界、ユーザも情報の発信者 情報の送り手
すべてはデザインされている 070
アノニマスなデザイン デザインの誕生 近代デザインの発展 日本での発展 オリンピックと万博
情報との接点 081
インターフェース コミュニケーションとデザイン
サイン計画 086
サインとのコミュニケーション サイン・システム
自己アピール 095
プレゼンテーションについて インターフェースの要素
文字のデザイン 100
活字(繰り返し使える文字)について 活字の区分 グリッド・システム ピクトグラム・絵文字・アイコン ダイアグラム
第3章 「わかりやすさ」の構造 127
情報と出会う仕組み 128
理解の構造 わかりやすさ・理解しやすさ、何よりもまちがわないこと 情報を組織化・構造化する基準
認知心理学と情報デザイン 134
短期記憶 アフォーダンス
文字の扱いかた 140
見分けやすさと読みやすさ 読みやすさ 理解のしやすさ 文字の大きさについて 文字の大きさを決める場合の基準
身近なコミュニケーションにおいて 149
表現行為 書類の作成 プレゼンテーションの留意点 Webページ作成の留意点 Webアクセシビリティ ニールセンとFlash
これからの情報デザインの方向 171詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
活字フォントやピクトグラムについての一般向けの解説にいくつか面白い点があるが、辞書的に使えるというわけでもない。したがって「受け取りやすい情報」のデザインに関する一般的な心得についての啓蒙書とみるべきだろう。
<span style='color:#ff0000;'>「アノニマスなデザイン」</span>という言葉が出てくる。造形性を主張するよりも求められる機能に徹し、広く一般的に利用されるものとして造られたものという定義で用いる。活字フォントのようなものが代表的。
ゴシック体と日本では言っているが欧文書体では<span style='color:#0000ff;'>「サンセリフ書体」</span>という。このサンセリフの標準的なものは<span style='color:#0000ff;'>ヘルベチカとユニバース</span>である。ヘルベティカはコンピュータの標準書体としてポピュラー。また<span style='color:#0000ff;'><b>フルティガー</b></span>という書体があって、Sなどに観られる字形の開口部が垂直方向よりも水平方向に開放的になっていて、快活で軽快なイメージの書体である。最近はJR東日本のホーム番号にもフルティガーが用いられるようになった。 -
残念ながら、の意味での教科書的。読みかけで一旦止まってしまい、他の本が読みたいので読み終わらなくては、と、眠気と戦いながら、読んでしまいました。
悪いことが書いてあるわけではないのですが、本書のタイトル上、情報をデザインすることを納得させるためにも、もっと読ませる、ということに神経を使っていただきたかったです。 -
著者は、筑波大の先生。
印刷物やサイン計画の歴史から見た"情報デザイン"のまさしく入門書。
文体が平易で、デザインのことがよくわからない人でも
"デザインってこんなことを考えてんだ。"と学べるはず。
いわゆる"教科書"が苦手な人には、お進めしませんが…。 -
情報デザインとは情報を目に見える形にし、より分かりやすくするためのデザイン。
データを発信し、受け止め、理解するまでのプロセスをコミュニケーションとして捉え、情報伝達に有効なメディアの設定、膨大な情報の整理、情報として認知するプロセスを把握することを具体例を挙げて解説しています。
身近にある例として挙げやすいものが、駅構内で見る非常口のサインシステムです。これはボーダーレスに人が行き交う場所で色、ピクトグラム、文字の大きさ、フォント、光の明るさによって、近くに何が存在しているかということを言語、年齢、性差に関係なく幅広い人に伝えるデザインが合理的にされています。
情報インフラが進み、膨大な情報を整理、発信することが予測される社会で情報デザインがどれほど身近にあるのかを実感しました。この本以外でも情報デザインは書籍化されていて、そちらを推奨されてる人が多いみたいです。
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