- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480059765
感想・レビュー・書評
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タイトルの「美」の文明は、「力」の文明に対するアンチテーゼである。言わんとすることはよくわかり共感もできる。ただし、それも束の間で、読み進めるうちに著者の、いろいろな思いがだらだらと吐露されるだけの無秩序な内容になってしまっている。最後の方は、支離滅裂とまでは言わないまでも、相当こじつけなければ「美の文明」や著者の「海洋国家」構想につながらないので、新書としては残念な出来かもしれない。
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西欧を中心に世界を席巻してきた「力の文明」に替わって、これからの世界は「美の文明」をめざさなければならないと著者は主張し、そのために日本の果たすべき役割について積極的な提言をおこなっています。
首都移転なども含めて、取り上げられているテーマは多岐にわたっていますが、その割に著者の主張している「美の文明」の具体的な中身が見えてこないように感じてしまいました。 -
[ 内容 ]
かつて西欧列強による植民地化の危機にさらされた日本は、「富国強兵」を国是とすることによってそれを切り抜けた。
そして今、日本は再び、水・ゴミ・エネルギーに代表される地球環境の限界に直面している。
機能性のみを重視し、暴力と破壊に行きつく「力の文明」はどうすれば克服できるか。
国土構想を問い直し、「美の文明」に基づいた独自の未来戦略を提示する。
[ 目次 ]
第1章 「力の文明」から「美の文明」へ(文明の基礎とは何か 地球環境を破壊する「力の文明」 ほか)
第2章 岩倉使節団における美の発見(夷狄から中華に変わるアメリカ 空間軸から時間軸へ転換する文明観 ほか)
第3章 東京時代と決別する(「生活の五五年体制」を打破する 那須・阿武隈への首都移転 ほか)
第4章 西洋学から地域学へ(アジアの周縁に未来がある 日本の平和部隊―青年海外協力隊 ほか)
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[ 関連図書 ]
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<a href="http://bbs1.sekkaku.net/bbs/?id=mitosemi&log=2407">【三戸ゼミ掲示板】にて、ご紹介頂きました。</a>
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一方の道は、アメリカに追随して「力の文明」の一翼を担う道。そしてもうひとつが、著者の提示する「美の文明」の道であり、韓国、台湾からASEAN諸国、オセアニアからオーストラリアまでを含む「西太平洋津々浦々連合」をかたちづくり、海によって結ばれた国際関係を樹立することであるという。
http://d.hatena.ne.jp/hachiro86/20080403#p1 -
覇権主義の今から一人の心の中を大切にする美の文明へ移行していくだろう。その時かつての美しい日本を取り戻すには。西郷隆盛の生き方。