使うための大学受験英語 今のままでは英語力は身につかない (ちくま新書)

  • 筑摩書房 (2004年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480061911

感想・レビュー・書評

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  • 38248

  • 2004年刊行。TOEIC、TOEFLの試験問題と、大学入試センター試験・東京大学・京都大学・名古屋大学、私立大学の入試問題とを比較し、英語学習の意味と大学入試の改善の必要性を解説するもの。内容は、特記すべき事項はない。

  •  1956年生まれの翻訳家・随筆家が2004年に刊行した受験英語批判本。TOEFL・TOEICと入試の設問(東大など)との類似点・相違点を挙げたうえで、現状の入試問題の欠点を指摘していく。分量のほとんどが大学入試の英文・解答で埋まっている。

     以下感想。本書ではたいした根拠が示されないまま、著者の主張が繰り出されることが多い。ものの見方が片面的であることとあわせて、読んでいてかなり不安になる。

     気になる点を具体的に書こうにも多すぎるので数点だけにしておく。
    ・「国際人を育てるという時代のニーズ」→その需要が実際にあるのか測っていない(そもそも、どう測るつもりなのだろうか)。どのくらい変化してるのかも分からない。既になんとなく肌感覚で測ったり「これからは国際化だ」となんとなく言う/書く人も多いが、教育の議論場に乗せるには、信頼性に欠けている。
    ・「中高6年間も勉強しているのに、英語が使えない」→①そもそも英語の課程を十分に習得している人の方が珍しい。だからもし英語の授業をさらに高レベル、またはより効率的なものに改善したところで、ついていける生徒の数は減る可能性の方が高そうだ。②一応のゴールを「第二外国語をビジネスの場で実用に耐えるほどのレベル」としてみる。さて、そのレベルまでサラリーマン予備軍全員が到達できればいいが、実はそのレベル(かなり高レベル)に到達するには、たとえ語学の達人であっても、学校の授業を大きく超える勉強時間が必要だったりする。まあ、他の科目か部活動を圧縮すればなんとかなるのか(私個人は、英語よりも日本語と理数科目の授業時間を増やすべきだと思うが)。
    ③また、かりに英語教員・カリキュラム・環境・生徒の意欲など、(大学生の英語能力へとつながる)要因を改善する案を(できればデータ込みで)立てたところで、それを実行するには、潤沢な予算と準備時間が必要になる。とても現実的ではない。

     本書の趣旨(現状の入試問題についての問題意識)には同意できる部分もあるが、この程度の持論であれば、ことさら有名レーベルの新書で世に問うことでもない。ありふれた学校英語・受験問題への批判という内容であれば、個人HP等で公開する方が自然に思える。固定ファンなら読むだろう。
     本書の対象読者は誰なのだろう。

     なお、ちくま新書で入試問題を題材にしたものでは本書の他に、『やりなおし高校世界史』(津野田興一)や『哲学の誤読』(入不二基義)等がある。こちらはオススメ。


    【書誌情報】
    『使うための大学受験英語――今のままでは英語力は身につかない』
    シリーズ:ちくま新書
    792円(税込)
    Cコード:0282
    整理番号:491
    刊行日: 2004/09/06
    判型:新書判
    ページ数:240
    ISBN:4-480-06191-6
    JANコード:9784480061911
    https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480061911/

    【簡易目次】
    1 TOEICテストの検証
    2 TOEFLテストの検証
    3 大学入試センター試験問題の検証
    4 国立大学入試問題の検証
    5 私立大学入試問題の検証
    提言 大学受験英語はどう変わっていけばいいのか

  • TOEIC、TOEFLの英語は日常生活やビジネスなどでの実践的で総合的な英語の運用力を問うており、、問題はリスニング、リーディングが半々になっているのと、短文が多い。それに比べて大学試験の英語は、英文読解に比重が傾いており、長文が多すぎる上、受験生をふるい落とすため設問がパズルのようになっている。
    筆者は、大学受験が日本の中学校・高校での英語学習の目標となっている以上、入試試験の問題をもっと実践的・総合的な英語力を問うものに変えていく必要があると述べている。
    なるほど。

  • TOEIC、TOEFLの英語は日常生活やビジネスなどでの実践的で総合的な英語の運用力を問うており、、問題はリスニング、リーディングが半々になっているのと、短文が多い。それに比べて大学試験の英語は、英文読解に比重が傾いており、長文が多すぎる上、受験生をふるい落とすため設問がパズルのようになっている。
    筆者は、大学受験が日本の中学校・高校での英語学習の目標となっている以上、入試試験の問題をもっと実践的・総合的な英語力を問うものに変えていく必要があると述べている。
    なるほど。

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。東京外国語大学卒業後、出版社勤務を経て、翻訳家に。現在、作家、エッセイストとしても活躍。

30年にわたる編集・文筆業生活のなか、いつしか歳時や祭りの見物を兼ねて東京の街をあちこち歩くように。本書は、著者が長年続けてきた「現代東京歳時記散歩」の集大成となる一冊。

著書に、『英語で読むアメリカン・コラム』(ジャパンタイムズ)、『二重誘拐』(マガジンハウス)、『モンキーアイランド・ホテル』(講談社文庫)、『アメリカ映画の大教科書』(新潮選書)ほか、訳書に『後世に伝える言葉』(小学館)、『ウディ・アレンの浮気を終わらせる3つの方法』(白水社)、『ただひたすらのアナーキー』(河出書房新社)など多数ある。

「2008年 『東京お祭り!大事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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