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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480061935
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みんなの感想まとめ
現代物理学の核心を探る一冊で、相対性理論や量子力学の基本的な概念から最先端のループ量子重力理論までを分かりやすく解説しています。著者は、古典的な「モノ」としての認識が、実体を持たない抽象的な「コト」へ...
感想・レビュー・書評
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20世紀の顕著な物理学的発見である相対性理論と量子力学についての基本的な説明から,最先端のループ量子重力理論までを分かりやすく説明した一冊.
全体の流れとして,古典的な価値観において,実体を持ち誰の目にも等しく「モノ」として認識されていた様々な事物が,実体を持たない抽象的な概念で,見る人や立ち位置によって違う「コト」へと変遷していっている,と説く.
ちょうど相対性理論と量子力学を勉強している最中で,数式からはなかなかイメージに繋げられていなかったので,そうした理解を深めるのに役に立った.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パラパラとページをめくってみると、著者はこう述べている。
<この本は現代物理学にもとづく「思想」を(ほとんど数式をまじえずに)専門家でない人々に解説するために書いた。この本は科学思想の書でもある。
この本には一つのパラドックスが登場する。
パラドックス:現代物理学は科学虚構(サイエンティフィック・フィクション、SF)化している
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本書では、繰り返し、
「物理学から<物>という概念が次々と消えてゆく」
という実例を紹介するつもりである。
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現代物理学の思想性は、量子重力理論という最前線の研究において最も鮮明なかたちで現れる。そこでは、すべての「モノ」が消え去り、すべてはコトになる。それは、いったい、いかなることを意味するのか?
この本で、私は、たった一つのコトを読者に伝えたい。
モノからコトへ
と、まとめることができる。
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モノとコトの意味を読者に理解してもらうために、定義ではなく「説明」をしたい。
モノ:意味のネットワークの一つの「交叉点」(=結節点、ノード)だけに着目したときに見える世界
コト:意味のネットワークの全体的な「つながり」こそが本質であることに気づいたときに見える世界>(「はじめに――たったひとつのコト」より)
<われわれは、通常、モノとコトの間の「関係」としてしかコトが存在できないと思い込んでいる。だが、たとえば粒子という概念よりもエネルギーという概念のほうが基本的だとするならば、少なくとも物理学の構造を見るかぎり、必ずしもモノがなければコトがないとは言えないことがわかる。>(「おわりに」より)
これだけでは、何のことやらわからない。だが、どうやら「コトがあるからモノがある」「世界の本質は虚構・コトである」と言っているように取れるが、そんなバカなことがあるのか?本書を読んでみようと思う。
そういえば、これに似たようなことを言っている本がある。廣松渉氏の著書『哲学入門一歩前 モノからコトへ』である。廣松氏の数多い弟子の一人である小林敏明氏は次のように述べている。
<ありていに言えば、われわれが普段あらゆる事象の根底にあると思い込んでいる「物質」が、そのもっとも究極的な形を追求している現代物理学においては、もはやたんなる個々の自立した実体ではなく、あくまで関係の所産であること、ここに廣松が目をつけているのは見やすいことだろう。そしてこのラディカルな物質の関係への還元という発想は、個々の物のみならず、それを成り立たしめている時空間や質量にまで及んでいる。>(『廣松渉――近代の超克』より)
本書の著者・竹内薫氏の「モノからコトへ」は、廣松氏の『哲学入門一歩前 モノからコトへ』に源があるようだ。
小林敏明氏によれば、「70年代から80年代にかけて廣松主導の「社会思想史研究会」、通称「廣松氏研究会」がほぼ毎月のように開かれ、そこに大学を超えてさまざまな学生や研究者が集まってきては活発な論議や知的交流がおこなわれた。また東大教養学部科学史科学哲学科での講義やゼミでも学生たちの人気を集め、こうした研究会や教室から後に哲学、政治学、経済学、社会学などのさまざまな分野で活躍する人々が輩出することになる」。
従って、東大教養学部教養学科で科学史・科学哲学を専攻した竹内氏も廣松氏の指導を受けたと考えられる。
付記
竹内氏は本書の後に『物質をめぐる冒険 万有引力からホーキングまで』を出版した。一段と高いトーンで「モノからコトへ」を主張している。その本で、竹内氏は哲学者の大森荘蔵氏から影響を受けたと述べている。上記の私の「廣松渉説」を訂正する。
大森氏は「物理学から哲学に転向し、科学における哲学的問題の検証を目指した。物心二元論を否定し、独特の一元論による哲学体系を確立」。東大教養学部科学史科学哲学科教授の大森氏の後任が、廣松氏であった。廣松氏も物理学志望であったが哲学に変更した。
お終い -
現代物理学は、SF化しているという。
モノもコトも定義不可能という。
現代物理学の発展により、世界の本質はコト的であることが明らかになって来た。
まさにこのような内容の本が読みたかった。
古典物理学から量子物理学への流れの中での思想的な背景遠わかりやすく解説してくれている。
素晴らしい本です。 -
古本屋へ
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物理学が進歩するにつれてモノの本質がコトのようになりつつあることを説明する。相対性理論によってニュートン力学は置き換わった。量子論によって存在の不確定性が見出された。物理学から事理学へ。他書で量子論などの入門書を読んでいたので著者の言いたい事は分かるが、この本だけでは分かり難いのではないかと感じた。思想を述べているとはいえ、やはり物理現象を分かりやすく説明する必要もあるだろう。
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(CELL)1階 新書・文庫 (伊丹) 新書・文庫
新書||421.2||タケ -
とても分かりやすい
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本質はモノではなく、コトなのだと。ここ100年余りで、そんなことが分かってきたらしい。ピカソと、アインシュタインの対比が興味深かった。最近ちらほら聞く断捨離というワードも、似たような思想なのだろうか。
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竹内薫さんの本はわかりやすい解説書だが、彼の思想がその中に反映されている。特にこの本にはそれが強い。モノからコトへという発想は非常に面白いが、実在論と実証論の対比、虚構、SF化と話が進んでくると強い違和感を覚える。粒子という実態が見えなくなったとしても、たとえコトと表現される波の状態が量子の本質だったとしても、それでもそこには何かの存在がある。それを否定して、ものの存在の根源を脳裏の精神的なものに求めるとするなら、それはもはや観念論としかいいようがない。古くからの論争が現代物理学の最先端でまた再燃してきている。アインシュタインら巨人達が最後に悩んでいたのは、まさにこの問題だったのではないだろうか。
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相対論と量子論についてのありきたりの解説ではなく、これらの現代物理学の成果による世界像の変貌を示した科学思想の書。具体的には「モノからコトへ」の転換だ。宇宙を含めた日常の身の回りのモノを、究極まで突き詰めると何も無くなり、ただの出来事だけが営まれているという世界観を、様々な角度で検証している。既成理論解説の達人イメージがある竹内さんの本だが、本書は彼自身の哲学や思想が強く出ていて面白い。
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古典力学から量子力学へ、そして量子力学から現代物理学へのシフトを、思想的な点から捉える。個人的にはかなり衝撃的であった。
「モノからコトへ」をキーワードに、物理学がSF化され、我々の現実感、常識といったものが打ち砕かれていくような感覚は恐ろしくもあった。単純に新たな認識との出会いに対する喜びだけではなく、知ってしまうことでもはや後戻りできなくなるような怖さ、どことなく「幼年期の終わり」に触れているような感覚。相対的であるということ、なにが虚構でなにが非虚構か、空間とはなにか、これはいったい物理学なのか。いや事理学か。
果たして行き着く先が、人間の脳の限界なのか、宇宙の根源理解なのか。サイバーパンクなバーチャル世界や人工宇宙の妄想など、思想的にはいくらでも虚構を紡いでいけそうなのが面白い。
現実に今いる我々として、この思想に触れてみることは決して無駄なことだとは思わない。 -
NDC:420 \756
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作者がミステリー小説も書いてるとかで文章が読みやすい。なんとなくを、雰囲気をつかめる感じ。もっと知りたくなる。
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[ 内容 ]
相対性理論と量子力学の大発見を端緒とする現代物理学の展開は、にわかには信じ難い事実を明らかにした。
われわれが世界を考えるときの素朴な前提―確固たる手ざわりをもった無数の物質により、この世界は形づくられている―が、きわめて不確かな「モノの見方」であるというのだ!
では、最前線の物理学理論から導かれる、森羅万象の「リアル」なあり様とは、いかなるものなのか?
その驚くべき世界像を、数式を用いることなく平明な語り口で説き明かす。
[ 目次 ]
第1章 思索としての物理学(思索としての物理学 ニュートンの世界観はモノ的だった ほか)
第2章 SF的世界観への前哨(科学の歴史は実在論と実証論のせめぎ合いだった 天才たちと秀才たちの系譜 ほか)
第3章 ピカソと相対性理論(ピカソと相対性理論 時空の変換方程式 ほか)
第4章 量子は踊る(あえて実在論的に量子論を理解してみる(ボーム流の解釈) (あらためて)量子とは何だろう ほか)
『事象の地平線』
第5章 世界はループからできている(これまでのまとめ 時間と空間というモノ ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
森羅万象は虚構だとして、虚構であることを現実世界で如何に理解・証明しようか。
虚構は現実を作り出し現実は虚構を生み出すサイクルの中にいる不思議。
モノコトモノコトモノコト・・・ -
世界の根本は数学的(コト的)にしか理解できない。映像として、イメージとして(モノ的に)は理解できない。しかし、数学でならば、世界は一貫性(統一)をもって説明できる。
だが、思考原理としての「一貫性」「統一」はそれほど重要なのか。そして、なぜ数学はそれほど強力なのか。科学とは、そういうものだといってしまえばそれまでか。 -
量子力学が知りたくて読んだ。
文系の人でも読めるように、数式を使わないで相対性理論や量子力学を説明しようとしている。つっこんだ説明や解説をしないので、ちょっと消化不良。物理っていう思想が変わっていく様子を述べたにしても、収まりが悪いように感じる。 -
文系でSF好きとしては、とても興味深く読めました。
物理学を「理解」するのではなく、「知る」ことができる本。 -
おもしろい、わかりやすい、
が、詳しくはない。
この著者、夜中のたけしの番組に出てる。
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