いっしょに暮らす。 (ちくま新書 531)

著者 :
  • 筑摩書房
3.14
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062314

感想・レビュー・書評

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  •  若者の非婚化には「いっしょに暮らす」スキルの低下があるのではないか。一昔前の「ひとり暮らし」は下宿生活や間借り、寮生活など、実質上は「他人と暮らす」ことであった。その間に「いっしょに暮らす」スキルも磨かれたのだが……というあたり、なるほどという指摘。「今の生活レベルを落としたくない」と、親と同様の献身を夫に要求する女性の心理を、他人と暮らすことの不安ゆえの「かぐや姫的無理難題」と分析するのも、ありそうでなかった視点。しかし、真ん中を過ぎた頃から迷走し始め、さいごは夏目漱石が作品の中に描いた「新たな家族像」の可能性とかになってて、なんのこっちゃ。
     分析というよりは「思いつき」を読まされている気がしないでもないが、それにしては面白く読めた。

  • 「たまゆらの次と、『いっしょに暮らす。』」
    http://arthurtorin.blog136.fc2.com/blog-entry-169.html

  • ルームシェア、結婚、下宿、等々で他者と共に暮らすとはどういうことか、あるいは、どういう効果をもたらすかが書かれている著書。結婚しないという選択肢を取る人のことや、ルームシェアする人の主観的意見が盛り込まれているから、色んな考え方に触れることができる。小説『こころ』を現代に照らしながら読み解いているところは、面白いと感じる。

  • 2007/12/08

  • 江戸時代の長屋暮らしから近年のルームシェアまで、日本の『いっしょに暮らす』風景を俯瞰する。文学作品やドラマ、ユートピアコロニーなどの社会事象を題材に言及してある。友人、恋人、家族、ご近所さん。そして共同体としての社会と人びとは、どう暮らしていくのだろうか。望ましいあり方とは?これについては一生をかけて私自身が見守り、探っていく上で結論を出す他はない。

  • 『家族と住まない家』を読みたいと思っていたらこいつを先に見つけた。これから読む。

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著者プロフィール

長山靖生(ながやま・やすお):1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)、『帝国化する日本』(ちくま新書)、『日本回帰と文化人』(筑摩選書)、『萩尾望都がいる』(光文社新書)など多数。

「2024年 『SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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