- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480062659
作品紹介・あらすじ
義に厚く、潔い男の中の男。「武士」という言葉から連想される通念であろう。現代には失われた日本の美徳を、われわれは「武士道」へと投影しがちだ。しかし、多くの史料には、嫉妬心から足を引っ張りあう、彼らの等身大の生き様が描かれている。では、なにゆえにサムライたちは、かくも生臭い情念に翻弄されねばならなかったのか。そして、その心性を根深く規定した日本社会の特質とは。一級資料を丹念に掘り起こし、嫉妬うずまく武士社会の実像を浮き彫りにする刺激的な試み。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
江戸時代、出世は生まれた家の家格できまっていたが、同格の武士の間では出世争いがあり、飛び抜けて出世する者には嫉妬が向けられた。
そして嫉妬は表向きには出ず、必ず正義の仮面のもとに向けられたということがよくわかる本。 -
嫉妬の視点から武士の世界を見たものだったが、馴染なく無理な感も否めない。特に武士の嫉妬を取り上げる必要があったのか疑問。
-
タイトルに魅かれて読んでみました。
いざ読んでみると、日本人って今も昔もさして変わらないんだな…なんて思ってしまいました。でも、それは今の日本と昔の日本で結局根本にある価値観が変わっていないからなのかな。
ただ通史として歴史を勉強するだけでは知ることのできない、武士たちの嫉妬の生々しさや現代の私から見るとなんだかバカみたいなこだわりなんかを知ることができました。
それにしてもやはり、一概に武士と言っても年代によって時代によってその姿は決して同じものではありませんね…。紹介されている武士の嫉妬は、時代によって少し異なるものになっているような気がします。 -
厩橋さんの譜代門閥としての家柄が、
細川のような外様大名に一体どれほど通用するものなのか。 -
男の出世は嫉妬される。