ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 6287
レビュー : 935
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062857

作品紹介・あらすじ

インターネットが登場して一〇年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と技術革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の世界の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれてきている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。

感想・レビュー・書評

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  • 本書が書かれた2006年にWeb2.0と呼んでいた新しいインターネット世界観は、いま完全に普通になってしまい、わずか10年でビッグデータ、ブロックチェーン、AIなどに展開していることに脅威を感じる。本書は、この大変化を予見しているようなところがあり、むしろ2006年にここまで書かれていたことに驚く。

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    ウェブの進化論

  • ・5年前に上梓された本のため、現在ではどの程度主張に妥当性があるか分からないが(勉強!)、ウェブ業界の勢力図の壮大なシフトの仕方を俯瞰することができたと思う。つまり、かつての「こちら側」=携帯やATMなどのフィジカルな媒体にイノベーションを起こす世界から、「あちら側」=ウェブ上に蓄積された情報に付加価値を創造する世界にトレンドが動いてきたということ。その筆頭にあるのがグーグルである。
    ・ウェブは言うまでもなく情報を司るものだから、すべての産業の根幹になっていると再認識した。これまで私は、ウェブ業界をなぜか忌避していたきらいがあったが、今後はこの業界の動向をしっかりと追っていきたい。それは仕事に限らず、ありとあらゆる場面でインターネットに触れる身として大切。

  • ネットに起こっている変化を、ネットを全く使わない層に向けて説明した本

    目次
    <blockquote>序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる
    第1章 「革命」であることの真の意味
    第2章 グーグル―知の世界を再編成する
    第3章 ロングテールとWeb2.0
    第4章 ブログと総表現社会
    第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
    第6章 ウェブ進化は世代交代によって
    終章 脱エスタブリッシュメントへの旅立ち
    </blockquote>
    最近になって、ソーシャルウェブという言葉の意味を知るようになった。
    ネット上で多くの人が情報を共有・交換する世界だ。
    この本では、2006年の時点でのロングテールだとかWeb2.0だとか……いろんなことが騒がれているなかで、世の中に何が起こっているのかをわかりやすく説明している。

    <blockquote>グーグルを考える上で押さえておかなければならない基本がある。それはネットの「こちら側」と「あちら側」の違いについてである。そして技術進化の大きな流れとして、ネットの「こちら側」から「あちら側」へのパワーシフトが、これから確実に起きてくるのだということである。</blockquote>
    こちら側、あちら側……面白い喩えだなあと思う。
    こちら側は、ネットをあくまで道具として使った、リアルと深く結びついた領域。対してあちら側は、ネットでほぼ完結してしまう、バーチャルな世界。
    この違いを淡々と説明しているのだが、昨今のネットの進化は、正に「あちら側」へ何かが移動しているのだと思える。

    例えば、これについてグーグルに関してのこんな記述がある。
    <blockquote>グーグルがゴールを目指しているのは、「グーグルの技術者たち(むろんここは人間がやる。逆にいえばこれができる人間以外は要らないという思想がグーグルには本質的にある)が作りこんでいく情報発電所がいったん動き出したら「人間の介在」なしに自動的に事を成していく」世界である。</blockquote>
    グーグルはあちら側として、人間の介在しないシステムを考えていることが伺える。

    また、ブログやwikipediaの集合知に関しては、こういうことが述べられている。
    <blockquote>個が意識すべきことは、知的生産活動の成果や途中経過をネットの「こちら側」ではなく「あちら側」に置いて、自分だけでなくネット上の誰もが共有して利用できるようオープンにすることだけ。
    (中略)
    前章では、これから大きなブレークスルーが期待される領域として「自動秩序形成システム」が重要だと指摘した。「全体」など全く意識せずに行う「個」のネット上での営みをうまく集積すれば、自動的に「秩序形成」という価値を創出できるのではないか。</blockquote>
    あちら側はネットにある世界だからこそ、全ての情報はオープンである。
    そうすると、あちら側にいる人たちは、全ての情報を自由に使えてしまう。しかし、情報もいいものと悪いものがあるから、そこから篩い分けをしなきゃいけない。
    ここで、個々人が篩い分けをしていき、複雑な集積結果が積まれたときにどうなるか?
    答えは、SBMの結果、Googleの検索結果、wikipediaの各ページ……そういったものに現れてきてるのだろう。今はもっといろんなものに結果が出てきてる。まだまだゴミが混ざってはいるけれど、かなり有用なものになっている。

    さらに、この違いを「不特定多数無限大を信頼できるか否か」というもう1つの対立軸でもって表現している。
    こちら側で「不特定多数無限大」を信頼した存在として、著者はlinuxを挙げている。
    こちら側であるのは、OSだからだそうな。
    まぁ……これはこれで、開発に多くの人々が信頼しあう状態であるのは間違いが無い。
    しかしまぁ、それはやはり一定の共通認識があるからなんだろう。うん、それが”自動的に「秩序形成」”した状態なのかもしれない。

    そして、著者はこれから「不特定多数無限大」を信頼し、ネットのあちら側にいる者こそ、次のネット世界を引っ張る存在だと言ってるが、現実出てくるんだろうか?「不特定多数無限大」な存在を信頼するのは、どう考えても難しい。限定付きの信頼ならまだしも、全面信頼は難しいんじゃないだろうか?

    しかしソーシャルウェブの現状を見てみると、出てきてるんじゃないかな……とも思える。
    twitterのようなアプローチは、既存の中では出てこなかっただろう。
    それでもこうやっていろいろと考えさせられるのは、未だにこの世界が進化し続けていて、さらにまだ生み出されてないものに関しても思いを馳せていたりと、人によって感じ方の違いにかなり幅があるからだろう。
    具体像が見えづらい領域……ともいえる。
    ソーシャルウェブといわれているネットサービスを使う事でやっと感じる事ができるくらいだから。

    時間が経つにつれ、有用性は減るかもしれないが、現在(2009年1月)時点でも、このネットの進化を知るには、まず読んでおいたほうがいい名著だと思う。

  • ロングテールの理解が深まった

  • Web2.0に代表される今日のインターネットの潮流を理解するには良い。非技術者にもお薦めできる一冊。

  • インターネットにより安価に質の高い情報交換が可能となったいま、これまでに以上に学習の効率化が行われている。また、情報自身の淘汰により、情報が素早く整理されてくる。

    これから生きる人達は情報のスピードに追い付けるのだろうか。昔は教養としてあらゆる情報を脳に蓄積していったが、スピードに追い付くため専門的な知識だけしか詰め込まないことがあるのかも。。

  • 2006年02月読了

  • ?インターネット
    ?チープ革命
    ?オープンソース

     この3つにより、不特定多数の人と繋がり、そのコストがほぼ0となる。
     そして以下の3つが可能となる。

    ・神の視点からの世界
    ・net上の分身が金を稼いでくれる新しい経済圏
    ・無価値なはずの価値の集積

     ネットの中をフロンティアとみて、開拓する。

    google
     すべての情報を整理しつくす。
     世界中に偏在する、webがある「知」についてどう評価するのか?→インターネットによる「民主主義」

     価値を(生み出すウェブのシステムを)あちら側ですべて構築し、ひとたび動き出すとまったく人力に頼らなくても済むようにする。

     googleでは仕事の20%をかならず「創造的なこと」に使わないといけない。

    <ロングテール>
     (オンライン書店の)Amazonでは売り上げの1/3が「ロングテール(一般的には人気でないニッチな「負け犬」商品)」であるといわれている。

    <ブログと総表現社会>
     面白さ「量」→「質」
     ブログを読む時に感じる「ふーん、そうだよねー」という空気が、常識的な連帯を生み出す

    <オープンソース>
    「知的の種の話がnet上に無償公開されると、自発的に結び付き、リーダーがいなくても、問題が次々と解決される」→複雑な問題も解決できる
    exリナックス、ウィキペディア(ボランティア的な参加)

  • ネット世界の
    三大潮流:インターネット、チープ革命、オープンソース
    三大法則:1神の視点からの世界理解 2ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏 3(≒無限大)×(≒ゼロ)=Something' あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積

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