ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房 (2006年2月7日発売)
3.64
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本棚登録 : 6466
レビュー : 940
  • Amazon.co.jp (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062857

作品紹介・あらすじ

インターネットが登場して一〇年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と技術革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の世界の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれてきている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。

感想・レビュー・書評

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  • この本「ウェブ進化論(梅田望夫・ちくま新書)」を読んでグーグルの歴史的位置づけや役割などがようやくスッキリ見えて来ました。
    やっぱり同時代にこういうことがちゃんとわかって、日本語で(翻訳じゃなくて)書いてくれる人がいるのって、大事なんだよねぇ。

    まぁ、グーグルのことだけじゃなくて、インターネット(ウェブ)の歴史的位置づけや役割などを解き明かしてくれる本であります。

    ウェブは単に便利になった、コミュニケーションの新しい道を開いたでは済まない、人類史上特筆すべき変化を孕んでいる。「不特定多数無限大」と著者はいうのですが、たくさんの個が基本的に等価で結び合わさった時に、今までとはまったく違った価値世界が生まれるというのです。

    例えばロングテールやアフィリエイトによる新しい収益モデルの出現と、地球規模の富の再分配(そのエンジンを提供しているのが取りあえずグーグルやアマゾン)。放送、出版、芸術といった既存のあらゆる権威構造の崩壊。衆賢(衆愚の反対)による意思決定。などなど。
    しかも、インターネットはまだその姿を現していない…。(いまの中学生くらいが20代になった時に、グーグルを越える真のインターネットソリューションが現れる、と著者は予言します。)

    そんな不可思議なものの誕生に立ち会うなんてちょっと恐ろしくもありますが、とにかくめちゃくちゃに刺激的な本でした。ウェブにちょっとでも関わっている人は、ぜひ読みたい一冊ですね。

  • 本書が書かれた2006年にWeb2.0と呼んでいた新しいインターネット世界観は、いま完全に普通になってしまい、わずか10年でビッグデータ、ブロックチェーン、AIなどに展開していることに脅威を感じる。本書は、この大変化を予見しているようなところがあり、むしろ2006年にここまで書かれていたことに驚く。

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    ウェブの進化論

  • ・5年前に上梓された本のため、現在ではどの程度主張に妥当性があるか分からないが(勉強!)、ウェブ業界の勢力図の壮大なシフトの仕方を俯瞰することができたと思う。つまり、かつての「こちら側」=携帯やATMなどのフィジカルな媒体にイノベーションを起こす世界から、「あちら側」=ウェブ上に蓄積された情報に付加価値を創造する世界にトレンドが動いてきたということ。その筆頭にあるのがグーグルである。
    ・ウェブは言うまでもなく情報を司るものだから、すべての産業の根幹になっていると再認識した。これまで私は、ウェブ業界をなぜか忌避していたきらいがあったが、今後はこの業界の動向をしっかりと追っていきたい。それは仕事に限らず、ありとあらゆる場面でインターネットに触れる身として大切。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • Web2.0が何たるか?をGoogleという会社の方針とビジネスモデルの凄さを引用して紹介。自分が思っていた以上にインターネットの登場がIT業界全体をも巻き込んでいたことにあらためて驚きました。

    IT業界の最前線にながら、この本を読んでいなかったことを恥じなければなりませんね。本当に衝撃的な作品であり、かつ著者の梅田さんの文章力によってぐんぐん引き込まれていった。Web2.0って、何なの?って、いまさら聞けないよ・・・っていう人には是非とも読んでもらいたい名著です。

    これなら皆の評価が高いのも頷けます。

    これから先、自分が生きていくドメインを考える良い機会にもなりました。

    (追伸)
    この本を読んでから、ネットと深く関わっていくことを誓い、Googlerになりました(笑)

  • ネットに起こっている変化を、ネットを全く使わない層に向けて説明した本

    目次
    <blockquote>序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる
    第1章 「革命」であることの真の意味
    第2章 グーグル―知の世界を再編成する
    第3章 ロングテールとWeb2.0
    第4章 ブログと総表現社会
    第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
    第6章 ウェブ進化は世代交代によって
    終章 脱エスタブリッシュメントへの旅立ち
    </blockquote>
    最近になって、ソーシャルウェブという言葉の意味を知るようになった。
    ネット上で多くの人が情報を共有・交換する世界だ。
    この本では、2006年の時点でのロングテールだとかWeb2.0だとか……いろんなことが騒がれているなかで、世の中に何が起こっているのかをわかりやすく説明している。

    <blockquote>グーグルを考える上で押さえておかなければならない基本がある。それはネットの「こちら側」と「あちら側」の違いについてである。そして技術進化の大きな流れとして、ネットの「こちら側」から「あちら側」へのパワーシフトが、これから確実に起きてくるのだということである。</blockquote>
    こちら側、あちら側……面白い喩えだなあと思う。
    こちら側は、ネットをあくまで道具として使った、リアルと深く結びついた領域。対してあちら側は、ネットでほぼ完結してしまう、バーチャルな世界。
    この違いを淡々と説明しているのだが、昨今のネットの進化は、正に「あちら側」へ何かが移動しているのだと思える。

    例えば、これについてグーグルに関してのこんな記述がある。
    <blockquote>グーグルがゴールを目指しているのは、「グーグルの技術者たち(むろんここは人間がやる。逆にいえばこれができる人間以外は要らないという思想がグーグルには本質的にある)が作りこんでいく情報発電所がいったん動き出したら「人間の介在」なしに自動的に事を成していく」世界である。</blockquote>
    グーグルはあちら側として、人間の介在しないシステムを考えていることが伺える。

    また、ブログやwikipediaの集合知に関しては、こういうことが述べられている。
    <blockquote>個が意識すべきことは、知的生産活動の成果や途中経過をネットの「こちら側」ではなく「あちら側」に置いて、自分だけでなくネット上の誰もが共有して利用できるようオープンにすることだけ。
    (中略)
    前章では、これから大きなブレークスルーが期待される領域として「自動秩序形成システム」が重要だと指摘した。「全体」など全く意識せずに行う「個」のネット上での営みをうまく集積すれば、自動的に「秩序形成」という価値を創出できるのではないか。</blockquote>
    あちら側はネットにある世界だからこそ、全ての情報はオープンである。
    そうすると、あちら側にいる人たちは、全ての情報を自由に使えてしまう。しかし、情報もいいものと悪いものがあるから、そこから篩い分けをしなきゃいけない。
    ここで、個々人が篩い分けをしていき、複雑な集積結果が積まれたときにどうなるか?
    答えは、SBMの結果、Googleの検索結果、wikipediaの各ページ……そういったものに現れてきてるのだろう。今はもっといろんなものに結果が出てきてる。まだまだゴミが混ざってはいるけれど、かなり有用なものになっている。

    さらに、この違いを「不特定多数無限大を信頼できるか否か」というもう1つの対立軸でもって表現している。
    こちら側で「不特定多数無限大」を信頼した存在として、著者はlinuxを挙げている。
    こちら側であるのは、OSだからだそうな。
    まぁ……これはこれで、開発に多くの人々が信頼しあう状態であるのは間違いが無い。
    しかしまぁ、それはやはり一定の共通認識があるからなんだろう。うん、それが”自動的に「秩序形成」”した状態なのかもしれない。

    そして、著者はこれから「不特定多数無限大」を信頼し、ネットのあちら側にいる者こそ、次のネット世界を引っ張る存在だと言ってるが、現実出てくるんだろうか?「不特定多数無限大」な存在を信頼するのは、どう考えても難しい。限定付きの信頼ならまだしも、全面信頼は難しいんじゃないだろうか?

    しかしソーシャルウェブの現状を見てみると、出てきてるんじゃないかな……とも思える。
    twitterのようなアプローチは、既存の中では出てこなかっただろう。
    それでもこうやっていろいろと考えさせられるのは、未だにこの世界が進化し続けていて、さらにまだ生み出されてないものに関しても思いを馳せていたりと、人によって感じ方の違いにかなり幅があるからだろう。
    具体像が見えづらい領域……ともいえる。
    ソーシャルウェブといわれているネットサービスを使う事でやっと感じる事ができるくらいだから。

    時間が経つにつれ、有用性は減るかもしれないが、現在(2009年1月)時点でも、このネットの進化を知るには、まず読んでおいたほうがいい名著だと思う。

  • ロングテールの理解が深まった

  • Web2.0に代表される今日のインターネットの潮流を理解するには良い。非技術者にもお薦めできる一冊。

  • 2006年02月読了

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