ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書 582)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062857

作品紹介・あらすじ

インターネットが登場して一〇年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と技術革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の世界の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれてきている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。

感想・レビュー・書評

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  • 15年前に書かれた本なのに刺激的で面白い。
    それは、ここのところのネット関係のビジネスの大変化を改めて振り返れるからだと思う。

    15年前にこんなに新しい潮流がやってくる、信じられない変革が起こるかも。
    と書いてあることが着々と実現していることに驚く。
    今では常識として何もきにせず使っているサービス達も確かに15年前から見ると大変革なんだな。

    すべてが実現している現在からみると予言書のよう。
    それは、筆者がシリコンバレーで起こっていることをきちんと把握していたのだし、シリコンバレーの面々があるべき未来をしっかりと思い描いて発展をしていたということなんだろう。

    記載されているようにネットバブルがはじけた後のアメリカのネット企業(Google、Amazon)は、自分たちの技術で、世界を変えようと考え、それを実行してしまった、世界を変えてしまったのだと思う。

    インターネットの「こちら側」でのビジネスではなく、「あちら側」での世界を作ったGoogle。
    クラウド化サービスなどもこの考え方の延長ですね。

    「こちら側」のビルゲイツが古くなってしまっている。ビルゲイツはコンピューターを自分の手に入れられるように感動した世代、Googleの創業者2人はインターネットの登場に感動した世代。世代によって目指すべきものが変わってきている。

    Amazonのロングテールビジネス。
    物理的に縛られず、多種少量を商売にすることでビジネスが成り立つ、恐竜の首(2:8の2の利益が出やすい部分)を相手にビジネスしてきたいままでの大企業とはま反対の考え方。

    以下気になったフレーズ
    ___
    次の10年への3大潮流
    「インターネット」「チープ革命」「オープンソース」

    ネット世界の三大法則
    第一法則:神の視点からの世界理解
    第二法則:ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
    第三法則:(≒無限大)×(≒ゼロ)=Something'あるいは、消えてい失われていったはずの価値の集積

  • web2.0の可能性からグーグルの急成長の仕組みまで、最近のネット社会における変化を分かりやすく解説してくれる新書。

    全く分からなかったことが分かってきた。
    ロングテール、オープンソースなどの新しい言葉も理解できた。著者がグーグルを讃美しすぎていることに少し疑問が残るが、買ってよかったと思う。
    これで少しは時代に追いつけたかな。
    といっても1年前に話題になった本だけど(笑)

  • この本「ウェブ進化論(梅田望夫・ちくま新書)」を読んでグーグルの歴史的位置づけや役割などがようやくスッキリ見えて来ました。
    やっぱり同時代にこういうことがちゃんとわかって、日本語で(翻訳じゃなくて)書いてくれる人がいるのって、大事なんだよねぇ。

    まぁ、グーグルのことだけじゃなくて、インターネット(ウェブ)の歴史的位置づけや役割などを解き明かしてくれる本であります。

    ウェブは単に便利になった、コミュニケーションの新しい道を開いたでは済まない、人類史上特筆すべき変化を孕んでいる。「不特定多数無限大」と著者はいうのですが、たくさんの個が基本的に等価で結び合わさった時に、今までとはまったく違った価値世界が生まれるというのです。

    例えばロングテールやアフィリエイトによる新しい収益モデルの出現と、地球規模の富の再分配(そのエンジンを提供しているのが取りあえずグーグルやアマゾン)。放送、出版、芸術といった既存のあらゆる権威構造の崩壊。衆賢(衆愚の反対)による意思決定。などなど。
    しかも、インターネットはまだその姿を現していない…。(いまの中学生くらいが20代になった時に、グーグルを越える真のインターネットソリューションが現れる、と著者は予言します。)

    そんな不可思議なものの誕生に立ち会うなんてちょっと恐ろしくもありますが、とにかくめちゃくちゃに刺激的な本でした。ウェブにちょっとでも関わっている人は、ぜひ読みたい一冊ですね。

  • 本書が書かれた2006年にWeb2.0と呼んでいた新しいインターネット世界観は、いま完全に普通になってしまい、わずか10年でビッグデータ、ブロックチェーン、AIなどに展開していることに脅威を感じる。本書は、この大変化を予見しているようなところがあり、むしろ2006年にここまで書かれていたことに驚く。

  • PDF
    ウェブの進化論

  • ・5年前に上梓された本のため、現在ではどの程度主張に妥当性があるか分からないが(勉強!)、ウェブ業界の勢力図の壮大なシフトの仕方を俯瞰することができたと思う。つまり、かつての「こちら側」=携帯やATMなどのフィジカルな媒体にイノベーションを起こす世界から、「あちら側」=ウェブ上に蓄積された情報に付加価値を創造する世界にトレンドが動いてきたということ。その筆頭にあるのがグーグルである。
    ・ウェブは言うまでもなく情報を司るものだから、すべての産業の根幹になっていると再認識した。これまで私は、ウェブ業界をなぜか忌避していたきらいがあったが、今後はこの業界の動向をしっかりと追っていきたい。それは仕事に限らず、ありとあらゆる場面でインターネットに触れる身として大切。

  • 2006年に出版されたWeb2.0をテーマに取り上げた書籍。まだSNS盛況前の時代であるが、論調には全く古さを感じない。
    Web3.0に迫る現代において、改めて読んでみると、興味深い。

  • ── 梅田 望夫《ウェブ進化論 20060207 筑摩新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4480062858
    https://q.hatena.ne.jp/1230118403#a882761(No.3 20081226 19:53:27)
     
    (20220509)

  • 購入: 2006年2月24日
    廃棄: 2022年4月22日

  • 2006年出版と古いのでinstargamやfacebookやtwitterというSNSやYoutubeの話は出てこず、YahooJapanとGoogleとAmazonの話が中心である。
     ロングテール現象についての反対意見の解説があり、これは他書にはない説明である。今後の仕事について、web2.0をからめて大企業への講演での説明および自分の起業について書いてあるので説得力はある。
     著作権について書いた野口祐子の引用本である。

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