ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.28
  • (14)
  • (60)
  • (133)
  • (15)
  • (5)
本棚登録 : 617
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063328

作品紹介・あらすじ

ニート問題から財政赤字、平成不況まで、いかにももっともらしい議論がメディアを飛び交っている。じつは国民的「常識」の中にも、根拠のない"ダメ議論"が紛れ込んでいる。そうした、人をその気にさせる怪しい議論を、どのようにして見抜くか。そのための五つのチェックポイントを紹介し、実例も交えながら、ダメな議論の見抜き方を伝授する。論理思考を上手に用い、真に有用な情報を手にするための知的技法の書である。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 教養書を選ぶとき、「自分の知らないことを知る」「何かに役立てる」という目的以上に、「自分が読んで心地よい」ものであるという前提が大きく影響してくる…この話はなかなか深層に迫っていると思った。心地良くないものを最後まで読み通すのは結構辛い。

    そもそもその心地よさというのはどこから来るのか。どうやって何かを支持するという心理が生じるのか…を分析した上で、その心理のために論理的に誤った内容の議論でも受け入れてしまう事例の原因が何であるかについて、著者の挙げる5つのポイントを軸に検討している。

    ある議論について、その論調や言葉遣いから直感で(何となく信用しがたいな)という気がすることは今までもあった。当たり前といえばそうなのだが、データや用語の定義を調べることで、議論のどこがどう誤っているのかをより説得的に説明することができる。著者はダメな議論を見抜く術として色々と書いているが、他人といかにやりあう(議論しあう)かのヒントにもなると思う。妄信的な◯◯信者で、どんなに論理的な間違いを指摘しても梃子でも動かないような人には、結局効かないんだろうけど。

  • 世の中に多い「ダメな議論」に付き合わされないための方法を紹介している。機械的にチェックできるポイントが5つ紹介されているので引用。

    1. 定義の誤解・失敗はないか
    2. 無内容または反証不可能な言説
    3. 難解な理論の不安定な結論
    4. 単純なデータ観察で否定されないか
    5. 比喩と例話に支えられた主張

    身の回りだと、「2. 無内容または反証不可能な言説」が多い。話していて不利になると極論持ち出す人や、「結局幸せなんてひとそれぞれじゃん」と言って話を終わらせようとする人はこれ。

    それなりに教養と常識があればデタラメとわかるような話でも真に受ける大人が多いのを見ると、こういう本は必要だと思うのだけど、たいていの場合そういう人は自分で気づいていないから、きっと売れないんだろうなあ。

  • 占い師のような感覚で話すのではない、正しい議論に必要なものを解説する本

    個人的にはこの本にあるような感じで話したいと思いつつも
    コールドリーディング的な説得術が現実問題うまくいく例も多いので難しいところ。
    でもまあ自分だけでもチェックポイントを意識して議論に望むようにはしよう

    裕福・高い地位にいる人ほど「成功するかどうかは才能・努力によって決まる」と信じやすい。
    占い師のコールドリーディング
    ラポールを築く、ストックスピールで信頼を深める。悩みのカテゴリを探る、悩みの核心に迫る、未来の出来事を予測する。

    議論のチェックポイント
    単純なデータ観察で否定されないか:イメージとデータが違う時がある、少年犯罪件数
    定義の誤解、失敗はないか:定義が曖昧では結論も曖昧になる
    無内容または反証不可能な言説:抽象的な文は無内容になりやすい
    比喩と例え話に支えられた主張:その例は稀ではないか他にもできるものか気をつける
    難解な理論の不安定な結論:理論の適用範囲に合っているかを確かめる

    「その対策が誤りだった場合にどうなるか」を考えておく、リスクから受けるダメージを軽減する方法を考える
    「本当の、真の」は答えがなく正しいか検証のできない、初めから考えるだけ無駄な問題
    「自然な状態」には定義がなく発言者の思う良いものを自然と言っていて現実とも乖離している。

  • 論理的におかしい、内容のない議論は結構多い。政治の世界の議論はほとんどが突っ込みどころ満載だ。会社で行われている会議も結構当てはまる。本書では、そうした「ダメな議論」を解説し、それを見抜くためのチェックポイントを紹介している。また、後半では、実際に「ダメな議論」を挙げ、そのどこがどうダメなのか解説している。

    「議論」というと複数の論者がそれぞれの考えを述べ、論じ合うというイメージがあるが、本書で扱っている「議論」はむしろ「論説」に近い。

    自分が詳しい分野についての論説であれば、自然とおかしなところに気がつくが、専門外だったり知らない話だとそうもいかない。そうした場合に5つのチェックポイントに照らし合わせてみることが効果がある。
    (1)定義の誤解・失敗はないか
    (2)無内容または反証不可能な言説
    (3)難解な理論の不安定な結論
    (4)単純なデータ観察で否定されないか
    (5)比喩と例話に支えられた主張

    著者の主張はリーズナブルで解説は丁寧だが、その丁寧さがかえって文章としての読み易さを損なっている感じを受けた。練習問題としている後半もきちんとページを割いて、実践的なものになっている。

  • しょうもない

  • 思索
    自己啓発

  • 東2法経図・6階開架:B1/7/628/K

  • 【由来】
    ・amazonの2015年12月月間お安いKindleで

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 常識は「何となく」作られる◆ダメな議論に「気づく」ために◆予想される「反論」に答える◆現代日本のダメな議論◆怪しい「大停滞」論争

    著者:飯田泰之(1975-)

全79件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1975年東京都生まれ。明治大学政治経済学部准教授(マクロ経済学、経済政策)。著書に、『これからの地域再生』(晶文社、2017、編著) 、『地域再生の失敗学』(光文社新書、2016、共著) 『「30万人都市」が日本を救う!』(藤原書店、2015、共著) 他。

「2018年 『談 no.111』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)のその他の作品

飯田泰之の作品

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする