大学の教育力―何を教え、学ぶか (ちくま新書)

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著者 : 金子元久
  • 筑摩書房 (2007年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063847

作品紹介

社会が変われば大学も変わる。大学全入時代をむかえ、いま大学の理念や組織のあり方が大きく揺らいでいる。今後も大学が未来の社会を考える場であり続けるためには、何が必要なのか。そして、学生は大学でいったい何を学ぶべきなのか。高等教育が直面する課題を、歴史的かつグローバルな文脈のなかでとらえなおし、大学が確実な「教育力」をもつための方途を考える。大学関係者、受験関係者、必読の一冊。

大学の教育力―何を教え、学ぶか (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2007年刊行ですが、現代の日本の大学教育の基本的な問題について、コンパクトにまとめられた1冊です。
    大学の歴史を概観したあと、アメリカと日本の大学を比較し、日本の大学の将来像を考察されています。

    結論として、大学と社会との関係を構築しなおすことがポイントであることが述べられています。
    大学教育について、社会と大学の双方が明確なイメージを作り、そのイメージを具体的に実現すること。
    次々と変化していく時代の中で大学が生き残るためには、認識を擦り合わせてわかりあおうとすることが大事。

  • 答えの分かっている問題の解き方を教えるのなら、大学は小中高校の延長線になる。未知の問題にそれを探求するのは大学の役割だと筆者は主張した。「なるほど、なるほど大学は高校と区別がないように感じていました。」と長い間気になっている質問が雪のように解けた。

    本書はまず、大学教育史を遡り、大学教育の形成、大学の使命、教育組織、および伝統的な教育の特徴などを説明する。次に、なぜ大学における職業教育と社会における職業知識とは一致してないかについて述べる。本書の分析では、日本の少子化で、大学収容力が高くなる代りに、学生質が下がったと述べられた。したがって、大学生を雇うより、会社はむしろ一般の人を雇って、その場で必要な技能を教える傾向になったと指摘している。次に、現代社会は、グローバル化するとともに、学生が専門知識を蓄積するだけではなく、新しい知識を身に付けることが必要になってきた、そのため大学の教育を改善する必要に迫られてきたと筆者は述べた。最後に、時代に合わせる教育組織を作るために何をすべきか、改善方向が何かにも触れた。章を追うごとに筆者が教育力を分析する真摯な態度を味わった。

    いったい「教育力」とは何なのか。その見えてこない答えが垣間見られるのは本書の特色だ。「教育力とは大学教育が学生に与えるインパクト」と言う言葉の本質を、振り返るうちにひしひしと実感させた。これを考えることにより、学生にとっては大学4年間の目標を見つけ、もっと価値のある大学生活が過ごせる。教育者たちにとっては十分に大学の教育力を発揮することができる。各立場の人がそれぞれなりに考察できるいい本だ。

    専門用語があるので、分かりやすい本ではないが、むしろ「自分自身受けた教育組織を思い出しながら、読む」ほうがしっくりくる論考だ。
    読めば読むほど、昔を振り返ることができ、美しい将来を展望できるように感じた。自分の人生のために、皆さんにぜひ一読を勧めたい。

  • 大学の成り立ち、アメリカの大学モデル、日本の大学モデルについて概説したのち、日本の大学が教育力を充実させるための問題点や提言がなされる。

    競争原理がもちこまれ、安易な数値目標で大学を評価し、低コスト意識を敷衍させていくことは、大学の教育力充実のためにはそぐわない。教育力充実のためには、人的にも金銭的にもコストはかかる。しかし、それに悪い意味で開き直るのではなく、コストがかかり、国が国民へのアリバイづくりのような競争原理導入を推し進めるのなら、いかに、大学としては、大学にかかるコスト、必要性を説得できるか。そういう意味で、社会との対話の重要性は高い。読みながら、そんなことを考えた。はなしは逸れたが、大学に関わる人にはオススメの基本書、概説本である。

  • [ 内容 ]
    社会が変われば大学も変わる。
    大学全入時代をむかえ、いま大学の理念や組織のあり方が大きく揺らいでいる。
    今後も大学が未来の社会を考える場であり続けるためには、何が必要なのか。
    そして、学生は大学でいったい何を学ぶべきなのか。
    高等教育が直面する課題を、歴史的かつグローバルな文脈のなかでとらえなおし、大学が確実な「教育力」をもつための方途を考える。
    大学関係者、受験関係者、必読の一冊。

    [ 目次 ]
    序章 「教育力」の構造
    第1章 大学教育の歴史的潮流
    第2章 大学教育のアメリカ・モデル
    第3章 日本的特質
    第4章 大学教育の転換点
    第5章 職業能力・コンピテンス・教養
    第6章 教育力を作るもの
    第7章 教育力の基盤

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 正確な知識や背景をつかむという意味では有益な情報源とはなる。
    現場と少し離れているというか、雲の上的な感じがするのは残念。

  • 大学とは何ぞや?を改めて考えさせられました。米国・欧州の大学の歴史、特徴と日本との比較。日本がドイツのフンベルト主義の大学が、戦後の新制大学時代の教養主義(リベラルアーツの意味取り違え)を経て、大学紛争に及び、そして近年の大学改革。未だに日本の大学の将来性が見出せないような状況にあることの背景の重さを痛感します。1大手前大学という存在の将来性というミクロなレベルの話ではなく、東大以下の日本の大学の将来性は、そして日本の教育(そして研究も)の将来性に不安を感じさせざるを得ない問題提起です。文部科学省は大丈夫なのでしょうか。

  • 第2週 1/18(水)~1/24(火)
    テーマ「学ぶ」こと・「働く」こと


    ↓貸出状況確認はこちら↓
    http://yamato.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?bibid=BB00172128&maxcnt=1000&listcnt=50

  • 和図書 377/Ka53
    資料ID 2011200184

  • 110323@関西C.C.
    ---
    学生のタイプ別。
    生涯職業生活の指導。

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