ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063878

感想・レビュー・書評

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  • インターネットで多量の情報が手に入る今、その情報からいかに有益なアウトプットを出すかの方法論が展開されている。
    相変わらず、この作者は、物事の本質をとらえるのがうまいと思った。

  • これからのウェブの時代にどう我々は関わり、ネット上の世界でこれから繰り広げられていくか、そしてその世界で生き残っていく為にどうすればよいのか、など既に進化し続けている「ウェブ時代」について様々なアドバイスが論じられています。メディア関係を学ぶ学生であれば一度は読んでおきたい書物であると思いました。

  • 梅田望夫さんが書かれた、ウェブ時代を生き抜くための考え方
    が書かれた本です。

    「ウェブ進化論」の方が先ですが、私はこちらから読みました。
    梅田さんが2007年11月に丸善で行われた講演
    の中で述べておられるのですが、心で読む人のための本です。
    私にはこちらのほうがしっくり来ます。そのあとで「ウェブ進
    化論」を読んだのですが、私にはこの順番のほうがよかったよう
    に思います。

  • 前著であるウェブ進化論を深化させ、新しい「ウェブ時代」の生き方、働き方、そして勉強の仕方について考察している本。具体的な方法として歴史上の人物や好きな著名人を分析して自分の働き方「ロールモデル」を見つけ出すという考察法が興味深かった。

    これからはより勤勉で「自らを助く者」が成長する時代となる、という提言は、自分の生活や学習スピードを見るにつけ喉もとに刃を突きつけられた感じがした。そんな厳しさと、オプティミズムに裏打ちされた希望とが一体となって展開されている一冊だと思った。

  • 環境は整ってるんだから、あとはやる気があって勤勉なやつが勝つ。そういう時代になってきている。

    • MANA-Copさん
      その環境を生かして、実践してくれることを期待している!
      その環境を生かして、実践してくれることを期待している!
      2010/03/12
  • ● 人生の幸福とは「好きを貫いて生涯を送ること」

    ● 「Only the Paranoid Survives」(病的なまでの心配性)

    「病的なまでに心配性な人だけが生き残る」。神経を研ぎ澄ませ、緊張感に溢れたリリアリズムで自らを見つめ、創造につながる直感を磨きつづけなければならない。

    ● 「Entrepreneurship」(起業家精神)

    「自分の頭で考え続け、どんなことがあっても絶対にあきらめない」。「勝った者」とは「勝つまでやった者」。「成功のゴール」のようなものを描き、そこにいたるプロセスは「苦難の道」なんて思っていては途中で挫折してしまう。プロセス自体を、心が楽しんでいなければならない。「できるから」ではなく「好きだから」でなくては長続きしない。だからこそ、対象をどれだけ愛せるか、どれだけ「好き」なのかという「好きということのすさまじさ」の度合いが競争力の源泉になる。

    ● 「Vantage point」「見晴らしのいい場所」という意味。

    その分野の最先端で何が起きているのかを一望にできる場所にいることが大切。

    ● 「in the right place at the right time」

    人生のすべてがこの言葉にあるとまで思う。突き詰めて言えば、誰かの心に印象を残し、大切なときにその誰かから誘われる力。

    ● ロールモデル思考法

    自分の好きを発見するの難しい。「好きなこと」「向いたこと」は何かと自分に向けて問い続けても、すぐに煮詰まってしまう。その答えを外界に求める。直感を信じるところから始まる。外界の膨大な情報に身をさらし、直感で「ロールモデル(お手本)」を選び続ける。「ある対象に惹かれた」という直感にこだわり、その対象をロールモデルとして外部に設定する。そしてなぜ自分がその対象に惹かれたのかを考え続ける。それを繰り返していくと、たくさんのロールモデルを発見することが、すなわち自分を見つけることなのだとだんだんわかってくる。

    本を読みただ楽しむとか、知識を蓄積するとか、そういうことは二の次にになり、読書は「けものみち」をあるいていく上で大切な「自分の志向性の発見」のための道具になったのである。

    ロールモデル思考法とは、ただ「誰かみたいになりたい」「こんな職業につきたい」という単純な願望から一歩進み、自分の志向性をより細かく定義していくプロセスである。世に溢れる「人の生き方」や「時間の流れ方」に興味を持ち。それ自体を自分の問題として考える。人生の局面に応じたたくさんのロールモデルの引き出しを持ちながら、それを灯台代わりに生きていくのである。

    ● 英語圏ネット空間の知は「次の10年」で圧倒的に充実していくだろう。よって、「英語力を徹底的に磨くことこそがこれから知的生活の充実に必要不可欠だ」という結論にたどり着く。

  • 『混沌としておもしろい時代』
    ・「一身にして二生を得る」時代に「最初の半分」と「後の半分」では常識が異なる.
    ・ネットが「個」の固有性を発見し,増幅することにおいて極めて有効な技術である.
    ・「その道のプロ」として生きるためには,大渋滞に差し掛かった後にどう生きるかの創造性にかかる.

    『グーグルと「もうひとつの地球」』
    ・「もうひとつの地球」の中核は,「パブリックでオープンでフリー」なネット空間である.

    『新しいリーダーシップ』
    ・リアルな一流組織に属さなくても参加可能な,高度に知的な共同作業ができるネットの場がオープンソースである.

    『高速道路とけもの道』
    ・これまでの日本社会では,「自分は何が好きなのか,何を思考しているのか」を自らに問わず,「目の前にあるすべきことに情熱をそそぐこと」ができる人のほうが生きやすかった.

    『ロールモデル思考法』
    ・大切なのは「自分はこれをやりたい」というものを見つけること.それが人生で一番大切なことです.見つけるのはやさしくないが,それでも何とか見つけ出さなければいけない.見つける努力をしないでフワフワ生きていること.それが一番困る.By小柴昌俊
    ・第一に,「時間の使い方の優先順位を意識的に組み変えること」.第二に,「やめることを先に決めること」.第三に,「長期なりたい自分と短期なれる自分」を意識する.

    『手ぶらの知的生産』
    ・「本を読む」という高度に知的な行為も,アウトプットがないならば「知的消費」に過ぎず,「知的生産」ではない.「知的生産」とは,そもそも「書いたこと(思考したこと,経験したこと)を他人に伝える」のがゴールで,他者の存在を意識した行為である.
    ・ネットの本質は,「知恵を預けると利子をつけて返してくれる銀行」

    『ウェブは自ら助くる者を助く』
    ・「ネット世界」は「リアル世界」以上に「自助の精神」に基づく「勤勉の継続」がリアル世界以上に求められるということだ.

    ----------以下感想----------
    ウェブの進歩のおかげで,「それなり」になるための高速道路は敷かれた.すなわち,「それなりの人」はたくさんいる時代になった.抜け出る,すなわち超一流になるには,自分の努力・やり方にかかっている.
    超一流になるために,ロールモデルを見つけて自分の目指す方向を決定し,時間の使い方を決定し,アウトプットを出す作業を繰り返すしかない.

  • 題名は「ウェブ時代をゆく」。
    であるのだが、この本はウェブに関する知識を与えるだけではない。物事の本質をついて優れた本である。
    たとえウェブとかに興味のない人もぜひ読んで欲しい1冊。
    いかにこの世界を生きるか?そんな問いにヒントを与えてくれます。

  • 2008.05.23

  • 自分が「怠け者」だと思い知らされた。
    「ウェブ進化論」と是非合わせて読んでほしい。

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