若者はなぜ正社員になれないのか (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
2.79
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  • (13)
  • (5)
本棚登録 : 151
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064349

作品紹介・あらすじ

大学新卒の就職戦線は空前の売り手市場…しかし、その陰で、就職氷河期に正社員の座を得られなかった若者たちは、新卒者に偏った企業の採用慣行の壁にはばまれ、再チャレンジの機会を十分に与えられずにいるとされる。彼らの直面している「現実」とはいかなるものか?本書は、大学を出た後、日雇いバイトで稼ぎつつネットカフェに寝泊りするという生活を続けてきた男が、一念発起、正社員の身分を手に入れるべく行った就職活動の実録である。

感想・レビュー・書評

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  • なんだか、タイトルにだまされた感じ。
    単なる個人が萌えたことばの寄せ集め。。

    たしかにこの方は、ニートと言えど、いろいろ博識だと思う。
    。。。けど、期待した内容では無かった。

    しかし、最後は、、、、


    〜以下、◇○本より抜粋、●・コメント〜

    ◇p.87:「未来を知ってしまった絶望と、未来を知らない絶望」
    「未来を知ってしまった」タイプの若者は、おおむねやる気そのものを
    いちぢるしく削ぎ、、現状を打破する気力も威力もない。
    『希望格差社会』は、このあたりを的確に描出している
    ●ははぁ、これが、就職氷河期で、はからずとも漏れてしまった
    若者が陥るパターンかと思った。
    でも、従来は無かったんだよな。こんな「自分さがし」する必要が。。。

  • AMAZON書評の指摘の通り"「ネットカフェ難民」もそうだが、一見社会問題そうなタイトルで釣り、自分のぐだぐだな独白を読ませるのが著者の手口"。
    元引き篭もりのニートがネットカフェ難民を経て、正社員を目指すというストーリーは出来上がっているにも関わらず、最後の最後にそれを放棄してしまう。

    おそらく前作はそこそこ売れたのだろう。
    著作が社会に受け入れられたことが彼の言う"自分の存在理由"であり、安定を目指す社会に対して必要悪である不安定要素として自分をトリックスター的な存在に見ている節もある。


    従来であればこの手の体当たりルポはサブカル誌(QJとか)に掲載されるのが相応しいけれど、ちくま新書というアカデミックな分野も取り扱うシリーズで世に出ると言うのは……新書ブームの影響か、"ウツの時代"がそれを求めているのか。


    「文化がないから就職するのだ」と喝破する著者には教養はある。
    新書2冊分の文章を(内容は兎も角として日本語としては問題なく)著すことが出来る人間が就職できなかったり、しなくてもよい(食えているわけではないのに)というムードを後生に伝えると言う意味では本書の価値はあるとは思う。

    個人的には「文化がないから就職するのだ」という件は同調を覚えた。
    ごく少数しか知らないとはいえ、概ね大企業の社員というのは教養が無い。
    無論、例外もいるが、これは文化度が低いから安定を求めるのか? などと考えてしまう。

    こういう脱線の部分は読ませるものがある(おそらく著者の集中力の散漫さを物語っている。だからと言って、芸術家さんだとは思わないけれど)。

  • 内容は著者の就活体験記で、「若者はなぜ正社員になれないのか」という問題に対しての見解はなく、あくまで問いかけて考えてもらう、というスタンスで書かれています。冒頭の「本書について」というところで、その旨は書かれていましたが、せっかくなら自身の経験から何かしらの見解を出してくれてもよかったかな、と思いました。

  •  大学卒業後フラフラしていた26歳の若者が就職活動をした記録。

     タイトルとは全然違うとも言える内容だが、作者の文体が面白くついつい読んでしまう。起承転結というか展開がしっかりしていて読んでて面白い。
     最後まで読んでいくとなぜこの作者は就職しないのかが何となく伝わったような気がした。

  • オチが予想外でした。その後作者はどうされているのでしょう?

  • <内容>
    24歳から2年間フリーターとして生きてきた男の就活記録。

    <感想>
    そこまで学術的な意義はないが、現在の日本の労働問題を考えるうえでの材料にはなるだろう。
    現在自営業・零細企業が減少してる日本においては、働くということは「会社」に属して社畜として生きていくしかない。(あるいは公務員)、もしくは非正規雇用で先の見えない生活を送るか。

    こうした日本の雇用体系に対する問題提起として本書は理解できるのではないだろうか。

  • 大学在学中に就職活動をせず、卒業後フリーター生活を経てから中途採用で就職し、その後またフリーターをしたり就職したりして今に至る、という私にとって、この著者はかけ離れた存在ではないのだけれど、書かれている内容が共感するとかしないとかでなしに全く頭に入ってこなくて、途中で読むのを止めようかと思った。
    本当にただ、ひとりの若者の就職活動記で、その間の思考の記録というだけなので、表題からイメージする内容とは違ったものになっている。
    私にとってはこの一冊を読む時間を他にあてた方が良かった、という感想しかない。

  • 本書は、学者さんが「フリーターやニートの実態」を調べて研究したものではない。
    大学卒業後二年間、何もしていなかった26歳の「就職活動」のリアルな記録である。よく、「ちくま新書」で出たなと思う。
    本書は、「なぜ」の答えに応えるものでなく、さらなる問いかけを、就職活動の葛藤を通してふかめている。

    自分も、就職活動に失敗した身分として正社員になれないことへの焦燥感はとても良く分かった。
    本当に、大学卒業後就職に失敗すると、そこからはい上がることは難しいという社会の矛盾した現実があるのが確かで、著者は自分自身を実例としてそれを示してくれた。

    著者さんは今無事に職にありつけたのだろうか・・・。

  • フリーターの立場だから、理屈で偉い人がどうこういう本より説得力がある。
    色々な人生があるなぁ。
    それを許容できる世の中であればいいんだけど。

  •  大学院を出てからブラブラしていた著者が一念発起して就活に挑むが、様々な困難にぶち当たり、その過程で仕事や現代社会について色々と考えを巡らすという話。
     あまりにも社会性に欠けている気がするけど、芸術系の大学院を出ているせいか、視点がユニークで面白い。ただ、この本の結末には納得出来なかった。なぜその結論に至ったかのプロセスをもっとしっかり書いて欲しかったな。

  • 中身のない内容がレトリックを駆使してだらだらと書かれているように感じた。筆者の隠しきれない自己陶酔が伝わってきた。

  • 請求記号:366.29/Kaw
    資料ID:50048093
    配架場所:図書館入口「テーマ展示:新生活に向けて」

  • 資料ID : 10800469
    所在 : 展示架
    請求記号 : 366.29||Ka97||728

  • 大学卒業後の2年間何をしていたんですか。」

    そんな質問が突き刺さる。

    「この2年間・・・特に何をするわけでも無く、・・・ふらふらとしておりました」 

    言い終わった後の、ホウと濡れたため息は、男の賛嘆でなく、僕の安堵。終わったな、と言う感慨の、言葉にならない吐息である。

    「正直に生きたい」

    そう思っていても建前と本音を使い分ける。それが就職活動と言うものであるには変わりない。

    「やりたいこと、やりたいことは何ですか」

    その質問に悩み、そして苦しむ。自分にとって楽しいいことをやりなさい。やりがいの感じれることを仕事にしなさい。ただし、それが仕事となるとは限らない。

    不安定と安定。安定を求めて職を求める。日に日に世間の目は冷たくなる。世間の目があるから正社員にならないといけない。何とか普通を手に入れたい。定職を得たい。そんなごく当たり前から就職活動を始める。その行動の1つ1つが記録されている。今生きている学生、就職活動に翻弄される学生。みんな悩んで考える。そうしてようやく1つの職を得る。

    「やりたいことはなんですか」

    就職活動する学生はまずここから入る。しかし、愚問。収入を倍にするために会社の利益を10倍にする。その為に社員は働くのであって、利益を増やすために経営者は社員を雇う。会社にとって利益を生まない社員は不要であって雇う必要性も無い。会社にとって必要な能力があるかどうか。採用の基準はそれ以外には無い。

    就職するために企業にとって必要な能力を鍛える。働かせてください、仕事をください。そうやって必死に叫んで自分の能力を磨いて、他人と比べて、自分が優れていることを示す。そうしてリクルートスーツに身を包み、自己分析を行い、企業研究をしてその企業で利益を上げられる人となる。そういった人間になれる資質があるかどうか。それが問われる。

    それでも自分に嘘をつくことなどできない。メッキははがれる。正直に自分と言う人間を売り出してそれに対応してくれる企業があるかどうか見極める。いくらやりたい仕事、やりたいことがあったとしてもそれに見合う能力が無ければ採用されない。そこを主張しても自分は売り込めない。まず、自分と言う存在を認めてもらい、その中でやりたいことに近づけていかなけれないけない。

    やりたいこと。必ず就職の中で聞かれる。だけど、それだけでは就職はできない。自分を見つめ、そして企業と照らし合わせをして、始めて道は開ける。多くの企業とふれあい、そして感じ、考え、行動する。その当たり前のプロセスとたどって、やがて就職へと結びつく。大企業へ行きたい。やりたいことだけでは職は見つからない。どこかに必ず必要としてくれる人はいる。それを見つけることこそが就職活動の意義なのではないだろうか。

  • 第2週 1/18(水)~1/24(火)
    テーマ「学ぶ」こと・「働く」こと


    ↓貸出状況確認はこちら↓
    http://yamato.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?bibid=BB00172156&maxcnt=1000&listcnt=50

  • データや仮説満載の新書を期待すると投げ捨てたくなるだろう。芸大大学院修了後、二年間フラフラしていた著者が安定を求めて就職活動に奮闘するノンフィクション。企業は採用の際に、何ができる人材であるか、より二年間の空白と正規雇用のない職歴を見るようだ。何をしてきたか?これは確かに重要だがそれは何ができるかには直結しない。また、できることをアピールできない場合もある。企業は、もっと正規雇用する人材を慎重に見たほうがよい。

  • 電車で読むぐらいにはよかった。
    面接に正面から向き合うけど迎合しない姿勢は見習うところがあると思う。

    読んだ結果、「どんなに今の就職活動なるものがおかしくて理不尽に満ちているとしても絶対に内定を勝ち取って正社員になってやる」と思いました。

  •  東京藝術大学の大学院を出てからはネットカフェで寝泊りをする生活を送っていた著者が一念発起して就職活動を始めた。その活動の過程を淡々と記したエッセイ。

     著者はどう表現されるべきか… 弁の立つ世間知らずなのかもしれません。就職面接で「特技はある?」と聞かれ「そんなもの、ありません。100人若者がいたとして、そのうちの99人ができることを、自分はできないし、知らない可能性があります。普通とか平均とかいった言葉から最も縁遠い人間とお考えください」と答えるとは… なんだか唖然。こんなことばかり言っているのか… と考え、この時点での評価は星1つ。

     ただ、企業側は訪れた人を見極めようと必死なので隙ができる、という文言には同意した。自分が面接官に見られている、というのは当然ですが、自分も面接官を見てやるんだ、という考えには今まで思い至らなかったので。面接のプレッシャーに押しつぶされて頭が真っ白になるよりはましだと思った。

  • スポーツクラブで自転車こぎながら、2時間で終了。
    他のニートは真似しないように。

  • なるほどと思って読み進めていたが、最後にびっくりした。頑張ろうと思った。

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著者プロフィール

1981年生まれ。埼玉県出身。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。作家・編集者、昭和女子大学非常勤講師。東京工業大学非常勤講師。主な著作に『ネットカフェ難民』『知識無用の芸術鑑賞』(ともに幻冬舎)、『若者はなぜ正社員になれないのか』(筑摩書房)、『自殺しないための99の方法』(一迅社)、『小幸福論』(オークラ出版)、『はじめての批評』(フィルムアート社)、『流されるな、流れろ! 』(洋泉社)、『重版未定』『重版未定2』(ともに河出書房新社)、『編プロ☆ガール』(ぶんか社)、『労働者のための漫画の描き方教室』(春秋社)、『書くための勇気』(晶文社)、『ぽんぽこ書房 小説玉石編集部』(光文社)などがある。

「2019年 『無意味のススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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