働き方革命―あなたが今日から日本を変える方法 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 208
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064868

作品紹介・あらすじ

残業・休日出勤して、人生を会社に捧げる時代は過ぎ去った。長時間働いても、生産性が高くなければ意味がない。誰よりも「働きマン」だった著者がどのように変わったか、そして仕事と共に家庭や社会にも貢献する新しいタイプの日本人像を示す。衰えゆく日本を変えるには、何よりも私たちの「働き方」を変えることが、最も早道だ。なぜか?その答えは本書の中にある。

感想・レビュー・書評

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  • 本書が世に出たのは2009年。まだ、電通事件も起きておらず、時短などは言われていたけれどもまだまだ夜中まで働く文化はある種よきものとして残っていたように思う。時を経て、2017年現在、自分が働く会社においても「働き方改革」ということで残業抑制の指示が出ている。それが「働き方革命」という本を手に取った理由である。

    今までの日本人の働き方が、パートナーの働き方を制約するものであり、日本全体としても生産性を落としている理由ではないかとするのは理解できる。特に今後労働者人口比率がどんどん下がってくるにあたっては女性もこれまで以上に社会に出て働く機会が多くなるだろう。もっときちんと言うと男性と女性とで同じように働き、同じように家庭の中で役割をこなすことが当たり前になっていかないといけないのだろうと思う。

    著者の駒崎さんは、障害児保育をサポートするNPO団体フローレンスの代表を務めるなど、その筋では有名な方らしい。本書の中にも描かれているように政府の様々な委員会にも呼ばれている。もともとは著者も学生時代にITベンチャーを起業し、無茶な働き方をしていたのだが、あるアメリカでのセミナーをきっかけにそれまでのやり方ではいけないと気付いたという。

    実際に自分もそうなのだが、「忙しい自分」というのがセルフイメージの安定領域になってしまっていたことに気が付いたという。そのままではいけないという認識から、新しいセルフイメージを持つこと、ありたい自分を肯定的に想像すること、が大切だと気が付いたというのだ。

    そもそも経営とはリソース配分をいかに行うのかということである。「自分の時間」という絶対的に有限のリソースの配分を考えることこそ第一にやる必要があることである。その時間を使って、よい会社にしようということから、よい社会にしようと言う考え方に変わっていこうというのがメッセージといえる。そこから「働き方革命」が始まる。

    他にもいくつかのメッセージが含まれている。オープン化が進むこの時代においては、内よりも外を見ることが必要。短期よりも長期を見て行動する。何よりも他の組織、他の会社に行っても通用する「ポータブルスキル」を獲得することが大切。そのためにアウトプットだけでなくインプットを継続することが重要な行動規範になってくるだろう。

    色々と考えるきっかけにはなった。変わるきっかけにはなるだろうか。

  • 駒崎さんの著書はいつも読みやすい。
    中でも、この本は常にドキドキしながら、時にはプッと吹き出すようなネタも混ざっていて、勢いに乗って読めた。

    ワークライフバランスを実現しましょう!という論は色々なところに転がっているけれど、駒崎さんは、そことは正反対側からまさに自身に「働き方革命」を起こした方。
    会社、家庭、地域社会等様々な側面の「革命」の様子が記されているのですが、常に理想像と対局に居た頃との比較が常に描かれているお陰で、変化の価値が非常にわかりやすい。

    ただ、この手のネタでどんな時も思うのが、「仕事を効率化・スリム化」させる能力にも優劣があるということ。
    勿論、即時取り組める事項もあるとはいえ、
    まずは、基礎体力的な部分をつけないとお話にならない事項もあるんだよなあ…。
    そのジレンマを抱えつつ、日々まずは基礎体力をつけていきたいと、改めて思う新卒1年目の私でした。

  • ポジティブな自己対話をすることによって、ポジティブな自分イメージを潜在意識に形成できる。人は自己イメージと現実が異なる場合に認知的不協和になってしまう。
    望ましい自己イメージを反復によって書き込みを行う。

  • 仕事や家庭、プライベートなど、それぞれをどう両立させ、バランスを取るのか。
    時間や気力などをどう使って、生活を充実させていくのか。
    それらについて考えるきっかけとなりました。

    仕事とは何か、読者にそう問いかけてくるようでした。

  • 自身の経験を元にして書かれているので理解しやすく、働き方に関しての考え方を変えてくれる本。
    特に本の最後に纏められている「働き方革命」実現に向けてが秀逸。
    図書館で借りたけど、自分用に買おうと思った。

  • すべてのロスジェネに。

  • 【実現のためにはまずビジョンを設定せよ】
    ビジョンドリブンな働き方や組織運営を早々に説いた本。

    2010年に読み終わっていたが、2020年に再読しても切れ味抜群だ。

    ・「働く」に対しても目標設定をし、目標は必ず言語化し、繰り返し見て、自分自身に刷り込んでいくこと。
    ・「仕事とプライベートを完全分離し、生活のために稼ぐことを『働く』と定義すること」から「プライベートを含めて、他者に価値を与える(傍を楽にする)こと全てを『働く』と定義すること」へ
    ・「キャリアアップ」ではなく「ビジョンの追及」
    ・「自分探し」ではなく「コミットメント(参画・貢献・自己投入)の連続による自己形成」
    ・「金持ち父さん」ではなく「父親であることを楽しむ父さん」

    仕事における立場が上がってたきたり、プライベートで結婚して、子どもができて、育てていたり、そういった要因もあるおかげで、再読しても染み入ったのだろう。

    うまく時間を見つけ、自身のレベルアップとビジョンの可視化を行いつつ、他者に価値を与えながら、一石二鳥、三鳥を狙って広く楽になる仕組みを提供できるようになりたいと思った。

  • かっこいい。

  • 完全に私の言葉での要約だが、Work life balance ではなく、life as workを唱える本だ。life as labor ではない。そしてlife as action かもしれない。

    食いぶちを稼ぐ働くだけでなく、家庭や地域などで働くことで、労働だけに忙殺されない国に変えていこうという話。労働に時間を取られなければ、自己実現や研鑽、子育ても人生の「働く」として取り組める。

    駒崎氏はworkの言葉は使っておらず、「働く」を「傍(はた)を楽にする」ととらえ、働くことでは他者に貢献した他者を楽にすることを目指す。本には駒崎氏がNPOを立ち上げて死ぬほど働いていた状態から職場でもプライベートでも改革を進めていった実例が書かれている。これを参考に実践につなげられる。

    ただ労働に絡め取られている人は、他者への貢献と考えるほど余裕がないと思う。だからworkと言ってみたが、workも労働に取り込まれているように感じる。そんなとき思い出したのがハンナ・アーレントの『人間の条件』。

    アーレントは人間の条件をlabor, work, actionとした。actionでは多数の異なる他者と活動することで、個人が独自性を獲得する。駒崎氏の話はworkよりもactionの話だ。この本は失われたactionを取り戻す運動かもしれない。life as action. こちらのほうが、いま現実味のある表現だ。しっくりくる。

  • 働き方改革が連日のようにニュースになる現在。

    この25年間、日々ワーキングマザーとして疲労困憊し、悩んでいた。

    この本で筆者が実現しようとしている社会。

    こんな社会で働けたらどんなに良かったか。

    次世代のためにできることをしようと強く励まされました。

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著者プロフィール

1979年生まれ。認定NPO法人フローレンス代表理事。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2005年日本初の「共済型・訪問型」病児保育を開始。10年から待機児童問題解決のため「おうち保育園」開始。後に小規模認可保育所として政策化。14年、障害児保育事業をスタート。著書に『「社会を変える」を仕事にする』『働き方革命』などがある。

「2018年 『子どもの人権をまもるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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