経済学の名著30 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064912

作品紹介・あらすじ

市場経済はいかにして驚異的な経済成長を可能にするのか。そうして社会が豊かになっても貧富の格差が拡大するのはなぜだろうか。また、資本主義が不可避的にバブルや不況を繰り返す原因はどこにあるのか-。スミス、マルクスから、ケインズ、ハイエクを経てセンまで、本書は厳選された30冊の核心を明快に解きほぐすブックガイドである。それぞれの時代の経済問題に真っ直ぐ対峙することで生まれた古典は、私たちが直面する現下の危機を考えるうえで豊穣な知見に満ちていよう。

感想・レビュー・書評

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  •  昨今の経済状況を観て、経済学は冷たいものなのだろうか。そんな疑問を持ち手にとった一冊。しかし読み終えたあと希望を持てた。古典を深く読むならばその根底には温かい哲学が流れている、そう思えた。
     はじめにの章で「資本主義」と「市場経済」の対比が便利であるとの提案になるほどと思った。「資本主義」という見方では貨幣や資産が中心となり実際の商品や財は背後に退いていく、とのこと。いままさにピケティが注目を集めているがその考えに共通の理念を感じる。
     そもそも何のための経済か。なぜ経済学から哲学がパージされたのか。今こそ古典に流れる哲学の復権を望む。私も本書をガイドに古典を読み進めたい。

  • 現在,入手可能な30冊。半分以上は読了。

    p001「自派とはまったく異なる発想がありうることを知ることこそが,古典を読むという行為の醍醐味である」

    まとめに入手可能な一覧を作りました。
    http://booklog.jp/matome/865/kaizen
    1690 完訳 統治二論 (岩波文庫) ジョン・ロック / 岩波書店 / 本 / 2010年11月17日 / ¥ 1,386
    1752 経済論集 (1967年) (初期イギリス経済学古典選集〈第8〉) デイヴィッド・ヒューム / 東京大学出版会 / 本 / 1967年 / ¥ 819
    1759, 道徳感情論〈上〉 (岩波文庫) アダム・スミス / 岩波書店 / 本 / 2003年02月14日 / ¥ 1,008
    1767, 経済の原理〈第1・第2編〉 (名古屋大学出版会古典翻訳叢書) ジェイムズ・ステュアート / 名古屋大学出版会 / 本 / 1998年03月 / ¥ 12,600
    1776, 国富論〈1〉 (岩波文庫)アダム・スミス / 岩波書店 / 本 / 2000年05月16日 / ¥ 1,050
    1817 経済学および課税の原理〈上巻〉 (岩波文庫)D.リカードウ / 岩波書店 / 本 / 1987年05月18日 / ¥ 798
    1841 経済学の国民的体系 (1970年)フリードリッヒ・リスト / 岩波書店 / 本 / 1970年 / ¥ 1,470
    1848 経済学原理〈第1〉 (1959年) (岩波文庫) J.S.ミル / 岩波書店 / 本 / 1959年 /
    1867 資本論 1 (岩波文庫 白 125-1)マルクス / 岩波書店 / 本 / 1969年01月16日 / ¥ 882
    1874 純粋経済学要論―社会的富の理論 ワルラス / 岩波書店 / 本 / 1983年05月30日 / ¥ 6,300
    1899 有閑階級の理論 (岩波文庫) T.ヴェブレン / 岩波書店 / 本 / 1961年05月25日 / ¥ 987
    1911 ユダヤ人と経済生活 ヴェルナー・ゾンバルト / 荒地出版社 / 本 / 1994年12月 / ¥ 6,932
    1912 経済発展の理論―企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究〈上〉 (岩波文庫) J.A.シュムペーター / 岩波書店 / 本 / 1977年09月16日 / ¥ 945
    1919 産業経済学 アルフレッド・マーシャル / 関西大学出版部 / 本 / 1996年06月 / ¥ 5,460(産業と商業 で 出て来ない。)
    1921 危険・不確実性および利潤 (現代経済学名著選集 6) F.H.ナイト / 文雅堂銀行研究社 / 本 / 1959年03月 / ¥ 4,200
    1923 一般理論経済学―遺稿による『経済学原理』第2版 (1) カール・メンガー / みすず書房 / 本 / 2000年 / ¥ 5,250
    1932 経済学の本質と意義 (1957年) ライオネル・ロビンズ / 東洋経済新報社 / 本 / 1957年 /
    1932 近代株式会社と私有財産 (現代経済学名著選集 (5)) A.A.バーリー / 文雅堂銀行研究社 / 本 / 1986年 / ¥ 4,725
    1936 雇用、利子および貨幣の一般理論〈上〉 (岩波文庫) ケインズ / 岩波書店 / 本 / 2008年01月16日 / ¥ 1,029
    1944 [新訳]大転換 カール・ポラニー / 東洋経済新報社 / 本 / 2009年06月19日 / ¥ 5,040
    1947 経済分析の基礎 サミュエルソン / 勁草書房 / 本 / 1986年06月25日 / ¥ 7,875
    1949 貨幣改革論 若き日の信条 (中公クラシックス) ケインズ / 中央公論新社 / 本 / 2005年11月 / ¥ 1,733
    1952 科学による反革命―理性の濫用 (思想史ライブラリー) F.A.ハイエク / 木鐸社 / 本 / 2004年10月 / ¥ 4,725
    1958 ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫) J.K.ガルブレイス / 岩波書店 / 本 / 2006年10月17日 / ¥ 1,449
    1960 自由の条件I ハイエク全集 1-5 【新版】 F.A.ハイエク / 春秋社 / 本 / 2007年08月 / ¥ 4,200
    1962 資本主義と自由 (日経BPクラシックス) ミルトン・フリードマン / 日経BP社 / 本 / 2008年04月10日 / ¥ 2,520
    1969 断絶の時代―いま起こっていることの本質 P.F.ドラッカー / ダイヤモンド社 / 本 / 1999年09月 / ¥ 2,940
    1970 消費社会の神話と構造 普及版 ジャン・ボードリヤール / 紀伊國屋書店 / 本 / 1995年02月 / ¥ 2,039
    1971 正義論 ジョン・ロールズ / 紀伊國屋書店 / 本 / 2010年11月18日 / ¥ 7,875
    1992 不平等の再検討―潜在能力と自由 アマルティア・セン / 岩波書店 / 本 / 1999年07月15日 / ¥ 3,255

  • ちくま名著30シリーズを読んでみた。1冊目。

    あまり経済学に馴染みのない自分にとって、読み進めるのに時間はかかったものの、あまり耳にすることのない経済学者の名前と、その著書を知ることができて読んでよかったと思う。

    ナイト『リスク・不確実性および利潤』などは著者も著書もまったく知らない状態だったが、こうした知らなかった名著を通して経済や人々の営みを見通すという行為のおもしろさを感じる。またハイエクの名前は知っていても『科学による反革命』というあまり聞きなれない著書を取り上げている。単なる名所めぐりのような凡庸な内容ではなく、名著らしい名著とでもいうのか、その影響度だけではなく質の良さから30冊を選択しているようにも感じられる。

    ボードリヤールについての解説はとくに印象に残った。
    シミュレーションの世界として「記号としての商品の消費」というのはうまく説明できているように感じた。

  • 経済思想の豊穣さを感じられる一冊。公務員試験の教科書に載っている経済学は、サムエルソンの伝統を引き継ぐもので、経済学の一部に過ぎないことが分かり、目から鱗だった。一方で経済学者の眼は、時に正義論をも巻き込み、政治学や倫理学との境界上で、その範囲を自問していることに分かり、非常に興味深かった。

  • 図書館で借りた。後半が政治かな

  • 初期の哲学っぽい話は面白いのに、いざ講義になるとやたらと数式をこねくりまわすだけでつまらない。経済学のこのような変化はどこで生じたのだろうかを知ろうと思い、本書を手に取った。このことに関する筆者なりの見解も書かれていたこともあって、その問題はだいたい解決した。でも、ここに登場した原典を読む気にはならなかった(センくらいは読むかもしれない)。

  •  
    ── 松原 隆一郎《経済学の名著30 200905‥ ちくま新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4480064915
     
    http://blog.skky.jp/entry/2015/07/07/221758
     松原 隆一郎 社会経済学 19560905 神戸 /東京大学大学院総合文化研究科教授
     
    (20160926)
     

  • [ 内容 ]
    市場経済はいかにして驚異的な経済成長を可能にするのか。
    そうして社会が豊かになっても貧富の格差が拡大するのはなぜだろうか。
    また、資本主義が不可避的にバブルや不況を繰り返す原因はどこにあるのか―。
    スミス、マルクスから、ケインズ、ハイエクを経てセンまで、本書は厳選された30冊の核心を明快に解きほぐすブックガイドである。
    それぞれの時代の経済問題に真っ直ぐ対峙することで生まれた古典は、私たちが直面する現下の危機を考えるうえで豊穣な知見に満ちていよう。

    [ 目次 ]
    1 (ロック『統治論』―私的所有権がもたらす自由とその限界;ヒューム『経済論集』―奢侈と技術が文明社会を築く;スミス『道徳感情論』―共和主義と商業主義をつなぐ「同感」 ほか)
    2 (マルクス『資本論』―貨幣と労働の神話を解く;ワルラス『純粋経済学要論』―一般均衡理論が実現する社会主義;ヴェブレン『有閑階級の理論』―大企業と見せびらかしが生み出す野蛮な文明 ほか)
    3 (バーリ=ミーンズ『近代株式会社と私有財産』―株式会社は誰のものか;ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』―貨幣経済を動かす確信と不安;ポラニー『大転換』―経済自由化は「悪魔の挽き臼」だ! ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 古今の経済学の名著を簡潔にまとめつつ、筆者の新たな視点を加えて書かれた新書。経済学は門外漢だが、奥深い名著の世界の入り口に立てた気がする。知的好奇心を掻き立てられた一冊。

  • 読了。

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著者プロフィール

松原隆一郎(まつばら・りゅういちろう) 社会経済学者、放送大学教授。1956年、神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て現職。著書に『経済思想入門』(ちくま学芸文庫)、『ケインズとハイエク』(講談社新書)、『日本経済論』(NHK新書)など。故郷・神戸を採りあげた著書に『失われた景観』(PHP新書)、祖父・頼介に触れた著書に『書庫を建てる』(堀部安嗣との共著、新潮社)がある。

「2018年 『頼介伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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