- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065049
作品紹介・あらすじ
ゴルフ場は「環境破壊の元凶」として語られた過去をもつ。だが、いまやゴルフ・コースでは草花や樹木、池、草地が良好に管理され、多様な生態系がよみがえった。ハナノキ、オオタカ、ギフチョウ、ゲンゴロウなどなど、日本の森から消えていった動植物が、のびのびと生きているのだ。本書では、ゴルフ場の環境負荷を検証し、人と自然がふれあう「現代の里山」として、ゴルフ場が果たせる新たな役割をさぐる。
感想・レビュー・書評
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ゴルフ好きの私が、府立図書館で偶然見つけて、読み終え、爽やかさが残った一冊でした。
この本の著者はまったくゴルフと縁のなかったフリーの森林ジャーナリストである。
その著者が、ゴルフ業界の方からの講演依頼がきっかけでゴルフ場の自然とのかかわりが出来たのだが、単純に「ゴルフ場って、本当に自然破壊なのか」との疑問が生じ、ゴルフ場に関わる様々な情報を分析するようになったとのこと。
そういう経緯があって、以下のような内容で書かれています。
はじめに
ゴルフゲームと反ゴルフ場感情
第1章 ゴルフ場が嫌われた歴史的背景
第2章 ゴルフ場反対の狼煙が上がる
第3章 ゴルフ場開発がもたらす自然の変化
第4章 ゴルフ場の農薬を検証する
第5章 ゴルフ場の環境機能を考える
第6章 里山に迫る本当の危機
おわりに 本書が成立するまで
ということです。
文系ではないリス系の頭脳で、数字、そしてゴルフ場開発・維持に関わる基準分析において論理的に情報が整理されいて納得でした。
ゴルフ場が理解できない要因としては単なる風評だったのである。
圧巻は第6章である。里山に迫る真の危機は納得です。
そして、その問題解決に向け、ゴルフ場の存在こそ、もっと生かすべきであると。
ゴルフ好き、自然好きな私としてはほんと楽しく、勉強になる本でした。
ということで、田中さんの「樹木葬という選択」を続きて読んでみます(笑)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書を読むと、
①ゴルフの起源には諸説あるが、一般にはどの国発祥のスポーツと言われる?
(a)中国 (b)オランダ (c)アメリカ (d)イギリス
②2008年現在、日本国内にあるゴルフ場の数は?
(a) 約1,200 (b)約2,400 (c)約3,600 (d)約4,800
③2008年にオープンした5つのゴルフ場のうち、4つはどの県?
(a) 北海道 (b)千葉県 (c)兵庫県 (d)沖縄県
④現在、国内のゴルフ人口は?
(a) 約200万人 (b)約400万人 (c)約600万人 (d)約800万人
⑤一般的なゴルフコースの広さは、東京ドーム何個分? ※東京ドーム≒47ha
(a)約23個 (b)約46個 (c)約69個 (d)約92個
⑥1901年、日本初のゴルフ場ができたのはどこ?
(a)仙台市 (b)横浜市 (c)神戸市 (d)広島市
⑦ゴルフ場建設に必要のない法律は?
(a)河川法 (b)鳥獣保護及ビ狩猟ニ関スル法律 (c)建築基準法 (d)すべて必要あり
⑧ゴルフ場反対運動のはしりとなった山添村(やまぞえむら)があるのは?
(a)福島県 (b)長野県 (c)奈良県 (d)福岡県
⑨兵庫県のゴルフコース内における残置森林の割合の平均は?
(a)15% (b)30% (c)45% (d)60%
⑩兵庫三木よかわカントリークラブで確認された蝶類の数は? ※全国:約250種生息
(a)約5種 (b)約10種 (c)約20種 (d)約40種
以上のゴルフ知識がつきます。 -
ゴルフ場=自然破壊という先入観あったので、認識を新たにできてよかった。特に農薬散布の件は納得。