下から目線で読む『孫子』 (ちくま新書 856)

著者 :
  • 筑摩書房
3.11
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065605

感想・レビュー・書評

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  • 孫子は策謀家だから、直接的に手をあやめることはあまりなかったはずだ。大軍を引いて、指揮官に助言していく人間だ。この本は、その率いられる大軍側から見た孫子である。「おいおい、なに無茶いってんだよ」「俺らの命、どう考えているわけ?」「なんで攻めなきゃいけないの?」などその答えには存しには無い。それをこの本が想像するわけです。
    シニカルな口調と分かりやすい例をあげて、解説してくれる。「後味の悪い勝利と、敵に花を持たせる負け」「友情をうむ負け方」など勝ちから負けまでいくつもの種類があることに気づかされる。図書館で借りたがトイレ本として一冊購入予定。最後に「人生の主役が自分でないのは不幸だが、人生の主役が自分しかいないのはもっと不幸だ」という言葉はぐさっときた。読んでよかった、元気が出た!

著者プロフィール

1959年、福井県生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院修了。博士(文学)。現在、弘前大学教育学部教授。著書に『門無き門より入れ 精読「無門関」』(大蔵出版)『禅問答100撰』(東京堂出版)『龐居士の語録 さあこい!禅問答』(東方書店)『物語として読む 全訳論語・決定版』(トランスビュー)など。

「2020年 『哲学として読む 老子 全訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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