- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065780
作品紹介・あらすじ
「学び続けることの中に人生がある」-二千五百年もの間、読み継がれ、多くの人々の「精神の基準」となった古典中の古典を、すっきり読めるかたちで現代語訳。温かく、刺激的で、ときには厳しく、ときにはユーモアが漂う孔子の言葉。本書を開けば、いつでもどこでも、生き生きとした精神に出会うことができるでしょう。つねに手の届くところに置いておきたい一冊。
感想・レビュー・書評
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自己啓発本として、日々をより良くするための教えとして読んだ方が良さそう。(一日一文読むなど)
語弊を伴ってしまうが、他の自己啓発本は冗長に話を逸らしたりすることがあり、読みづらい。
だが本書はとても歯切れが良く何を伝えたいのかが明確に伝わってくる。
ただ、会話や、孔子の人物像や思想が列挙されているので、少し疲れる部分があった。
孔子が素晴らしい人物ということは読んでいて感じた。弟子などが尊敬している理由も分かる。
模範的な、正しい人間と呼べるほどに徳があるというか、言葉を聞いていく度に、私の中の強張っていた感情が溶け出すような感じだった。
また、齋藤孝の現代語訳がとても分かりやすくて助かった。古典の独特な言い回しが苦手な私でもスラスラ読めた。()の中の説明も解釈を助ける。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私が30歳という節目を迎えたときにふと思い出した言葉が「森の30にして立つ」だった。そしてその言葉に妙に励まされた。
そうだ、論語を読んでみようと思い立ち、手に取った本。
これが2千年以上も前の人の言葉ということ、真理は変わらないんだなと思った。沢山の金言が散りばめられている。また。この論語は本当に読みやすい!その物語性や孔子を中心とした人間模様も楽しめる。
齋藤さんの後書きに書かれているが、感情移入されて書かれているため、とても親しみが持てる。
手元に置いておきたくなる、名著だ。
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古典の中の古典であり、この世のあらゆるハウツー本や「あるべき姿」の原点になっている本
2500年前から本質は何も変わっていないのだなぁと実感する。
この本には一部しか書き下し文が載っていないので、漢文を読むように畏まった準備は必要ないが、独特のリズムを感じるには少し足りないか。
人として目指すべき「仁」、「君子」とは何たるべきかを学び、自分の行いを振り返り、改めたくなる。自分の行いは徳を積む行為なのだろうか…と振り返ること、学び続けることを続けていきたいと思う。 -
孔子の言葉を集めた「論語」を斎藤先生が現代語訳(意訳含む)した1冊。2000年以上も前の言葉が今もなお生き続けており、いつの時代も本質的なことは変わらないと気づかせてくれる。
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■感想
現代解釈としてわかりやすく、孔子や周りの弟子がどういう人物なのか頭の中で想像できた。2500年経っても読み続けられていることはなにか意味があるし、一度読んでおくべき。
■名言・実践
その人がどう行動するか、何をよりどころにしているか、何に満足するか、この3点がわかったらその人物の本質がはっきりする
君子は自分の主張をまず行動で主張し、その後に主張を言葉にするものだ。
先生の道は、心を尽くし、人を思いやる忠恕のまごころのみだ。
昔の人が軽々しく言葉を口にしなかったのは、自分の身の行いがそれに追いつけないのを恥じていたからだ。
君子は、軽々しいことを言わず、やるべきことはすばやくするようでありたい。
いろいろな徳は、バラバラに孤立してはいない。必ず隣り合わせで、一つを身につければ隣の徳もついてくる。
徳を身に付けていれば、口が上手い必要があるまい。
子路は、知るだけで満足するものとは違い、自ら実践するとこを重んじた。
人の価値は生まれで決まらない。当人の徳と才によるのだ。
先生は文、行、忠、信という4つのことを教えられた。
詩書礼楽を学ぶこと、学んたことを実践すること、人にまごころを持って接すること、嘘偽りのないことである。
知は十分であっても私欲のない仁で守り固めなければ、人の信頼を失う。知と仁は十分であっても、荘(威儀を正したどっしりした態度)で臨まなければ、人の尊敬は得られない。知仁荘が十分であっても、人の気持ちを動かすのに礼を持ってしなければ、善を尽くしたとは言えない。
寛 おおらかで寛容であれば人々の支持を得る
信 言行一致であれば人々から信用される
敏 行動が機敏であれば功績が上がる
公 公平であれば人々に喜ばれる
論語の核となる考え方は、学ぶことを中心として人生を作り上げていくこと
■不明
好人物、殉死、祭祀、弑する、末席、諌める、驥、高宗、謹厳、徒党、威儀、諸侯、叛く -
図書館にて借りた本。
渋沢栄一がこの論語を基にして生涯を全うしたことを受け読んでみた。齋藤孝先生が文献を総合的に判断して訳してあり読みやすかった。
印象に残った言葉として、
「父親が生きているうちはその志を学び、死後は父の成したことから学ぶ。」
「その人がどう行動するか、何を由りどころにしているか、何に満足するか、この3点があれば人の本質が分かる。」
「礼は細々した作法よりも真情にある。」
「父母の年齢は知るべきだ。一つにはそれで長寿を喜び、一つには、老いを気遣い孝行に励むためだ。」
「どこにいても師がいる、我以外皆師である。」
「人の言葉の真意が分からなければ、人のことを理解することができない。」
論語を読んでいると耳が痛くなる話が多くあると感じた。それだけ自分がまだ未熟であると知ることができた。
論語を通して、孔子やその弟子達の学ぶ姿勢に感銘を受けた。日本でこれだけの熱量で学んでいたのは明治維新期の青年たちだけだろう。「一生学び続ける姿勢」を忘れないようにしたい。
大変読み易い本で、戒めを込めて定期的に読み直したいと感じた。 -
〇学んだこと
1.教育は人を選ばない
2.奇怪なことより平常を・力わざより徳を・乱よりも治を・鬼神よりも人を
3.人は厳しい局面になったときこそ真価が問われる -
他の論語で十分。
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はじめて論語を読んだ。孔子が想像と違いこの本ではとても人間くさい雰囲気で逆に惹かれた。やはり深い。一回では到底理解には届かないが、一つ一つの話は今まで知っていたものの元ネタを知ったみたいにニヤリとできたり、新たな知識もグサリとくるものがあった。もっと深く論語を学びたいという気持ちになった。
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論語の原文ではどうなのかはわからないが、明らかに読みやすい良作だと思う。
論語、孔子に興味を持ったらこの本から入るのが良いんじゃないかな、たぶん。
とはいえ、内容を理解するのは難しい。
当たり前だけど。
これからも何回か読み返そうとは思うが、仁とは何かをきっちり理解はできないんだろうな。
理解するより、考え続けるのが大事ってゆうことかもね。
あと、孔子もたまにイラッとしたりするんだなと、人間くさいとこがわかったのは面白かった!(笑)