- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065865
作品紹介・あらすじ
「過激派」と聞いて、何を思い出すだろうか?ビンラディン率いるアルカーイダ、それとも南米の革命軍?日本では忘れ去られているが、広く世界に目を向ければ、暴力によって社会を変えようとする過激派はまだまだ存在し、影響力を持っている。そこで、本書では、世界の過激派の思想や活動を追うことで、世界の闇に迫る。不法移民、麻薬ネットワーク、原理主義、極右など、いままで描かれなかった新たな世界地図。
感想・レビュー・書評
-
社会
軍事
政治詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書文庫
-
世界中の過激派と呼ばれる団体や人が生まれた背景にある貧困や差別、宗教といったものと、過激派の行動が示されている本。世界中がお互いを思いやり平和になるのはどうして難しいんだろうと思って、読みだした本。ニュースでテロや武力行為をよく聞く地域の背景を知ることができてよかった。
-
日本にも昔(といっても戦後)「過激派」がいた。日本赤軍,東アジア反日武装戦線「狼」,革マル,中核…。今も世界各地にいる。その概要を簡単に紹介してくれている。過激派の掲げる思想は,不平等や政権の腐敗を糾弾し,理想的な社会を実現しよう,というものが多く,その点は共感を呼ぶ。しかしそれを実現する手段が専ら暴力によるので,一般の人にはついていけない。
左翼武装団体は南米やアジア,反対に欧米では,右派が勢力を増やしている。イギリス,ドイツ,アメリカなどでは,移民に仕事をとられる恐れから,人種主義が昂揚。ヨーロッパでは民族主義による分離独立運動も止まない(バスク,北アイルランド)。
・アジア 東トルキスタン・イスラム運動(ウイグル)/インド共産党毛沢東主義派/カレン民族同盟(ミャンマー)/ジェマ・イスラミア(インドネシア)
・中東 タリバン(アフガニスタン)/アルカーイダ(サウジ・イエメン)/モジャーヘディーネ・ハルク(イラン)/カハ党(イスラエル)
・アフリカ 神の抵抗軍(ウガンダ)/オガデン民族解放戦線(エチオピア・ソマリア)/ソマリアの海賊
・ヨーロッパ 黒い未亡人(チェチェン)/リアルIRA(イギリス)/バスク祖国と自由(スペイン)
・南北アメリカ キリスト教右派(合衆国)/国家社会主義運動(合衆国)/センデロ・ルミノソ(ペルー)/コロンビア革命軍
印象に残ったのは,イスラエルのカハ党。ホロコーストを経験したユダヤ人が,一部とはいえ人種至上主義を唱え,自らを最高の民族と考え,パレスチナ人をとことん蔑み排斥する。著者の言うように人間の業なのだろうか…。 -
今更言うまでもないが、このような過激派が出てくるようなところは、経済的な格差や待遇の格差を暴力によって埋めようとしたり、修復を計ろうとしている。全くのきれい事にしかならないが、こうした格差が早く無くなることを望む。マイクロクレジットが発展途上国にあたえた影響のように日本としても科学技術の点で、発展途上国での格差をなくすことに貢献できるようになればと思う。
-
ここら辺はもう単なる興味出して読むもの。
アジアのテロ事情→ヨーロッパ→アフリカ→南米の順で解説されてる。
外国行きたくなくなった。