時刻表タイムトラベル (ちくま新書 913)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 93
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066169

作品紹介・あらすじ

ネット検索が全盛の時代、もはや経路検索に利用されることが少なくなった時刻表。それでも、読み物としての価値は薄れることがない。昔の時刻表を紐解けば、過ぎ去りし日を思い出し、昔話に花が咲く。相当悪かった列車内でのマナー。懐かしき食堂車のカレーライス。戦前の海外までの連絡切符。栄枯盛衰の夜行列車。さあ、時をかける紙上の旅へ。

感想・レビュー・書評

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  • 乗り鉄の人ならきっと楽しめると思う。好きな人は好き。
    国鉄時代のよく乗っていた列車が紹介されていて、すんごく懐かしかった。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00172314

  • [ 内容 ]
    ネット検索が全盛の時代、もはや経路検索に利用されることが少なくなった時刻表。
    それでも、読み物としての価値は薄れることがない。
    昔の時刻表を紐解けば、過ぎ去りし日を思い出し、昔話に花が咲く。
    相当悪かった列車内でのマナー。
    懐かしき食堂車のカレーライス。戦前の海外までの連絡切符。
    栄枯盛衰の夜行列車。
    さあ、時をかける紙上の旅へ。

    [ 目次 ]
    昔の時刻表はタイム・マシーン―「はしがき」に代えて
    第1章 タイムトラベル「列車編成」の巻
    第2章 タイムトラベル「食堂車」の巻
    第3章 タイムトラベル「戦前の鉄道」の巻
    第4章 タイムトラベル「多層建て列車と夜汽車」の巻
    附章 南宮崎から稚内へ、夜行列車だけで辿る列島縦断珍道中

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 第3章は飛ばして読んだ。

  • どうせなら当時の時刻表の写しとか載せればいいのに。文字で読むよりその方がよっぽど分かり易いし、興味深いもの。著作権の関係とかで無理だったのかな。あと開業当時の東京駅をカッコ書きで新橋と付け加えるのに、どうして横浜駅は(桜木町)としないのかな。

  • 時刻表を通して、懐かしい列車の数々を紹介する。

  • 感想未記入

  • うちの父もこの作者同様、時刻表を見るのが好きらしい。

  •  初老のおじちゃんが,昔の時刻表を見ながら過去の鉄道旅行に思いをはせるという趣向。昭和の夜行列車,食堂車は記憶の中らしいが,さらに明治までさかのぼったりする。戦前は「時刻表」じゃなくて「時間表」。
     大正末の「鉄道営業御案内」(原文正字体)は面白い。乗車のマナー,具体的注意を列挙している。現代若者の乗車マナーの方がまともなのかも。「一三、裾を捲つて腿を出したり、肌襦袢一枚になつたり、婦人が細紐一つでゐたりすることはやめて戴きたい。」 「細紐」ってなんだろと思ったが,ちゃんと帯をしてねってことらしい。
     荷物車,荷物列車の話。宅配便のないころは,国鉄の駅に荷物を持って行って,遠隔地に送ってもらってたらしい。経験ないけど,年配者にはノスタルジーみたい。荷物車は通常の乗客用列車に連結された車両,荷物列車は荷物専用の列車。
     新聞輸送に夜行急行列車が大活躍していた。都市圏で刷られた新聞が,地方までくまなく届けられる。夜行急行が夜中も頻繁に停車していたのはそのため。新聞が主で旅客が従になるような路線も多かった。
     日本の鉄道黎明期は,官営オンリーで拡大したのではなく,むしろ私鉄が主役だった。明治政府は財政難。華族の家禄や家財を資金源にすべく,政府は手厚い保護で鉄道建設を分担させた。そのはしりが日本鉄道会社。上野ー前橋,大宮ー青森はこれでできた。
     昭和戦前の時間表は,国際的。植民地だった台湾,朝鮮の鉄道はもちろん,別の国だった満洲,中華民国,シベリア,欧州の鉄道も掲載する。新橋で,ロンドンまでの切符を買うこともできたという。敗戦後は,ちんまりと国内限定。著者は寂しがっている。
     昭和30-40年代は分割併合列車が全盛期だったらしい。それ以前は本線と支線は別系統という考えが根深かったが,利便性を重視。気動車の技術進歩もそれを可能にした。しかし,民営化によって合理化が迫られ,平成にはいってからは激減。ここでも著者は寂しがる。
     最後の章は6年前に筆者がルポした「夜行列車を乗り継いで日本縦断の旅」。自分でも言ってるがアホな雑誌企画だ。南宮崎から「彗星」「日本海3号」「はまなす」「利尻」を乗り継いで,四連泊で稚内まで。アホだ…。東京から南宮崎までも「富士」を使って行ったというから,実は五連泊。
     この5つの夜行列車のうち,「はまなす」を除く4つが今はないという。著者はやはり寂しがっている。非効率,無駄なものをなくしていくのは,合理的なんだろうけどファンには腑に落ちないようだ。ちなみに同行のカメラマンは,取材終了後,「北斗星」で帰京したというから,六連泊だそう。
     学生時代,列車で北海道にいったときに夜行列車「はくつる」に乗った。この列車も今はないようだ。あのときは確か二年続けて行って,翌年は「はまなす」に乗ったのも覚えている。カーペット車に雑魚寝したっけ。懐かしいな。

  • 当時の車両が思い出されるような文章を期待したが、鉄道システムの紹介に終始してしまった。反対に、紀行文はもう少し掘り下げてもよかったのでは。

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著者プロフィール

所澤秀樹(しょざわ・ひでき)
交通史・文化研究家。旅行作家。1960年東京都生まれ。日本工業大学卒業。神戸市在住。
著書:『鉄道時刻表の暗号を解く』『「快速」と「準急」はどっちが速い? 鉄道のオキテはややこしい』『鉄道フリーきっぷ 達人の旅ワザ』『鉄道旅行 週末だけでこんなに行ける!』『日本の鉄道 乗り換え・乗り継ぎの達人』(以上、光文社新書)、『鉄道会社はややこしい 「相互直通運転」の知られざるカラクリに迫る!』(第38回交通図書賞〔一般部門〕受賞)、『青春18きっぷで愉しむ ぶらり鈍行の旅』『駅名おもしろ話』『鉄道地図は謎だらけ』(以上、光文社知恵の森文庫)、『時刻表タイムトラベル』(ちくま新書)、『鉄道地図 残念な歴史』(ちくま文庫)、『鉄道の基礎知識』『国鉄の基礎知識』『鉄道史の仁義なき闘い 鉄道会社ガチンコ勝負列伝』『東京の地下鉄相互直通ガイド』『EF58』(以上、創元社)など多数。

「2020年 『鉄道手帳[2021年版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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