- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480066282
作品紹介・あらすじ
原子力発電、それは戦後日本にとって最高の電力システムだった。再軍備ともつながるその魅力に多くの政治家は飛びついた。いち早く原子力予算を成立させ、日本を原発大国にした中曽根康弘。CIAと結びつき、総理の座を狙うために原子力を利用した正力松太郎。ウランを外交戦略の要に据え、東奔西走した田中角栄。権力者は原子の力を我がものにし、こんにちの日本を形作った。戦後から連綿と続く忘れさられた歴史をいま解き明かす。
感想・レビュー・書評
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2011年3月11日。この日、私たちが抱いていた「原子力発電所」に対する「絶対的信頼」は崩れ去った。その「信頼」は実体を伴っていたのか。それとも虚構にすぎなかったのか。「未来」を守るために、私たちには原発の歴史を学ぶ「義務」がある。
(電気電子工学科 B4)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
科学者の純粋な興味,日本の再軍備のための政治家の思惑が最終的にドロドロした利権の温床になる様子が見て取れる.
結局のところ本質的な原因は「失敗の本質」にも繋がる日本人の決められない,問題を先送りにする体質にあると思った.
現在はこの利権問題と電力不足の問題が混同して語られ,最終的に原発再稼働する・しないの2択になっていしまっているが大きな問題.現実的には最低限の原発を動かしつつ脱原発を進めていくべきだと思うのだが,決められない現状をみると日本人はここ50年進歩していないのだろう.
※ちなみに,原発と核は必要な技術が大分異なると思うのだが,本文中では原発=核という扱いになっているのに違和感を感じた.ここらへん知識が足りない. -
戦後政治と原発の関係を振り返る内容だが、さほど目新しい話はなかった。
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展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号:543.5//Y42
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「国策」として推進されてきた原発は、結局のところ一部の人間の金銭欲、権力欲を満たすための道具だったに過ぎない。
最後に付けを払わされるのはいつも弱者たる国民なのだ。
日本人よ、もっと怒れ! -
原発問題を、政治と権力という視点で戦後間もない時代に遡って掘り下げている。
いわゆる原子力ムラというのがどのように形成され、どんな構造を持っているのか、なぜ原子力なのかという背景が非常によく理解できる一冊。 -
原発系固め読み第二弾!
戦後の支配者たちの原発に関わった歴史。
原発の歴史は戦後の核武装準備に始まったが、今や原子力関連組織の保存、自己目的化だとバッサリ。
核武装のためにプルトニウムが必要だからプルサーマル(使用済み燃料の再利用)してたのね…。
一瞬トンデモ本かと思ったけど…。どうやら核武装論の線は本当のようだ。 -
原子力を政治の舞台へ引っ張り上げたのが日本の再軍備化を公言する中曽根だった。
中曽根は以下に重点をおいた。
・弔意的な国策を確立すること
・法律と予算を持って国家の意志を明確にし、安定的研究を保証する
・第一級の学者を集めること
そして中曽根は海軍時代の人脈を多いに活用した。
ユダヤ人のキッシンジャーはその人脈を活かして、欧州や南アメリカの原子力に注力した。
グーグルの狙いはスマートグリッドとトリウム原子力の愛称を探ること。 -
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