- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480066855
作品紹介・あらすじ
たった一%の富裕層が権益を独占し、政治にも隠然たる力を及ぼすアメリカ社会。迫りくる貧困に脅える残り九九%の国民がついに蜂起した。声なき人々が怒りの輪を広げ、ウォール街を占拠したことに端を発する「オキュパイ運動」。その歴史的意義とは何か。いま、アメリカはどこに向かおうとしているのか。そして、日本に与える影響は?稀代の思想家チョムスキーが、超大国を根底から覆しつつある直接民主主義革命を熱く語る。
感想・レビュー・書評
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アメリカを占拠せよ! (ちくま新書)
(和書)2013年02月01日 14:53
ノーム チョムスキー 筑摩書房 2012年10月9日
アルンダティ・ロイさんの本で紹介されていて、初めてノーム・チョムスキーさんを読んでみることにしました。自分がぶつかっていた壁がここに見事に現されている。こういった連帯がどのように可能なのかというより可能なことなのだという証明がなされている。
僕はこういったアナーキストの連帯を模索していたが、人間というものに対する危険性も痛感していた。そこをどう乗り越えればいいか知ることができる。実際それをしている人がいるということは僕にとって大いに励みになる。
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チョムスキーのインタビュー集です。
オキュパイ(占拠)運動の現状とその可能性について,熱く語っています。
「自分たちにもできることはあるのだ」という勇気を与えてくれます。
巻末につけられた「オキュパイ運動のサポートのために」は,もしも不法逮捕されたときの処方箋が書かれていて,なかなか本気の本です。 -
「オキュパイ運動」に関するチョムスキーの演説、インタビュー、質疑応答等を収録。アメリカ社会における「99%対1%」を問題として顕在化した運動の役割や今後の課題などを明らかにする。繰り返しも多く、若干薄い印象。日本の運動を考えていく上で、一読の価値はある。
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オキュパイ運動の仕掛け人、巨匠チョムスキー。
彼へのインタビューなどがまとめられています。 -
ノーム・チョムスキーは「『占拠せよ』運動は、過去30年間続いてきた階級間の対立に対し、初めて一般大衆が起こした大規模な反対運動だ」と述べた。
2011年9月17日、ニューヨーク市で始まった自発的な運動は、たちまち世界へ拡大したのである。
そして、この本は、チョムスキーの「ハワード・ジン追悼記念講演」を収録したものに始まり、インタビューに答えたものが書かれているものである。
いま、アメリカで起こっている「占拠せよ」運動の意味、未来が語られている。
日本の国会議事堂前の市民の静かな運動と通ずるものがある。
資本主義市民社会が進化した段階で、市民が静かに着実に動くことの重要性が示唆されている。 -
今の日本の状況に当て嵌めて読んでも、非常に有益な示唆に溢れています。
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チョムスキーのウォール街占拠等の運動に対する思い入れや共感等の溢れた評論や対談で、公民権運動から続く抵抗運動の歴史の中での今回のウォール街占拠を評価しています。
日本での官邸前集会や通産省前テント村等にも繋がる運動論の様な物が見えて来そうです。