高校生からの経済デ-タ入門 (ちくま新書 1006)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480067050

作品紹介・あらすじ

分析的な視点から、経済データを読むことが求められる時代になりました。でも、学校では、その能力を鍛えてはくれません。だからこそ、自分でデータを読める人は、強力なスキルを身につけていることになり、仕事ではかなり優位に立てます。データを読むための効果的なトレーニング方法は、自分の興味のままに、あれこれグラフや表を読む経験を増やすことです。本書では、読み方によっては奥が深くておもしろい経済データを紹介し、高校生でも、そして大人でも、データ分析の技法を基礎から学べます。

感想・レビュー・書評

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  • 序盤は誰でもわかるような簡単なデータセットから紹介されて、「高校生からのってタイトルなくらいだし、こんなもんか」と思っていたら、最後に向かうにつれて企業の売上だったりGDPだったりが取り上げられており勉強になった。
    特に、集計の方法だったりグラフへの起こし方によって、同じデータでも見え方が全く違うのが改めて実感できる。
    また、データの見方が分かるだけでなく、実際にデータを見て自分で考えることの重要さも説かれているし、それがすぐに実践できるようにあえて読者に考えさせるコラムが挟まれているなど工夫も多い。

  • Q、データの読解力を高めるには?

    A、"自分の頭で考えながら、たくさんのデータを読む経験"を積む
    ↑とにかく続ける

  • 経済データを見て、その意味を考えるという技術は、現在の教育課程では教えられていないが、現実社会では極めて重要。たとえば、実質実効円相場(なんて指標が公開されていることすら知らなかった)を見れば、今の水準が、2007年ころに円キャリーが流行った時代と同じレベルの異常な歴史的円安だってことがわかる。

  • 本棚登録100人目のキリ番、ゲットしましたw

    それはさておき、本書は、さまざまな経済データをどう読み解くかを、きわめて具体的に示した本。
    習うより慣れよ、がモットー。

    例えば、こんな問いが示される。
    ジャガイモの価格とポテチの価格は、意外と連動していない。それはなぜか。
    とても身近なので、経済学を学んだことのない読者(例えば私)にも、考えてみようという気を起させる。

    名目GDPと実質GDPの違いや、完全失業率など、さまざまな経済指標の定義や解説もある。
    同じ著者の他の本での解説よりもわかりやすい気がするのは、タイトルに騙されている?
    なかなかお買い得な本だと思うけど、どうかしら?

  • さすがに高校生には少し厳しいかも知れないが、少なくともビジネス系学科の大学生にはこのくらいのことに敏感になって欲しいなと思わせる一冊。
    私自身が今更勉強になったというオチつき(笑)

  • 高校生に限らず大人でも十分。後半もっとデータの読み方に徹して欲しかった。やや経済ネタよりになりデータやグラフから離れた感じ。

  • ○エコノミストの吉本佳生氏の著作。
    ○データの読み方について、具体例を用いて分かりやすく解説した本。
    ○事例や分析が分かりやすく、初心者でも理解しやすく(一部は相変わらず難解ではあるが・・・)、文系の人でも取っつきやすい印象。

  •  初歩的な,需要と供給による価格決定のしくみから,名目GDP,実質GDPの話まで,経済動向を見るためのポイントを教えてくれます。
     マスコミで出されたデータをうのみすることなく,元のデータにかえって自分で書いてみることを推奨するなど,〈主体的にデータと関わること〉の大切さを解いています。
     ただ,「本書+もう少し何か」を学ばないと,その元データを使って自分でグラフを作るのは,難しいだろうなあと思います。

  •  確かにデータを正しく読み取ることはこの世の中大変重要なことだと思うがそのデータを正しくとなるとどこまでを正しくとしてとらえてよいのかはなはだ曖昧である。
     
     著者は多くのデータを政府等公の機関から取り上げそれを使用しているがむしろその政府が下しているデータでさえ信用を得られるレベルにあるのか疑問に思う。

     データを自分で活かし他社に提供する立場にいるのならばこの本おおいに役に立つが、受け手の立場だと、与えられたデータの解析はいくら熟練されていても信用の一言が担保されない限り活用できないだろう。

     だからと言って何もしなくて良いというわけにはならないしデータ解析というスキルを得るには何かしらのテキストを必要とするそのためには疑うことも含め大いに参考になったと感じる。

  • データを読み解くには近道はない。背景やデータの持つ意味を考えなくては決して分かるようにはならない。そして時間をかけて理解できるまで読み込むことが必要なのだと。
    その主張に同意してしまう。
    著者はデータをグラフ化するとき、あえてパソコンは使わないようにしているんだそうだ。手書きすることで見えてくるものがあるという。
    とっても納得。

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著者プロフィール

エコノミスト

「2016年 『学校では教えてくれない経済学の授業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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