- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480067951
感想・レビュー・書評
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相対主義「人それぞれでいい」という考え方が議論を不可能にしてしまうことに気付かされた。ディベートが苦手な日本人はますます議論が苦手になる要因になりそうだ。市民団体の主張を例に引いた背理法は、その仕組みを知っていないと反論ができない。クレーマーの対処はこの辺りが肝になるだろう。後半は演習問題(大学等入試問題がベース)に対し、P君、Q君の掛け合いで理解を深めようとする著者の努力がうかがえる。しかし、多くの事例を体験しないと、反論できるようにはならないだろう。再読で理解を深める必要を感じた。
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これは受験小論文の問題がいくつか取り上げられていて受験小論文の本だと思うが、この本のタイトルはそうは思わせないし、Amazonの「内容紹介」や「内容」の項にもそのことが書かれていない。受験小論文が取り上げるような分野に関心のある人は読めるだろうが、例えば普通のビジネスマンにはこの内容に興味が持てない人がかなりいるだろう。論理や議論に関係する本には対象読者のはっきりしないものが時々あるが、はっきりさせるべきではないか。不適切な購入者がある程度いるだろう。
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これを読んでも反論力は身につかない。
議論トレーニングというより、論理矛盾を発見するための講義みたいです。
これを読む人は、仕事などで意味不明な論理に反論できず、従わされてしまった経験がある人が多いと思います。
そういう理不尽に対して、NOという技術を教えてほしいんだが、この本はあまりにも行儀が良すぎて、反論する力が付いたと思わせてくれない。
まー、本を読んだだけで反論力が身につくわけがないのだが、読んだ直後にはこれ使える!と思わないと本の価値がないんだよな~。
ビジネス経験のない学者の本というか、ロジカルシンキングの教科書って感じがします。
実戦的じゃない感じがして、低評価になりました。
あまりオススメしません。 -
小論文の参考書みたいでした。
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基本的には役に立つと思うけど、本書を必要とする自分のような呑み込み悪い人間には、すぐにはその内容を実践できないと思う。あと、例題の文章問題が長くて難しすぎた。
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メンタルやマインドセットの本と思って手に取ったが実際は、きちんとして論述とれーにんぐ。
今の自分には刺さらなかった。でもまた2,3年後に再度読んでみたい感もある。 -
タイトルの通り、議論に打ち勝つためのトレーニングを提供している。相手に言いくるめられることなく、あるべきゴールへたどり着くための方法論である。
議論の基本構造は、「共通の問題について、片方の主張があり、他方のツッコミがあり、これに最初の人が応答する」というものである。ツッコミと応答のやりとりから成るわけだ。片方がツッコミを入れることなく、了承(納得)してしまえば、議論は終わりとなる。
コンサルティングの現場では、ソフトにツッコミを入れることで発見を促す。
科学論文や科学的事実がなぜ正しいとされるのか?
それは提示された証拠が厳しい批判に耐え抜いたからである。ツッコミを乗り越えることによって、自他ともに認める客観的な真理となる。詳しい人が言うのだからそうなのだろう、というのが暗黙の了解になっており、正しいかどうかを判断するには高い専門性が必要になる。
議論でよく見られる「人それぞれ、色々な考えがある」という相対主義はコミュニケーションを不可能にする。それぞれの意見が孤立し、個人の好みと選択の問題に矮小化されてしまう。議論の軸を提供し、比較を促すことで、ゴールへ導く。
ーキーフレーズー
・議論では、正解を求めるのではなく、主張が妥当かどうかを検討する
・もう一度定義を言ってもらえませんか?→同じ言葉が同じ事態を指すことを確認する。
・例示とデータの使い方には穴が多い。データソースが不正確、ウミガメの例。統計的な偏り、吉原の遊女の例。
ー以下、メモー
簡単に納得してしまう人は本書を読むと良い。十分なTipsが与えられている。目の前の情報を常に整理し、論理的に正しいか、抜け道はないかを考える。正しいと思っても、論理的な飛躍がないか、可視化すると良い。統計には特に注意が必要だ。 -
すこし積読の状態が長かったが、読んでみたらけっこう楽しめた。
さまざまな二項対立を解消する章と、リーディングについての解説の章がよかったと感じたのだが、そうなると「議論トレーニング」というよりも、何か別のタイトルの方がしっくりくるような気もしないでもない。ひと通り読んで楽しめたので他の著書も読んでみる気になった。 -
東2法経図・6階開架:B1/7/1088/K
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ちゃんと読めば力になりそうな本だったが、残念ながら時間がとれず中途半端に。
でも短いなかでも「たしかに!」と思うことや、根拠の無い説得の怖さ(嘘の数字とか見抜けないよな~)がわかった。 -
タイトルのままというよりは、テストの小論文対策といったところでしょうか。これはこれでよし。入門編ととらえました。
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帯には「自己主張したい…でも嫌われたくない人へ」とあったが,実際のところは単に反論を論理的に組み立てる方法を説いていて,これらを実現出来たとしても嫌われないで済むとは限らないように思った(恐らくそれで嫌いになるような人はそもそも相手にするべきでない,ということなのだろうけれど).
後半から急にかなり抽象的な問題を扱っていくが,これらはどちらかと言うと,何かに対して反論するというよりは寧ろ,問題を整理することで自分なりの立場を見出すことを主眼に置いている. -
議論では、正解を求めるのではなく、主張が妥当かどうか検討する
マラリアで死亡を阻止するため、蚊帳を寄付、現地生産の蚊帳が減る -
国語の授業はこういったことを学ぶのだろうか。
難しいことをシンプルに表現して構造・主張をわかりやすくする。
対立はなにか。 -
この著者いいなあ。ほかにも著作があるみたいだから読んで見よう。
本書の内容は、これまでに読んだものとほとんど重なっている。違うのは具体例のみ。
だからこそ、面白い。著者がこれまで述べていたことがいかに普遍的で、まっとうな思考であるかがよくわかる。名著、と言っていいんじゃないかな。
ただ、帯は最悪。なんじゃこの惹句。帯作ったやつ、ぜったいまともに本書読んでないだろ。 -
反論されると相手にも不快な思いをさせるので、私は極力反論というものをしたくないと思っている。ただムカつくからとか、悔しいからということでの理由での反論というのはエネルギーを使う割には効果が薄いので極力やらないことにしているが、会社対会社みたいな場面では、言わないと不利益を被るので反論しなければならない。しかし、普段から反論を避けている私にとって反論は苦手である。この本はその辺にある薄っぺらい反論の本ではなく読み応えがあった。ただし、入試問題などを持ちだしてのケーススタディなので、高度な内容だった。
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隙間時間に手軽に読みやすい本とは言いがたいが、書いてあることはまっとうで、面白い、深い。
以下メモ
議論をするためには、主張を通さないとイケナイ、通すことで、議論から双方が学ぶことがある。その為にも主張は曲げてはいけないし、そして自分の矛盾に気付いたら維持を張らずに負けを認めること。そのことで、賢くなれる。と書いてあった。ちょっと意識しよう。 -
議論では正解を求めるのではなく、主張が妥当かどうかを検討する。
利き手のレベルに合わせて根拠を設定する。
問題の意義は、この問題を解いたら、どれだけのメリットがあるのか、この問題を放置したら、どのくらいデメリットがあるのか、を考える。 -
議論というより、ものの考え方の本。
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山崎正和や安富歩などの例文が難しくて、トレーニング前にくじけそうになりました(笑)。
でも、かなり掘り下げて解説されているので、評論文を読み解く力がつきそうです。 -
読むのに体力を使うが、しっかり読んだら鍛えられる内容。論文試験問題を題材にしているので、この手の試験を受ける人にはいいかもしれない。
しかし、本書の構成については、不親切な印象を持った。まえがきで構成の説明をすべきだった。
また、新書という体裁を取るには内容がヘビーである一方、記述を安易にしている割には、具体例が難しい。さらには、トレーニングという程、内容が徹底しているかというと、そうではない。なんかチグハグな印象を強く受けてしまった。以上の点が、残念。 -
■基本的には良書なんだけど,
所々,ツッコミを入れたい衝動に駆られてしまう。
『第三章 揉めてからの「議論力」』のあたりは特に。
■本書を読めば,TV等で繰り広げられている
意味のない議論をフィルタリングできるかもしれない。
■論理的な話や文章はすべてを理解しなくてもいい。
なぜなら,論理的な展開とは,たった一つの
メッセージを,理由・説明・例示・引用・比喩・対比
などのさまざまの手段を使って伝達しようとする
試みだからである。
一つの表現で分からなくなっても,論理的な話や文章では,
同じメッセージは後で違う形で必ず繰り返される。
だから,自分が十分理解できる部分が出てくるまで
待っていれば,全体を理解することができるのである。
(p68)
→逆に言えば,たった一つのメッセージを理解できれば,
理由・説明・例示…etc.などは読まなくてもよい。
これは,文書を大量に読み込むときにも使えるコツ
である。