解決!空き家問題 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068583

感想・レビュー・書評

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  • 昨今の空き家問題に対する問題提起とその解決方法を提示している一冊。

    現状と法制度等の不備から始まり、現状の打開策を具体例を挙げている。具体例については、都市部の事例に偏っているきらいがあり、過疎地の解決策としては少し物足りない。

    手が付けにくい問題ではあるが、不動産の登記制度を抜本的に見直す時期だと思う。国が土地所有者を把握できていないなどということはあり得ないことと思う。

  •  1章はよくある空き家の現状把握、国の無策に対する非難だけど、本書は問題提起のみにとどまらない。(余談だが、任意である登記制度をベースに義務である納税を載せているとは知らなんだ!正直者が損をする、でいいのか。)空き家再生の活路を提案、成功事例を多数掲載しているのが本書の特徴である。

     空き家活用の3つのキーワードは、「収益性」、「公益性」、「社会性」。不動産の常識にとらわれない活用が鍵だ。寿司屋をカフェに、ドヤ街の宿をシェアオフィスに、風呂なしアパートを外国人向けシェアハウスに、銭湯をボルダリングジムに、木造アパートを文化施設に(HAGISO!)、DIY賃貸、認知症カフェ、図書館、などなど、成功事例は後を絶たない。一時期住みたい!と考えていた尾道は全国有数の空き家対策成功の地で、そこには一人の女性の熱い思いがあることも知った。

     ただ、ここで紹介されているのは再生できる・立地がいい建物が多数。どうしようもない建物、活用しにくい立地の空き家も当然多数あるわけで、今後はもっと増えていくことが予想される。こうした売れない・貸せない空き家に対しては、やはり行政がシステムを変える必要があるんだろうなあ。小さなことからコツコツと。できることに目を向けることも大切だと思った。

  • 空き家関係の資料作成時にもう一度読む。

  • ■「空き家」問題は,早くから分かっていた人口動態を無視し,景気対策としての住宅建設を推進した国の無策から生じたもの
    ■全国の空家数は約820万戸(2014総務省)で総住宅数に占める割合は13.5%であるため,ほぼ七軒に一軒は「空き家」
    ■住宅の除去,減築などが進まない場合,2033年には総住宅数が約7,100万戸,そのうち2,150万戸(30.2%)が空き家になる(2015野村総合研究所)
    ■駅から徒歩15分は非常に遠いと評価される
    ■通勤圏30分未満の割合が57.0%(平成20年住宅・土地統計調査)
    ・要因①:バブル以降,土地価格,住宅価格,賃料が下落し,利便性の高い,都市の中心部に住みやすくなったこと。
    ・要因②:働く女性が増え,週休二日制の普及で平日の労働時間が長くなったことから,通勤時間の短縮が求められるようになったこと。
    ・要因③:家族数の減少で,広さ,住環境よりも利便性が優先されるようになったこと。
    ■世田谷区では2013年度から区内の空き家等を社会の資産として活用すべく,空き家を社会貢献的な事業に活用するモデル事業に助成を出したり活用してもらいたいという空き家を募集しているが,相談のあった物件のうち三分の一は建物の欠格から活用できていない。
    ■古くから人が密集して住んできた都市では既存不適格の物件が多い。
    ■Airbnb(エアビーアンドビー:宿泊施設のマッチングサイト)問題
    ・日本では約4,000件(2015年)
    ・空き家を活用した例も多く含まれる
    ・問題は旅館業界との関係
    ・衛生面などの規制がない
    ・湾岸のタワーマンションなどで自室をAirbnbとして貸出しする例あり
    ・利用者が共用施設を我が物顔に占拠するなどの問題がある
    ■DIY賃貸
    ・持ち家を賃貸しやすくするもの

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  • 空き家をAirbnbしたら、かなりニーズあると思うんだよなあ。

  • 空き家問題の現状・提言が載った本

    事例がふんだんに盛り込まれていた。空き家の現状を把握する上ではオススメできる本。

  • 資産を死蔵させ、且つ社会的コストも負担しないフリーライダーには何らかの強制を持って対処すべきなのは同意だが、これと地方の定住人口増加策が恰もリニアであるかのように語られているのが気になる。空き家改修費用に自治体が助成金を出すというが、結局は他の自治体から住民や店子を分捕ってくるというだけの話なのでは?有効需要が増えないと結局は総体の賃料(帰属賃料含む)が下がるだけなので、本質的な解決にならないと思うのだけど。特に自治体が市外からの転入者に対し補助金を出すなんてのは近隣窮乏化政策と何ら変わるところはなく、無為な競争で地域経済を疲弊させるだけだ。長期的には資産価値は人口動態の影響を大きく受けざるをえないのだから、一刻も早く少子化に手をつけねばならないのだが。しかしまあ、肝心なところはこれからも迂回され続けるのだろう。

  • 他の空き家問題新書本と違い、著者が不動産業者と距離のある立場のため、隠すところなく現状が書かれている。
    実例をたくさん挙げていてわかりやすく、特に福祉系団体とのつながりや国・自治体の施策に詳しい。

  • 365.3||Na

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著者プロフィール

東京情報堂代表。
住まいと街の解説者。(株)東京情報堂代表取締役。オールアバウト「住みやすい街選び(首都圏)」ガイド。30年以上不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービスその他街の住み心地をテーマにした取材、原稿が多い。主な著書に、『「この街」に住んではいけない!』(マガジンハウス)、『解決!空き家問題』(ちくま新書)など。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会各会員。

「2021年 『空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる 「がもよんモデル」の秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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