フランス現代史 隠された記憶 戦争のタブーを追跡する (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480069801

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  • 日本ではほとんど知られていないフランス現代史の隠れた一面。

  • フランスの現代史についてざっと理解可能な良書。
    ・フランスで「大戦」といえば、通常第一次世界大戦を指す。その死者は約150万人に達し、第二次世界大戦の死者50~60万人の3倍近く
    ・過酷な塹壕戦を繰り広げた地域の一つが、アルザス地方。地域一体では、第一次大戦中に発射された無数の不発弾が100年後の今も地中に眠り、住民や登山家を危険に晒している
    ・ドイツ占領下のフランス政府(=ヴィシー政権)がユダヤ人迫害や強制連行を積極的に行ったことが明らかになった
    ・「国民戦線」の政治集会での一コマ。ポーランドなど移民系が大きく参加していたが、移民に反対するのは「ムスリムはフランス人になろうとしないから」
    ・マリーヌルペンは、父親の極右路線から普通の政党化を戦略的に進めている
    ・戦後、アイゼンハワーは、レジスタンスの貢献が10~15個師団(10~15万人)分の戦略に相当したと分析している
    ・リヨンはレジスタンス活動の中心の一つになったが、ゲシュタポの厳しい統制下に置かれた
    ・アルジェリア独立において、フランス側についた現地出身兵(アルキ)に対するドゴールの扱いは批判を呼んだ

  • 20世紀フランスの歴史の暗部をたどるルポ。
    一次大戦の不発弾処理で今も犠牲が出ていることや,ナチ占領下の対独協力,ノルマンディー上陸作戦後に皆殺しにされた村,アルジェリアからの撤退で見捨てられ,虐殺の憂き目に遭った現地協力者たち…。

    知られざる歴史,思い出したくない,否定したい歴史がある。
    今と未来が過去の延長にある以上,歴史問題というのは世界のどこにもあるのだし,それぞれ真摯に向き合っていかなくちゃいけないんだなと感じた。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記は控えさせていただきます。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=10359

  • 戦争は良いことなんてひとつもないと心底思う。人を殺すのと同じ。フランスは華やかな憧れの素敵なパリだけじゃなく、たくさんの見えない過去を持っている、当たり前だけれど。ナチスに自ら協力しユダヤ人を絶滅収容所に送ったペタンや、アルジェリア戦争のことはこの本を読むまできちんとは知らなかった。見えないふりを、見ないふりをしても過去は消えないし、それならば直視してそこから良い未来へ踏み出すのが人間の賢さなのではないか、と思う。世界から戦争やテロや、差別をなくしたら何が残る? ほっといても地球は温暖化していて終わりに向かっている今、私たちがしなくてはいけないことは争ってばかりでうんざりする世界を変えることじゃないかと強く強く考えた。

  • 東2法経図・開架 B1/7/1278/K

  • 235.068||Mi

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