- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480071309
感想・レビュー・書評
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む、難しい……。断片的にしか理解できてないけど、興味深い部分はたくさんありました。
特に印象に残ったところメモ。
●脳機能に異常が生じて認知機能に障害が出ると、「それが認識できない世界」がその人にとっての普通になってしまう
認知症の人が「自分の記憶や認知機能に欠けがある」ことを自覚できなくなるのって、そういうことなんだなぁって納得した。
と同時に、自分が本当に世界を正しく知覚できてるのかどうか、少なくとも危ないものをちゃんと認識できているのか怖くなってもきた……。
●脳細胞の成長=既にある記憶のアップデートしかできない
これ『独学大全』の読書猿さんもネットのコラムで言ってたりしたので、既に意識してる人も少なくないかもだけど。
新しいことを覚えるということは、基本的に新しい刺激を今ある知識に関連付けることなんですよね。
つまりこの本が難しく感じたのは、読んだ情報を自分の中に今ある知識に関連付けるのが難しかったってことなんだろうなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[出典]
amazon -
もう一度読みます。今の自分は過去から続いている自分。1度たりとも同じ経験、気づき?はない?
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気づくとは、現在の自分の「こころ」の動きを自分が意識すること。
「こころ」とは、思う・考えると言うことで、何かと何かを関係づけようとすること。
コア感情(意識されない心理過程)
感情(喜怒哀楽、五感、意識される心理過程)
意志(行為= 意図的な運動)
鈴木大拙「妙好人」今の己の心を味わうことができる人、はかりごとのない人 -
2021.1.22市立図書館
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たまには大学の頃の授業でうけていたように、難しそうな本を読んでみよう、と購入した本。
メモを取りながら読み進めましたが、
わたしにはなかなかややこしくて、いろんな本を挟みながら休み休み半年ほどかけて読了しました。
終盤の8章などは霊性の話についていけず飛ばしてしいました。。
が、意識についての
・体が疲れると意識の広がりは狭くなり、厚みも薄くなる。
・からだが快調だと意識は一杯に広がり、十分な厚みを保つ。
という部分は印象的でした。
また難しい本を読みたくなったら読み返します。 -
「気づく」とはどういうことか。
哲学や心理学と同時に脳科学の側面からも「気づく」ことの仕組みについて探求した内容。
面白かったです。 -
↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00260671 -
第1章 「こころ」という偶然なるもの
第2章 感情と心像、そして意志
第3章 少しだけ神経系の話
第4章 記憶
第5章 こころ・意識・注意
第6章 「わたし」にしか「わたし」に気づけない
第7章 こころは常に揺れている
第8章 知性と霊性
著者:山鳥重(1939-、兵庫県、脳科学) -
人間にできて機械にはできないことの一つに意味というものを持つことがあるそうだ。AIには言葉の意味が分からない。統計的に意味にあたるものを確率論的に持ち出すことしかできないのだそうだ。それでは人が感じる意味とはどのような仕組みで獲得されるのだろうか。そのヒントがある。本書の筆者は神経心理学という分野の第一人者で高次脳機能障害などの研究をされている方である。
タイトルのように人には「気づく」という自覚がある。視界に入ったものでもはっきりと意識されないうちは気づかない。しかし、神経的には深く眠る感情のようなものがあり、それが特定のイメージに結び付き言葉と結びついて行動となるという。一連の流れをつかさどっているものを我々は普通、こころと呼んでいるのだそうだ。
気づきの経験は蓄積され、つねに今の自分に影響を与える。こころにとっては今が過去とともにあるだという。そこに意味が生じてくるのだ。意味はその人の人生のすべてが関与したものになる。だから、機械が得意とする一対一の変換では対応がしにくいのだ。
脳がどのような働きをしているのかについては、高次脳機能の障害が出た人の実態調査から経験的に証明できることは私も実見したことがある。人にとっての心とか精神といったものがいかなるものなのかを考えさせられるのがこの種の研究の魅力だと思う。