日本人の9割が知らない英語の常識181 (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480071330

感想・レビュー・書評

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  •  日本人がよく間違える英語のミスを181紹介したもの。単純な文法・語法のミス(can't hardlyとかI was stolenとかClasses will begin on April 3.とかspent a wonderful timeみたいな)、不適切なもの(go DutchとかMaybe.とかOh, my God!とかpregnantなど)、不自然なもの(文語体、とか古い表現。be scoldedとかseldomとか。あるいはsolve a questionみたいなコロケーションのミスとかemergencyの使い方など。あるいはカタカナをそのまま直したものとか)。
     ぱっと本を開いて、なんか体裁が似た(というかほぼ同じ)新書があるよなあ、とか思っていたら、訳者は里中哲彦という河合塾の先生で、中公新書でこの訳者が著者として出しているいくつかの本と体裁が同じということが分かった。
     個人的には、やっぱりネイティブじゃないとこういう言い回しは出来ないよな、とか思いながら面白い、役に立ったと思った部分が3分の2くらい。あとは「日本人の9割が知らない」のかもしれないけれど「英語教員の9割は知っている」定番の話(特に2章の「文法の誤解」のところ)で退屈、と思った部分が3分の1くらいだろうか。読みやすいのでサクサク読める。
     あとは個人的に勉強になった部分のメモ。p.28の「〔店員に〕爪切り、ありますか?」でもちろんDo you have ~?は教えるが、Do you carry ~?という、「"carry"は『(商品を扱っている、(ふだんは)置いている』という意味です」というのは知らなった。carryの例文で示すべきだった。あと店の会話、と同じくらい定番でレストランの会話、というのも中学の授業でやったりするが、「注文が通っているか確認していただけませんか?」(p.165)というのは教えたことがない。Could you check on our order?だそうだ。難しい。p.35「暖房を強めて」Turn up the heat.は、聞けばもちろん分かるけど、こういう英語をぱっと使えるかどうか、というのが大切だと思う。ちなみに辞書で知らべて、「この部屋は暖房がよくきいている」The heating in this room works well.とか、「暖房がきき過ぎている」とかThis room is overheated. / The heat is on too high in here.みたいな英語はなかなか言いにくいと思う。冷房はair conditionerと言うのに暖房はheatとか、あんまり教えないなあと思った。あと、このページの「暑い!」とか「寒い!」とか、I'm really hot.とかI'm cold!とか、そういうのも中1で練習させても良いと思う。同じように、p.37の「夫は暑がりで、私は寒がりなの」My husband is always hot, and I'm always cold.というのは言えなかった。p.43にも書いてあるように、「ただほど高いものはない」There's no such thing as a free lunch.という言い回しを覚えて、そこから「There's no such thing as A.(Aなんて存在しない)」を使って、例えばThere's no such thing as Santa.(サンタなんていない)みたいなことが言えるようにしたい。他の本でも勉強した気がするが、「たくさんの自然がある」みたいな表現は、英作文でも役に立つので整理しておきたいと思う。p.44「むかしは東京も緑がたくさんあった」Years ago, Tokyo had a great deal of greenery.「この公園には緑がたくさんある」This park has a lot of trees and plants.、p.45「奈良は豊かな自然につつまれている」Nara is surrounded by nature.ということで、「日本人は『自然がいっぱいある』とか『以前が少ない』といった言い方をしますが、そもそも英語ではnature(自然・自然界)を『多い/少ない』という感覚でとらえるという発想がありません」というのは、よく覚えておかないといけない。natural abandance(自然の豊かさ)とは言うらしい。決してabundant natureではなく。英作文で生徒にやらせたい文としては「お互いがんばりましょう」(p.93)で、これをLet's both work hard.と出来るかどうか、でeach otherは副詞になりませんよ、というのを教えたい。(もちろんこの本に書かれているように、意味的に「双方が相手に同じことをするという関係にある」ということを教えることも必要だろうけど。)あとこれも他の本であったけど、チェックインは何時まで?」(p.48)でHow late can we check in?というのはもっと教えるべきだと思う。あとHow soon ~?(p.104)とかも。「あとどれくらいで出来上がりますか」How soon will it be ready?みたいな。疑問詞で関連して、「どれくらいの大きさの箱が必要なの?」(p.106) How big a box do you need?とか「どれくらい休憩がもらえるのですか?」How long a break can I take?など。「ママ、あと何日でクリスマスなの?」(p.107) How many more days (are there) till Christmas?。あとget toの使い方(p.53)は自分がまず使えるようにしたい。「面白い人たちにたくさん出会うことができた」はI got to meet lots of interesting people.とか、「彼女は仕事でたびたび海外に行く機会に恵まれた」ならShe often got to go overseas on business.とか。あとこれに関連して、p.90「(自然に・偶然に)~するようになる」は"come to do"と"get to do"で"become to do"とは言わない、と知っていても間違って使ってしまいそうだ。We came to know each other in Sapporo.「私たちは札幌で知り合いました」で覚えておこうと思う。それから、最近は中学の教科書でもe-mailを動詞で使う文は出ているが、e-mailは「パソコンに電子メールを送る」(p.55)であって、「携帯に『メールする』は"text"という単語を使います。text message(携帯メール)が"text"になり、さらには動詞としても使われるようになったのです。」というのは教えないといけないと思う。「遅れそうだったら、携帯にメールください」はText me if you're running late.(このrunning lateという表現も日本人にはなかなか言えなさそうだけど)となるらしい。そのうちp.184のI'll LINE you later.とか教えないといけないかもしれない。p.58「急用が入ってしまったので、ちょっと遅れます」はSomething has just come up, so I'll be a little late.となり、「『あることがもち上がった』というあいまいな表現をする」というのも、なかなか日本人には出来なさそうだ。同じようにp.110のget around to Aという表現も、使えるようにしたい。「時間があったら、やっておきます」I'll do it when I get around to it.とか、「ドアの修理まではまだ手が回っていないんだ」I haven't gotten around to fixing the door yet.みたいな表現。それから、go ~ by carではなく、takeを使う(p.60)ということも勉強になった。「今回だけは許してやろう」(p.63)は、I'll give you just this once.(only this timeではなく。)というのも盲点だ。どっかで読んだ気もするが、「ノー・モア・ヒロシマ」はNo more Hiroshimas!にすべき(p.819というのも復習しておこう。あと知っているけど使えない、というのではmight as wellがある。"Since we've got tickets, we might as well go."(p.76)みたいなことをサラッと言いたい。あと丁寧に断りたい時のI'd rather not.(p.168)。それから、最近作った前置詞の教材に入れるとちょうどよかったなと思った例文。「トマトは5個で400円です」(p.101)Tomatoes are 400 yen for five. / five for 400 yen.という表現。あとp129の「ネットで住所を調べてあげましょう」のI'll look up the address on the Internet.。付帯状況の例文はすぐwith your mouth fullとかwith his legs crossedとかが出てきてしまうが、「化粧をしたままで」with my makeup on(p.187)とか教えても面白いかもしれない。「申し込む」はすぐapply forを思いつくので、なかなかsign upが言えない。「油絵のクラスに申し込んだ」(p.119)は、I signed up for an oil painting class.とか、「会員になりたければ、ネットで申し込んでください」If you want to be member, you can sign up online.とか。同じように、「声援を送った」でcheer onを使う(p.121)という話。act upで「症状や痛みが『出る・活発になる』」(p.122)という話。「雨が降ると、関節が痛むんだ」は"My arthritis acts up when it rains."とか、「冬になると湿疹がひどくなる」"My eczema acts up more in the winter."とか。「気が進まない」みたいなのをdreadを使って「明日の会議、イヤだなあ」はI dread tomorrow's meeting.とか、「彼に電話するのは、考えただけでも気が重いわ」はI dread calling him.みたいに言う、というのはもっと学校で教えてもんじゃないかと思う。「送料無料」はShipping is free.と言ってdeliveryとは言わないということ(p.139)。「交替で運転しよう」(p.143)はLet's take turns driving.が良くて、in turnには「交替で」の意味がもはやない、というか「古めかしく聞こえる」らしい。drunkと同じく不適切に酔っ払った状態がHe's wasted.(p.175)と言うらしい。ちなみに「酔っぱらった」はI'm feeling good.とかI'm feeling like a little tipsy.と言うと許されるらしい。最後にカタカナ英語。「ポイントカード」はa reward card, a loyalty cardで、「私のポイントカードは1000ポイントを超えました」I have over 1,000 points on my rewards card.(p.196)とか、知っておくべき。「ガッツポーズとお願いします」(p.200) Strike a victory pose!は知ってないと言えない。あとノルマはquotaで、meet my monthly quotaとかmissed his daily quotaとかいうらしい。「『ノルマ』はロシア語の"norma"に由来します」(p.202)だそうだ。へえ。あと英語の話じゃないけど、「なんとHENTAI(変態)の頭文字であるHからとられたようです。1952年(昭和27年)ごろに女子学生のあいだで使われ始めたんですって」(p.204)ですって。
     という訳で、全部書き出してみるとすごいことになった。新書1冊でこれを知れたんだから、そう考えてみると結構満足。問題はこのレビューをおれが何度か読んで、復習すること。(19/01/04)

  • 勉強してるのに一向に「喋れない」、「聞き取れない」、「読み書きできない」英語。。。自分の頭が悪いのは分かり切ってるけど、唯々諦めきれなかったりして今も頑張っている。

    さて本書は前回の「日本人の9割が間違える英語表現100」の続編。前回同様、ひたすらな反復暗記あるのみだなと...!

    いや~、毎日外人と英語を使いつづけれる環境に身を置きたいものです。

  • 例証の仕方が秀逸

    ネイティブが日本人の英語に物申す系の本はあまり期待してはいないものが多いが、これは違う。英語学的な例証の仕方に論理的な飛躍がなくわかりやすい。買ってよかった。

  • 東2法経図・6F開架 B1/7/1313/K

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著者プロフィール

アメリカ・ミシガン州生まれ。オハイオ州で育つ。ボーリング・グリーン州立大(BGSU)卒。南山大学の交換留学生として来日。英語月刊誌『ET PEOPLE!』を発行するかたわら、通訳、翻訳家としても活躍。著書に『日本人の9割が間違える英語表現100』(ちくま新書)、『先生、その英語は使いません!』(ディーエイチシー)などがある。

「2017年 『その英語、ちょっとカタすぎます!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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