ソーシャルワーカー (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 121
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480072474

作品紹介・あらすじ

悲惨に立ち向かい、身近な社会を変革するソーシャルワーカー。人を雑に扱う社会から決別し、安心して暮らすという基本権が保障される社会へ向けて、大胆提言!

感想・レビュー・書評

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  • 良書。
    これからの時代に向けた本当の意味でのソーシャルワーカーについて共感できる一冊です。

    (素晴らしい執筆の並ぶ中で、未だに専門職の地位向上と既得権の確保という過去に囚われている日本精神保健福祉士協会の柏木代表の文書が公開処刑のような状況になってしまっている点もなかなか興味深い・・・)

  • 《人を雑に扱う社会を「革命」する》

    国家資格である「社会福祉士」を英語で"Social Worker(SW)"、「精神保健福祉士」を"Psychiatric Social Worker(PSW)"と訳しカッコ内を略称として使用する。
    では2つの資格を持つものは「ソーシャルワーカー」なのか?
    「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」での「ソーシャルワーカー」から『物申す』を引いたものが社会福祉士である。
    カリキュラムには政府の都合が良い仕事だけ覚えて仕事しろという意図があり『物申す』が省かれている。

    『物申す』ことこそがソーシャルワーカーには必要である。
    帯にある【人を雑に扱う社会はもういらない!】というフレーズを心に留めて、「身近な革命する人たち」の一員となる、そのために社会福祉士国家資格を取得しスタートラインに立つ!

  • 「ソーシャルワーカーとは今後どうあるべきか」に応えた新書であるが、ソーシャルワーカーとは何か、を概論的に教えてもらう内容ではなかった。他の国内外のソーシャルワーク論・ソーシャルワーカー論を読み、インサイダーの感覚を掴めればまた違った価値を見いだせるのだろうが、今の所外様には、この本が全体としてどういう焦点を結ぼうとしているのか、掴みきれなかった。
    (全体として、現在の「日本の」ソーシャルワーカーの立場に悶々としていることはわかる。しかし、素人がそれらの専門家たちの煩悶にいますぐ主体的に関与していけるほどの構造的な情報を順に摂取できるようなつくりにはなっていないと思われる。)

  • とても読みやすかった。
    高校生や大学生などにも読んでもらいたい本だと思った。

    しかし、難しい。結局は何を働きかけても本人が変わらなければ事態は好転しない、というケースがある。馬を水辺に連れて行ったところで水を飲ませることができないのと同じだ。いつか変わる、気づく、と信じて伝え続ける必要があるのか。そこまでいくと、相手を救おうと伝え続けることはもはやこちら側のエゴにも思える。その線引きはどうするのか。

  • ソーシャルワーカー関係者の座談会が元なので、残念ながら基礎知識が無いと厳しい。

  • ソーシャルワークの価値や理念の重要性が指摘されている。精神保健福祉士という資格を持つ事が重要なのではなく、ソーシャルワーカーとしての専門性を持つ事が重要。社会通念や、自分の中の常識、価値観を振り返ってみる。

  • 介護の章が面白かった。危険が起こらないようにとひたすら利用者を管理する活動は、悪い意味での専門分化と同様に、老人福祉法時代の発想だとばっさり。Y問題や、社会福祉士、精神保健福祉士の分断問題ももう一度読み返したい。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/517459

  • ソーシャルワーカーの使命は、社会を変えることであることを改めて認識できる本です。

  • 格差社会の現代日本において、多様性と包摂が求められている。「一人ひとりのおかれた状況を理解し、家族や地域も含めた関係者たちの作った環境を受け止め、変えていく、自らの意思を十分に表現できない人たちの暮らし、そして権利を徹底して保証する、そんな仕組みづくりがいま求められている」。その中で大きな役割を果たすのがソーシャルワーカーである。本書はソーシャルワーカーとは何か、日本の資格制度で歪んできたソーシャルワーカーの理論や教育、特に「社会変革」の観点が欠如してしまったことが大きな問題あることを指摘する。社会福祉士や精神保健福祉士と国家資格はできたが、その事によって本来のソーシャルワーカーの働きが見失われている現在、あらためて本来求められる役割を取り戻すには、理解・包摂などにもとづく関係性をとり、連帯して変えていくことが必要であることを一貫して述べられている。様々な現場でソーシャルワークを行っている人達をつないだのが経済学者の井手英策氏というのも興味深かった。

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著者プロフィール

井手 英策(イデ エイサク)
慶應義塾大学経済学部教授
1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て、現在、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学。総務省、全国知事会、全国市長会、日本医師会、連合総研等の各種委員のほか、小田原市生活保護行政のあり方検討会座長、朝日新聞論壇委員、毎日新聞時論フォーラム委員なども歴任。著書に『幸福の増税論 財政はだれのために』(岩波書店)、『富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く』(集英社)、『18歳からの格差論』(東洋経済新報社)ほか多数。2015年度大佛次郎論壇賞、2016年度慶應義塾賞を受賞。

「2019年 『いまこそ税と社会保障の話をしよう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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