- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480073099
作品紹介・あらすじ
近年ブームとなっている四国遍路。四国八十八ヶ所の成立など歴史や現在の様相、海外の巡礼との比較など、さまざまな視点から読みとく最新研究15講。
感想・レビュー・書評
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四国遍路の原点
四国遍路は弘法大師空海の修行に由来し、信仰と修行の道として成立しました
弘法大師信仰の影響
弘法大師信仰が遍路の中心的要素となり、八十八ヶ所霊場が形成されました
江戸時代の大衆化
江戸時代に庶民の間で遍路が広まり、観光的要素も加わりました
「お接待」の文化
地元住民が遍路者に食事や宿を提供する「お接待」の文化が根付いています
巡礼の多様化
信仰目的だけでなく、観光や自己探求、健康維持など多様な目的で巡礼が行われています
白衣の象徴性
白衣は遍路の象徴的な服装とされつつ、現代では必須ではなくなっています
宗教的多様性
四国遍路は主に真言宗の寺院が中心ですが、他宗派の寺院も含まれています
遍路道標の設置
道標の整備が江戸時代以降進められ、遍路の道程がわかりやすくなりました
納経の習慣
納経(御朱印を受ける習慣)が遍路の一部として定着しました
観光化の進行
観光的な側面が強まり、宗教的要素を伴わない巡礼者も増加しています
外国人遍路の増加
四国遍路が海外メディアに紹介され、外国人巡礼者の参加が増加しています
交通手段の変化
徒歩だけでなく、バスや自家用車を利用した巡礼も一般的になっています
巡礼の継続性
千年以上の歴史を持つ四国遍路が、現代でも受け継がれ続けていることが強調されています
四国遍路の世界遺産化への動き
文化庁により、四国遍路の世界遺産化への取り組みが進められています
文化的価値と地域振興
四国遍路は信仰だけでなく、地域文化や観光資源としての価値も高く評価されています詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いろんな人が執筆しててわかりにくいな。
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以前は全く興味なかったけど、この歳になってなんだか地方独自の文化や歴史、民芸品、伝統食などに特に惹かれる。中でも四国霊場八十八か所巡りは、ちょっとした冒険心と、スタンプラリーのような(失礼!)エンタメ性と、コンプリート欲の全てを満たしてくれそう。本書は、霊場巡りの由来や変遷(幕藩体制のころや女人禁制の時代)、時代ごとの出来事、弘法大師・空海との関わりや道標の解説など割と真面目な分析。俗なツアーガイドとは異なり、背景などが理解できてよかった。近いうちに決行するぞ!
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/748796 -
四国遍路の概観書のような体裁だが、単著ではなくそれぞれの専門家の講述を並べたものだ。学術的興味がある人は別として、現状概観には全15講のうち8,9,12講くらいを読めば十分で、それ以外は興味に応じてということになろう。歴史的な成立の話はたとえばなぜ今の88カ寺が選ばれたのかとか、つい近年まであった入れ替わりとかも興味深いがそんな話は出てこない。まあそれは読み手の意図とずれているというだけで、本書の責任ではないが。
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東2法経図・6F開架:B1/7/1487/K
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四国遍路の世界観、歴史、世界の巡礼との比較など多角的に遍路を捉えた本。四国に生まれてお遍路さんを身近に感じてきた自分たちが、何も知らないことを知る。