- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480073525
作品紹介・あらすじ
広く知られる古典から「読まれざる名著」まで、メディア研究の第一人者ならではの視点で解説。進展著しいメディアの世界を深く学びたい読者にとり最良の入門書!
感想・レビュー・書評
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ゴミ
著者の自分語りが議論を分かりにくくしている。
著者は知識はあるようだが、まとめる能力に欠けているようで、書物周辺の情報にまみれ、取り上げられる名著については、雰囲気しか分からない。
薄い黒死館殺人事件詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/747399 -
メディア論について疎い私からすると、入門書にしてはやや難解に感じた。
モッセの大衆の国民化やリップマンの世論など、知っているが読んでない本について、メディア論の観点から解説されており、新しい視点を得られた。
特に、世論ー輿論の違いからの解説は、ハッとするものがあった。
最後に読んだことのあるピエールバイヤールの読んでない本について堂々と語る方法が取り上げられており、再読したいと思っている。 -
「現代メディア史」あたりから続けて「『キング』の時代」「天下無敵のメディア人間」と著者の本を楽しんできました。この新書は佐藤卓己がいかにしてメディア史研究の第一人者になったか?というそのパーソナルヒストリーでもあります。大澤真幸の「社会学史」の序文に「社会学の歴史はそれ自体が社会学になる。そこに社会学という学問の特徴があるわけです。」という記述がありますが、メディア論も同じようにメディア論の歴史がメディア論を形成していると思いました。なので佐藤卓己の個人の読書の歴史であると同時にメディアという概念がどんな本を書かせてきたか、というジャンルのヒストリーでもあります。ここに挙げられている本を全部読む能力も意欲もありませんがブックガイドとして名前だけ知っている名著の要約とその歴史的役割をなんとなく大づかみ出来ただけもうれしい感じ。著者でさえ、今回の本のために初めてマクルーハンを通読した、と告白しているのも、「メディア論」を積読している自分としては、ちょっとホッ…
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どれも読んでみたいと思わせる構成と文章である。
既読はマクルーハンのみと言うお恥ずかしい状況だ。
・文化産業以上の『意識産業』
・偉大な内省的宗教はいずれもテクストをもっている。
・ホガート:労働者階級の実感的識別力
・『子どもはもういない』
・清水は流言蜚語を国家と国民の感情的結合、つまりナショナリズムの試金石とみていた。
・火星人襲来パニックは盛りすぎた逸話
・安定な社会は、メディアに映る暴力を安定化の資源として必要としている。
・その形式が語る内容を制約する
・帝国主義は支配という目的を持っていたが、グローバリズムは無目的
・平和な日常生活の中でニュースを期待する読者の欲望こそ倒錯的
・政治家ではない一般市民が政治で実質的機能ではなく象徴的機能を重視するのは当然。メディアが政治ニュースで現実より感動を重視するのもそのためだ。 -
毎日新聞202119掲載
読売新聞2021110掲載 -
東2法経図・6F開架:B1/7/1530/K
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すこぶる面白かった。
通例、このシリーズでは、1作品につき3〜4ページが割かれる配分なのだが、この本では10ページ程度割かれている。
なので、他のシリーズ本よりも大分になっている。
著者の佐藤卓己先生は、研究者としても教育者としても優れているのであろう。
単なる読書案内ではなく、先生なりの名著の読解を示しておられ、その読解が深い。
また、読書案内自身を楽しんでおられる事が垣間見られる。
読んでいて、心地よい。
佐藤卓己先生自身のご著書にも興味が湧いた。