レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと (ちくま新書 1766)
- 筑摩書房 (2023年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480075963
作品紹介・あらすじ
どんな症状の時に疑うべきか、治療や薬で気をつけることは何か、他の認知症(アルツハイマー型)との違い、日常の工夫など、患者自身と専門医が語りつくした。
感想・レビュー・書評
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とても良い本でした。60歳をこえた人に一読をおすすめします。心配な症状がある人やそのご家族向けの本です。でも、今無関係と思っている人も、認知の老化への覚悟と、もし症状が出ても絶望することはない、と知ることができます。
先月の新聞記事でレビー小体型認知症について読みました。記事は発症してもなにもできないわけではない、という内容でした。そのなかで当事者の方が幻視について語られていました。その方は、座敷わらしが見える、と話されており、興味を持ちました。
レビー小体とは、αシヌクレインというタンパク質が集まりかたまったもので、全身の神経細胞に溜まるようです。それが原因でレビー小体病を発症します。その病態の一つが「レビー小体型認知症」です。ほかには「パーキンソン病」などもあるようです。レビー小体は脳だけでなく全身の神経細胞に溜まるので、溜まる部位や量で様々な症状があらわれます。
いろいろな症状があるようですが「幻視」がよく知られています。でも誰でもじゃないです。幻視は本物と同じリアルさで見えます。当事者で著者の樋口直美さんは「脳の誤作動」と表現されています。
高齢になれば、診断の有無は別にして、認知機能が低下するのは間違いないようです。「長寿にはもれなくついてきます」だそうです。老眼や筋力低下と同じようには、受け入れがたいですが、受け入れるしかないのでしょう。受け入れる気持ちが、いざ異変を感じたとき、相談したり病院に行ったりする早めのケアとなり、より良い体調につながることがわかりました。
レビー小体型認知症だと、記憶障害がないため気づきにくかったり、初期はうつ病と誤診されることも多いようです。65歳以上で原因不明の体調不良があるなら可能性のひとつ、だそうです。
わたし自身もたまに認知機能低下?と思うことがあります。もし自分がボーっとしたり、料理などができなくなったり、幻視などの症状に気づいたら、自治体の相談窓口で専門医を紹介してもらおう、と読んで思いました。巻末に載っている動画とかも役に立ちそうです。
「認知症になっても人生終わりじゃない。できないことは人の世話になって楽に生きよう」そのとおりだと思います。
ちなみに、予防法についてはちょこっとだけです。別の本や動画をお探しください。 -
東2法経図・6F開架:B1/7/1766/K
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何度も読み返しました。身近な人がなった時、初めて知ることばかり。患者さんは多種多様だから、これがあてはまる、とはいかなくても、何故かホッとした。勇気をいただきました。
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対談形式で読みやすい。
当事者の方のリアルなお話は、とてもとても参考になった。
そして、認識を変えられる事も多数あった。
その他の話として…
医師は、患者のすべてを知らない。
見える症状と、聞く症状、血液検索数値など、しか知らない。
性格も、人生の背景も、環境も、それぞれ、みんな違うのに。
それぞれが『今』をつくっているから、それを診ないで、終末期医療や高齢者医療はできないのではないか、と思う。
家族も見ていない、見えていない、見ようとしない、ことが、あるのかもしれない、とも思う。
本当に難しい。
自宅や地域で高齢者が暮らすことを推進するのであれば、今の制度では全く足りない。
そのうち高齢者税が加算されそうな、日本だな。 -
入門編にしては、素晴らしいんじゃないかな。素直に受け入れる気持ちで読めば
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レビー小体型認知症について、わかりやすい解説を患者と医師が対話する形でまとめられ、読みやすいです。レビー小体病と表現した方が良いほど記憶障害のない病態があったり、パーキンソン病の認知症とレビー小体型認知症、アルツハイマー病との線引きが難しく、特に高齢になればレビー小体が脳に蓄積されるのは珍しくなく(発症の有無とは別に)、アルツハイマー病との合併もあるというのには驚きました。著者の一人である当事者の著書「誤作動する脳」も読みたいと思いました。
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【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/570784
樋口直美さん…レビュー小体型認知症でも
悲観はしてないんですよね!
常に前向きなところ、
いいなっ...
樋口直美さん…レビュー小体型認知症でも
悲観はしてないんですよね!
常に前向きなところ、
いいなって思ってます(*^^*)
コメントありがとうございます♪
樋口さんは、当事者でありながら本も書かれてすごい人ですね。
認知症になったら終わりみたい...
コメントありがとうございます♪
樋口さんは、当事者でありながら本も書かれてすごい人ですね。
認知症になったら終わりみたいに思っていたのでびっくりしました。
それでも、いろいろと大変なことはあるようです。
それを、まわりに助けてもらいながらも、どうしたらできるようになるか、前向きに工夫されていることに勇気をもらいました。
なんとなくでは大人になれないように、老人になるにも学びが必要なんですね(^-^)