江戸の想像力 (ちくま学芸文庫 た 2-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 180
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080073

作品紹介・あらすじ

近世的なるものとは何だったのか-。平賀源内と上田秋成という同時代の異質な個性を軸にしながら、博物学・浮世絵・世界図・読本といったさまざまなジャンルの地殻変動を織り込んで、江戸18世紀の外国文化受容の屈折したありようとダイナミックな近世のを描いた傑作評論。1986年度芸術選奨文部大臣新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 田中優子 「 江戸の想像力 」 平賀源内(金唐革)、鈴木春信(浮世絵)、杉田玄白(蘭学事始)、上田秋成(春雨物語)から 近世(天明文化)を論じた本。

    中世と近代の間における 変容途中の文化の特異性を伝えている。過去と未来、異質と同質が混じり合った世界。

    近世文化の特異性
    *新たな創造への衝動と過去への熱い視線
    *外部=異質なものとの出会い
    *すべてのものが相対的であることの発見
    *連語と列挙方式が近世の基本様式〜俳諧、狂歌、浮世絵
    *近世=俳諧化=相対化の繰り返し運動→相入れないものの存在を否定せず、認めることで動き続ける

    「近世は あらゆる領域で 宗教的体系に依存せず、人間の普遍を考える」

    江戸文化の変容と創造
    「一つの物を追っていくと 空間と時間を超えて〜変容しつつ巡り、どこがオリジナルがわからなくなる」

  • とくに第一章、四章を面白く読んだ。神戸の南蛮美術展で見た、16、17世紀の大名達が好んで収集したという世界地図柄のカラフルな何枚もの屏風、そのバックグラウンドが理解出来たような気がした。近代・中央集権国家の形成に繋がらないからといって教科書の記述で飛ばされてきた部分に焦点を当て、活写している。評論というよりは語りのような、少し浪漫ちっくさのある筆致が特徴あるなぁと。

  • 721夜

  • 1992年(底本1986年)刊行。著者は法政大学第一教養部教授。

  • 学生の頃、単行本を読んだ記憶があるのだが内容はすっかり忘れていた。平賀源内の活動を通して、近世―江戸時代―が、抑圧された時代ではなく、いかがわしさをもとに躍動をしていた時代だということを示してくれる。
    そして、鎖国し世界とつながっていなかった、というのも大嘘で、世界の中の日本、文化的にも技術的にも商業的にも錯綜して絡み合った関係があったことも明白に示される。
    近代が行き詰まっていると言われるいま、過去にヒントを得ようとするな近世―江戸時代―なのではないか、と思う。それを一言で言うなら「相対化」だ。

  • [ 内容 ]
    近世的なるものとは何だったのか―。
    平賀源内と上田秋成という同時代の異質な個性を軸にしながら、博物学・浮世絵・世界図・読本といったさまざまなジャンルの地殻変動を織り込んで、江戸18世紀の外国文化受容の屈折したありようとダイナミックな近世の〈運動〉を描いた傑作評論。
    1986年度芸術選奨文部大臣新人賞受賞作。

    [ 目次 ]
    はじめに 近世的なるものへ
    第1章 金唐革は世界をめぐる―近世を流通するもの
    第2章 「連」がつくる江戸18世紀―行動本草学から落語まで
    第3章 説話の変容―中国と日本の小説
    第4章 世界の国尽し―近世の世界像
    第5章 愚者たちの宇宙―『春雨物語』の世界

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 3/11 読了。

  • 江戸文化って面白い、という想いは伝わってくるのだけど、いかんせん串刺しとなるコンセプトが見えづらくて、読んでいて話が右から左に過ぎていくのがもったいない。

  • LBR

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著者プロフィール

1952 年神奈川県横浜市生まれ。江戸文化研究者、エッセイスト、法政大学第19 代総長、同大名誉教授。2005 年紫綬褒章受章。『江戸の想像力』( 筑摩書房) で芸術選奨文部大臣新人賞受賞、『江戸百夢 近世図像学の楽しみ』( 筑摩書房) で芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー学芸賞を受賞。近著に『遊郭と日本人』(講談社)、
『江戸問答』( 岩波書店・松岡正剛との対談) など

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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