自分を知るための哲学入門 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.66
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本棚登録 : 781
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480081094

作品紹介・あらすじ

哲学とは自分を深く知るための、他者とほんとうに関わるための、もっともすぐれた技術(アート)なのだ。哲学の読みどころをきわめて親切に平易に、とても大胆に元気にとらえなおした斬新な入門書。もちろんプラトンもデカルトもカントもヘーゲルもニーチェもフッサールもハイデガーも大物はみな登場。この一冊で哲学がはじめてわかる。

感想・レビュー・書評

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  • 学者でもない者が、哲学とどう向き合うべきかを教えてくれる一冊。たんなる教養としての哲学は役に立たない。そうではなく、世界を自分ごとに引きつけ、行き詰まるくらいまで考えたとき、哲学は役に立ち、新たなモノサシを与えてくれる。本書はそんな問題提起から始まり、以降は哲学史を噛み砕いて説明してくれる。「思想とは本来、なにか隠された奥深く高尚な真理を告げるものではなく、人間どうしの相互了解の可能性を押し拡げるためのひとつの技術にすぎない」というメッセージが心に残る。

  • 本書は2部に分かれています。
    前半は哲学とは大きくどのようなものかを書いていて、
    後半は有名どころを抑えた哲学の歴史的なものが書かれています。


    大学生だったときに、この本を読めと言ってほしかったと思う位、
    哲学者の考えや流れ、タイプなどを理解することができました。
    ただ、やはり駆け足でたくさんの哲学者の流れを紹介している
    ので、くわしく知ることにはならないでしょう。
    と、言っても私にはこの駆け足すら満足に理解していませんが。
    まさしくその名の通り、入門書には最適だと感じました。


    この世界へ入る小さな入口的本書。
    私は4年間、何をしてきたのでしょうか…。
    本書を読んで、そればかり考えさせられました。

    ま、いっか。

  • 難解な哲学書が多いが、本書は著者の見解がわかりやすく、新たな哲学観を持つことができました。

  • 確かに、わかりやすく書かれていて入門書として良本!
    しかしやっぱり哲学書の特性上なのか抽象的な言葉が多くて理解しづらかった〜
    例えが多用してある哲学入門書があったら絶対買うのになーそして子どもに教えてあげられるんだけどなー。
    例文がないのは、哲学者は抽象的な事柄を例にすることによって微妙にニュアンスが変わることを恐れてるのかな?それとも間違って教えてたら申し訳ないからかな??

    近代哲学のキルケゴール、ニーチェ、ハイデガー部分は現代社会につながる部分が多くてわかるーなるほどーってなった。

  • 現象学を中心軸としてソクラテスからポスト・モダン思想までの哲学の流れとその問題を平易に解き明かし、哲学が単なる論理の遊びではなく、社会との関係性を深めるための術であることを明らかにする。

  • 大昔に読みましたので細かいところまでは記憶しておりませんが、非常に読み易く入門書として優れた内容であると感じました。小学生でも充分に理解できる内容でありながら成人が読んでも得るものがある書籍だったと記憶しています。読書嫌いだが哲学とはどういうものか知りたい、という方には打って付けなのではないでしょうか。

  • 著者にとってまさに哲学を知り、哲学書を読み深めていくことが、自分を知ることと絡みあってきた半生だったことが書かれている。

    また、本書では、多くの部分にわたって、古代ギリシャから現代に至る哲学の歴史と著者の解釈が書かれているが、それがどのくらい「妥当」(本書のキーワードの一つ。フッサール) な解釈なのか、わからない入門レベルの自分としては、補完できる他の一冊を探して読みたいと思った。

  • "哲学を知っている人が、(私のような)知らない人にわかりやすく説明をしてくれている本。この本を読むと哲学がわかった気になってしまう。思想家の読書案内にもなっている。
    著者が考える 哲学とは何か?
    1.物事を自分で考える技術
    2.困ったとき、苦しいときに役に立つ
    3.世界の何であるかを理解する方法ではなく自分が何であるかを了解する技術
    だという。
    そして、著者が哲学することを学んできた体験、経験を紹介してくれる。
    そして、順を追って西洋哲学がどんな歩みを経てきて現在に至ってきたのかを説明してくれている。
    この本は、3ヶ月ごとに読み返してもいいと思っている。なぜかというと、哲学を俯瞰して捉えられるようになりたいからだ。第3章からを今度はノートをとりながら読み、各時代に登場する人物と、その人物が示した世界観を捉えることができたら、古典を読む時のガイドになるだろう。

    この本を読んで、ヘーゲル、ハイデガー、ニーチェ、フッサール、サルトル、キルコゲール、デカルト、スピノザ、カントなどといった思想家の本を読んでみたいと思った。"

  • このような哲学入門の著書が読みたかった。難しい学問を出来るだけ平易に言い換えてくれることで分からないなりにも少しだけ分かりかけた。

    また何度も読み返したい。この本の中で著者が薦めてくれている入門編の作品は一通り読んでみようと思う。

    それにしても難しい。難しいけど何故か読みたくなるのは自分でも、この難解な書物を読む俺カッコイイ気持ちもあるけど、でも少しでも一瞬読めている感覚になる時がたまにある。その時がとても気持ちいい。放尿感にも通じる不思議な気持ちになる。

    ともあれこういうふざけた態度で読んでいて哲学に対して失礼ではないかと思っていたが、著者は

    「それぞれの学説をある真理を知るためにならい覚えようとするのではなく、そういった哲学的直観を深く育て上げるために哲学を読めばいいのである」という言葉に大変励まされた。

    また、

    だがわたしたちはいったい何のために「自分自身を知る」必要があるのだろうか。わたしの考えではそれはこういうことだ。人間にとって単純に自分の状態を知るということは、べつに大した意味を持たない。自分のルサンチマンや弱さや力の限界をよく知ることはそれなりの意味を持っているが。大事なことはむしろ、自分と他人との関係のありようを知るということであり、それを通してしか、自分を深く知るということはできないと考えたほうがいい。

    唸った。こういう今自分が何となく感じている感覚(それはまだ思考のような形を成してもいない)にうまく言葉で表現されている箇所に出会ったとき、いままさに自分が欲していることだと感じ雷に撃たれたような感覚になる。その時は姿勢を正して正座して読み直す。無意識に言葉が与えられて思考がはっきりと自分の意識下に入る。それが本当に合っているかどうかは分からないが。

    あとがきにて

    哲学を、よい音楽のように自分の生を深く味わうためのものとして遇すること。これが哲学に対する賢明な態度である。

    なるほど。哲学を音楽を聴くように接する。それなら自分にも出来そうだ。(決して音楽を下に見ている訳ではないが)哲学のその廻りをウロチョロする(本屋で本を探すように)カジュアルに、俗っぽく、自分なりに、これからも読もうと思った。

  • めちゃくちゃ哲学したくなった!そもそも自分も哲学に対しては興味があったもののなにやら難解な感じがして中々立ち入ることが出来ていなかった。しかしこの本を読んでみると、哲学というものは①この世界とはどのようなものなのかを理解すること、認識の問題②自分自身の生きかた、生を豊かにするもの、であるかという2つの問題を深く知ることができるものだということがわかった。もう少しこの本の参考文献などを読んで哲学してみたいと思う

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著者プロフィール

1947年生まれ。哲学者。早稲田大学政治経済学部卒業。現在、早稲田大学国際教養学部教授。主な著書に、『プラトン入門』、『言語的思考へ』、『人間的自由の条件』、『完全解読 カント『純粋理性批判』』、『完全解読 フッサール『現象学の理念』』ほか多数。

「2017年 『ハイデガー入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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