新編 教えるということ (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 1080
感想 : 116
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480082879

作品紹介・あらすじ

50年に及んで一教師として教育実践の場に立ち、退職後も新しいテーマを研究・発表しつづけている著者が、本当に"教える"ということはどういうことなのか、具体的な数々のエピソードを通して語った表題作「教えるということ」をはじめ、「教師の仕事」、「教室に魅力を」、「若いときにしておいてよかったと思うこと」を収録。プロの教師としてあるべき姿、教育に取り組む姿勢について、きびしくかつ暖かく語る。教育にかかわる人をはじめ、教育に関心をもつすべての人々、とくにこれからの社会を担う若い人々に贈る一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 教えるということ。

    自分に厳しく、きっと最期まで前向きに、子どもたちに向き合ってきてくださった方なんだろうなぁと想像できる。
    戦後の焼け野原の中で、教室すらないところで、手作りの教材を子どもに与えたとき、待ってたとばかりに食いついて勉強し始めた子どもたち。それを見て、子どもは本来、成長したい、学びたいという欲求があるんだと気付いた。その欲求に応えるために教師が、環境を整え、どんな教材なら子どもの欲求に応えられるか、どんな風に教えたらいいか、を考えること、それが教師の仕事だ、と。
    ここに書かれていること、教師としての心構えは、時代が変わっても、変わらず大切なことであると思う。

    先生の仕事についての本だけど、どんな仕事にも通じる、プロとしてどうあるべきか、という心構えでもあると感じた。

  •  ずっと前に買ってあった本ですが、この週末、一気に読み切りました。内容は、研修会等で大村さんが実際に講演をされた記録が4本、もちろん校正はされているはずですが、お話しになった雰囲気がそのまま伝わってくる語り口で書かれているのが魅力です。

     教えるということ、教師の仕事、教室に魅力を、若いときにしておいてよかったと思うこと、同じテーマで自分が話すとしたらどんな話ができるのか、考えさせられました。どの話にも、大村さんの人柄や、教育に向かう真摯な姿勢がにじみ出ていて、同じ教育に身を置くものとしては、心が引き締まる思いでした。

     例えば、「静かにしなさい」と言うことがあります。場合によっては、ひっきりなしに言うこともあるでしょう。でも、大村さんは、「ほかの人が言うのと全然違うのです。心に冷たい涙を流し、慚愧にたえぬ思いなのです。能力がなくてこの子たちを静かにする案を持てなかったし、対策ができなかったから、万策つきて、敗北の形で〝静かにしなさい〟という文句を言うんだということを、私はかたく胸に体しています。」と書いています。こんな覚悟で教壇に立っていたのです。

     この本の中には、「未来を建設する」という表現が度々出てきます。
     p.88 教育の仕事とは何であるか-それは未来を建設する仕事なのだ、…
     p.96 やはり未来の建設に役立つ人間を確実に育て上げる人、育て上げようとしている人だけが教師なのです。
     なかなか言えないフレーズです。それだけ、心血を注いで教壇に立っていたということが分かります。

     最後に、こんな言葉がありました。
     p.198 子どもたちひとりひとりを、優劣を超えた、優劣のかなたの世界につれていって、そして、ほんとうの成長ということを、成長の喜びを知らせていくには、簡単に言えば単元学習の幅広さ、自由さでこそと思います。
     〝優劣のかなたの世界〟そんな世界を、教師だけではなくて、子どもも保護者も感じて欲しいと思いました。

  • 教師の心構えや教えることに対しての方法が書かれている。また教える専門職であるため、家で勉強しないからダメだと言ったことは教師として言ってはいけないなどの教育論が書かれてある。
    気になったのは、中2ぐらいまでに付いた勉強に関する癖は生涯抜けることはないし、そこからいくら良い習慣をつけようとしても良くはならないと記述されていた。それは本当なのか。どうだろう。

  • 大学の恩師から教えていただいた一冊。
    教師として働く上での必読書だと思う。
    大村はまさんが教師としてご活躍されていた時代と比べ、現代は教師という職業の捉え方が大きく変わっているのかもしれない。しかし、本を読み終え、教師として子ども達の前に立つ上での心構えは今も昔も変わらないと感じた。

    教師になったから終わりではなく、教師になったからこそさらに研修をしていき、伸びようとする子ども達の世界に居続けなければならない。
    教師であることに年齢は関係なく、学ぶことをやめればたとえ若くても枯れているのだと思う。

    子ども達のように貪欲に学び続ける姿勢をもった教師になるためにまずはこの1年間を本気で生きるようにしたい。

  • 休校が明けしばらくして、「ようやく子どもたちを思い通りにできる」とでも言わんばかりの学校の雰囲気に、はま先生ならなんと言うだろうか・・・と再読。マインドを継承しながら、また違った形で進めていけたらと思う。

  • 熱い内容だった。モチベ上がる。単元学習のところはちょっと理解不足なので再読したい。

  • 素晴らしい先生。母親ではなく、教師という専門職、仕事に対する自負と期待がすごい。子供達がこんな素晴らしい先生に指導を受けることができたらと願わずにはいられない。宿題をしましたかとか、そんな検査官みたいなことばかりしても仕方ないし、やらないことを叱るのではなく、自発的に、しかも、そう誘導されたと気づかないように指導することができたらと願う。残念ながら今のところ、そんな教師に巡り会ったことはないのだが。

  • 印象的だった言葉
    いい人なんて当たり前
    子ども好きだけではダメ
    『書きなさい、しっかり』なんて母親でも誰でも言える
    教室は検査室ではない
    一生懸命指導したんですけど、なんて情けない

    他にもたくさん心に響く言葉があった。
    機会を見つけてまた読むだろう。

  • 教師の心得や意気込みみたいなものが語られている。超人として捉えていた大村先生がやっぱり超人なんだと理解を新たにすることができた。
    職業としての教師ではなく、教師としての人生を歩んできていた方なので、現代の働き方には合わないけど、一読の価値はある。教師の仕事はどうするべきか分かる。

    曰く
    優しいということは人としての大前提であり、それはウリにならない。子どもが好きということは教師として大前提であり、それはウリにならない。楽しいということは授業の成功ではなく、苦しくても成長を実感できる授業にすべし。

  • とにかく厳しい(笑)

    でも、『教える』という本質が詰まっています。
    時代が変わり、政治家が代わり、教育制度が変わる中、教師がするべき本質は変わらない。

    もう一度言う。すごく厳しい言葉(笑)

    今の教師はとにかく忙しい。
    この本に詰まった言葉を噛み締めて、でも自分を責めないで、読んで欲しいなと思いました。

    • QAZさん
      普通の会社員ですが、あみさんのレビューを見て読んでみようと思いました!
      普通の会社員ですが、あみさんのレビューを見て読んでみようと思いました!
      2018/06/20
    • あみさん
      ぜひ♪教えるっていろんな場面で活用できると思います♪
      ぜひ♪教えるっていろんな場面で活用できると思います♪
      2018/06/21
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