昔話の解釈 今でもやっぱり生きている (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房 (1997年1月1日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784480083197

感想・レビュー・書評

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  • スピリチュアルウーマン白雪姫に無自覚バイオレンススリーピングプリンセスオーロラ、ガラスの靴を履かなかったシンデレラに、魔法少女ラプンツェル!!?
    某ねずみさん侵攻前の「むかしばなし」に、文芸学者リューティのメスが入る!

    ※本作品とデ○ズニーに一切の関わりはありません。
    ※ちなみに「めでたしめでたし」が日本の昔話の常套句ですが、欧州では「死んでなければ、今でもやっぱり生きている」らしいです。
    ※噂によると絶版らしいので、図書館でぜひ。

  • 昔話に親しく接していれば、そこから何かしら感じ取る。それは表面的な教訓などではないし、ましてや残酷さでもない、なにか高いものである。昔話がさまざまに姿を変えながら私たちに伝えてくるものは何か。本書はその、昔話の「テーマ」を明確に示していて素晴らしい。
    それは、愛、勇気、信頼。人は孤独ではなく、支えてくれる援助者がいること。誰の心にも王者のようなところがあること。死の危険をくぐりぬけて初めて高みに上ること。見た目と真実は違うこと。悪はみずから滅びること。…などなど。なぜ子どもに昔話を聞かせるのか、という問いの答えがここにある。
    昔話の文体や構成に関する考察もあり(というか、メインはそっちかも)、たいへん勉強になるうえ読みやすい。読み聞かせに携わる人には必読!…が、どうやら絶版になってしまったようである。

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