ニーチェ (ちくま学芸文庫 ト 7-1)

  • 筑摩書房
3.51
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本棚登録 : 381
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480084217

作品紹介・あらすじ

力の本質とは、他の諸力との関係、差異である。つまり力は、つねに内的な差異化を含み、自己同一性をかわして生成している。ニーチェの語る「"力"への意志」は、主体が"力"を欲していることではない。ディオニュソス、シャラトゥストラの形象が示唆するとおり、"力"がより強くなるように、主体の定位が破れるまでに他との関係、差異化、多数化、純粋な生成を肯定することである。「永遠回帰」とは同一なものの再来ではない。純粋に生成するものはたえず自己同一性を欠くからこそ、多様に変容しつつ、回帰してやまない。ポスト構造主義の尖鋭なニーチェ像を提出した、画期的小論。

感想・レビュー・書評

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  • おもろい!
    ニーチェの入門に適してるかと聞かれたら正直微妙。
    少なくとも「ツァラトゥストラ〜」程度は読まないと分かった感で終わるかも。
    ラストの訳者による丁寧な説明もありがたい。
    良書。

  • ニーチェさんの「ツァラトゥストラはこう語った」の見事な解説になっていると思う。
    思うと言うしかないのは、わたしがツァラトゥストラを理解できている自信がないからである。でもきっとジル・ドゥルーズさんは、深く深くニーチェさんを理解しているのだろうという確信はある。まぁ…根拠はないけど。
    ツァラトゥストラの様々な謎が、ニーチェさんの謎が解き明かされている気がする。
    ジル・ドゥルーズさんのように自分の言葉でニーチェさんを語れるようになりたいと思った。もっと何度も何度も読み返さないと…


    やりたいことが出て来るのっていいな。

    Mahalo

    • ゆさん
      「ツァラトゥストラ」今読んでみています。
      今いるここから逃げたほうがいいような気がしています。
      「ツァラトゥストラ」今読んでみています。
      今いるここから逃げたほうがいいような気がしています。
      2012/12/06
    • keisukekuさん
      あははっ!そうかもしれませんねぇ~うまくゆくとよいですね。
      あははっ!そうかもしれませんねぇ~うまくゆくとよいですね。
      2012/12/06
  • ひとまず読んでみた。頭からするするとぬけていき読み返しても
    あんまり記憶に残らない。

    ただ、驢馬・蜘蛛・鷲および蛇なんかにはそれぞれ意味づけが
    されていることがわかった。
    驢馬は、砂漠(ニヒリズム)の動物でディオニソス的な(然り)のカリカチュアでありその裏切り・・
    蜘蛛は復讐の精神であり怨念の精神。
    などなど・・・

    文学者なんかはこういうの知ってたら違う読みかたができるかも?

    • keisukekuさん
      今読んでますが、解こうと思っていた問題の解答をついつい見ちゃったような…得したような、損したような…気分です。
      今読んでますが、解こうと思っていた問題の解答をついつい見ちゃったような…得したような、損したような…気分です。
      2012/12/04
  • 「力」と意志について。キリスト教的禁欲思想とニヒリズムへの批判。および狂気と生成。
    19世紀の話のはずなのに、現代社会への批判のように聞こえて面白かった。
    ただ言葉の使い方が哲学書的で、普通の感覚では読みにくい。
    あと「ニーチェ曰く」を使いたくなった。

  • ドゥルーズによる解説は、自分ではほとんど理解できていないと思う。
    後半の「選集」は、うまくまとめられていて読み易かった。
    やはり、ニーチェ自身の手になるものを読むべきなのだ。
    ついでに、訳者による解説もおぼろげにしか理解不能。
    正確に書こうとしているのだろうけれど、こういうのは解説にならない。
    もう、こういう解説を書く時代ではないと思う。

  • 3.2

  • -2002年11月―

  • ニーチェ
    (和書)2009年04月28日 18:40
    1998 筑摩書房 ジル・ドゥルーズ, 湯浅 博雄


    個人的にはニーチェ選集「結び-狂気について」が面白く読めました。内容的には?な感じ。哲学的意味の言葉の使い方がドゥルーズ独特な感じがしました。彼の作品は「差異と反復」しか読んでいません。こちらもなんだか読んではいるけど捕らえ所のない感じがしました。自分は全然勉強不足なんだろうなって思った。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784480084217

  • ドゥルーズによるニーチェへの愛みたいなものを感じた。とても丁寧に分かりやすく解説してくれているのでドゥルーズなのに気軽に読める不思議。何度も読み返したくなる一冊。

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著者プロフィール

(Gilles Deleuze)
1925年生まれ。哲学者。主な著書に、『経験論と主体性:ヒュームにおける人間的自然についての試論』『ベルクソニズム』『ニーチェと哲学』『カントの批判哲学』『スピノザと表現の問題』『意味の論理学』『差異と反復』『ザッヘル゠マゾッホ紹介:冷淡なものと残酷なもの』『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ1・2』『批評と臨床』など。フェリックス・ガタリとの共著に、『アンチ・オイディプス』『カフカ:マイナー文学のために』『千のプラトー』『哲学とは何か』など。1995年死去。

「2021年 『プルーストとシーニュ〈新訳〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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