美術という見世物―油絵茶屋の時代 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480084958

作品紹介・あらすじ

浅草は奥山の生人形、西洋油画を並べた油絵茶屋、パノラマ館での戦争体験、掛け軸になった写真…19世紀日本のエロ、グロ、ナンセンス。細工師の手になる奇々怪々な造形表現のかずかずは、市井の人びとはもちろん、外国人をも驚かせ魅了したが、それにもかかわらず、西洋文明に倣えの近代化が押し進められる渦中で排除され、やがて歴史に埋もれてしまう。美術という基準からはずれたアウトローを掘り出し、幕末・明治の驚くべき想像力を検証する、転換期の日本美術への新たな視座。図版多数。

感想・レビュー・書評

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  • 開国、そして異文化の流入によって花ひらいた転換期・明治。現在の素地となる様々な出来事や潮流が生まれた明治文化の多様性をご紹介します。
    <閲覧係より>
    近代美術とは?そもそも近代の線引きとは?「美術」という造語が生まれた明治。近代と前近代という線引きをはじめ、多くの事柄を分類・仕分けしてきた中には「美術」と「美術でないもの」という線引きもあったに違いない。その「~でないもの」と断定された造形表現の数々に見世物がある。兵庫県立近代美術館の学芸員でもあった著者が、その線引きを探ることで「近代」を考察する。
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    所在番号:文庫||702.1||キナ
    資料番号:10166503
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  • 明治時代以降に確立する「美術」という西洋的・近代的制度が覆い隠してしまった、「見世物」としての(大衆的な、キッチュな、体系化を逃れる混沌とした)視覚的営為について。

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著者プロフィール

1954年浜松市生まれ。東京藝術大学大学院修士課程中退。兵庫県立近代美術館学芸員、東京大学総合研究博物館をへて、東京大学大学院教授(文化資源学)、静岡県立美術館館長。
見世物、銅像、記念碑、動物園、お城など、忘れられたもの、消えゆくものなどを通して日本の近代について考えてきた。2015年春の紫綬褒章、2017年中日文化賞。
著書に『美術という見世物』(平凡社、1993年、サントリー学芸賞)、『ハリボテの町』(朝日新聞社、1996年)、『写真画論』(岩波書店、1996年)、『世の途中から隠されていること』(晶文社、2002年)、『わたしの城下町』(筑摩書房、2007年、芸術選奨文部科学大臣賞)、『股間若衆』(新潮社、2012年)、『戦争という見世物』(ミネルヴァ書房、2013年)、『銅像時代』(岩波書店、2014年)、『近くても遠い場所』(晶文社、2016年)、『せいきの大問題』(新潮社、2017年)、『動物園巡礼』(東京大学出版会、2018年)。

「2019年 『木下直之を全ぶ集めた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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