- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480085887
感想・レビュー・書評
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英語を和訳したとき、なんでどうも日本語らしい日本語にならないんだろう、と思っていたら、同じ状況でも日本語と英語での表現の仕方が異なるために、英語を直訳したものをちょっと日本語らしく直すだけでは綺麗な日本語にならないんだ、ということを初めて気づかせてくれた本。
意訳は日本語の表現力がなければできない、と思っていたが、法則があり、テクニック的にできるものだということは驚きだった。
また、日本語の表現を英語と比較して考えるにも役立つ。
例を挙げればキリがないが、英語の受動態は日本語の受動態と同じだろうと思っていたけど、それも全く同じではなく、日本語の受動態は微妙な違いで異なったニュアンスを表現しているとの整理はとてもわかりやすかった。
説明も難解さはないので、高校生くらいからでも十分読めると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
英語の発想を、日本語での翻訳という切り口から、分析し、ついには、日本語の論理と英語の論理の違いと類似点を炙り出していく興味深い本です。タイトルにかかわらず、実は、「日本語の発想」を見極めようとした本とも言えそうです。
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英文翻訳術に増して、英語力、日本語力の不足を痛感させられる本。改めて日本語の文法とか言われてもツライものがある。
受け身を能動で訳したりするテクニックは使えると思う。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737520 -
英語は名詞中心⇔日本語は動詞中心
無生物主語は原因・理由を表す副詞句に
目的語は主語として訳す
許される→許してもらう
描出話法(自由間接話法) -
著者が、シェイクスピアの作品などの翻訳にたずさわってきた経験を通じて、英語と日本語の発想のちがいについて考察をおこなっている本です。
著者は、外山滋比古や池上嘉彦らの対照言語学的な議論を紹介するとともに、英語と日本語の発想のちがいについて、いくつかの例をもとにたしかめています。それによると、英語が名詞中心的な発想で文が組み立てられるのに対して、日本語は動詞中心的な発想で文が組み立てられるとされ、また英語が実体を中心に分析するような認識の枠組みをもっているのに対して、日本語が状況をすくいとるような認識の枠組みをもっていると論じられています。他方で著者は、描出話法や受動態などの考察を通じて、英語の発想と日本語の発想を連続的にとらえることを可能にする視点を打ち出しています。
著者は、言語学や比較文化を専門にしているのではなく、実地の翻訳の経験を積んできた者としての立場から、英語と日本語の発想について考察をおこなっていると明確に述べています。そして「本書はむしろ、発想の転換という点を中心にした一種の翻訳読本としても読んでいただけるかもしれない」と語っています。そうした意味で、英語を自然な日本語に翻訳するためのテクニックを学ぶための本としても有益であるように思います。 -
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英語と日本語の違い、そして共通点を通して日本語の素晴らしさも再認識。自分も時々翻訳の真似事をするが、より意欲を高めてくれる一冊だった。
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星5をつけたくせに内容を忘れた…再読せねば。まだ家にあるかな。