少女古写真館 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.24
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本棚登録 : 90
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480086679

感想・レビュー・書評

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  • 著者が趣味で収集した、「少女古写真」コレクションの中から一部を掲載したもの。
    いかがわしい写真があるわけではなく、むしろ肖像画に近いものが多いのだが、私はページをめくっている間どこか居心地の悪さを感じた。それは多分、この写真が男性である著者によって収集され、また本としてまとめるために選ばれた、という前情報があるからだろう。各章毎に記載されたコラムも相俟って、単なる普通の写真集を眺める時とは違い、一連の少女の写真に向けられた男性の視線を生々しく感じる。
    誤解を招かないように書くと、著者にとって集めた写真の少女達は性的な対象ではない、と言い切っている。むしろ性的な対象となった場合、彼の中の「少女」の枠から外れるのだと。
    写真自体は時代を感じさせ、素敵なものが多い。土産物と思われる写真や誰のものか分からない写真の中、キャロルの撮った「少女写真」は被写体の愛らしさが余すところなく映されていて、流石だなと思った。

  • グロテスクなばあさんの出現で一気に萎えた。
    写真が少なかったら星1やったで、これ。

  • 漂いつつ、不機嫌で、手に負えず、小さくて、脱皮し続け、互いに似ている、移ろう事が宿命の、混乱した少女のイメージを捕獲した著者のコレクションした 19世紀後半から20世紀初頭にかけての写真と絵葉書を多数掲載した少女コレクション。ワタシはやはり日本の少女の写真にグッとくる。

  • 「いつでもちょっぴり不機嫌で、どうにも手に負えない、小さな存在――少女たち。この捉えどころのない生きものは、幼児から女へと変貌するあわいの瞬間に奇跡のごとくたちあらわれ、やがて幻のようにうつろってゆく。かたや、写真というものは、つねに儚いものの姿を追い求めつづけてきた。だから、まるで補注網で美しい蝶をつかまえようとするように、写真が少女という一瞬の姿を捕らえてきたのは当然の成りゆきなのだ。洋の東西を問わず撮りつがれてきた少女写真を厳選し、小さなサイズに閉じ込めた、手のひらに載るコレクション。」

    ↑裏表紙より抜粋


    『少女古写真館』

    この本は写真評論家である飯沢耕太郎さんが旅先などで細々と集めた、少女を被写体とした古写真を写真集のようにまとめたものです。

    全部で12の章から構成されており、それぞれの章のタイトルは

    第1章 花と乙女
    第2章 異国少女(エトランゼ)たち
    第3章 人形愛(ピグマリオニズム)の世界
    第4章 日本少女(ジャパニーズガール)たち
    第5章 二人の少女
    第6章 少女と小道具
    第7章 グリーティング・カード
    第8章 少女のまなざし
    第9章 ルイス・キャロルの少女写真
    第10章 小さきもの―コビト論
    第11章 スリーピング・ビューティー
    第12章 技術論

    となっています。
    もうこのタイトル群をみただけで、自称乙女としては触手が動かぬわけがありません。

    本をひも解けば、遠い日の少女たちは一斉にこちらを見返してきます。
    おそらく彼女たちは様々な人生を送り、もはやこの世を去っていることでしょう。
    しかし写真に写っているのは、自分の行く末など知りもしない純粋な少女たちだけです。

    彼女たちは幼き日々の自分自身を写真という器の中に取り残し、今もなお眠っています。
    ただ私たちが望みさえすれば、彼女たちの記憶の残滓は私たちの思考に語りかけてくれます。
    とても気だるく面倒くさそうに…

    この本を手にとったあなたはアリスに至高の美を見たキャロルのように、彼女たちのために物語を紡がなければなりません。

    「今日はどんな話を聞かせてくれるのかしら…」

    あなたはもう立派な創作者です。

  • なんだか中二な本を買ってしまったwwwww
    ドレスやリボンの女の子たちの写真が可愛くて買ってしまいました。
    ふわっふわな髪に片側の大きなリボン。大好きです。すごく可愛い。
    クラシカルな子供服やブーツなんかも見ててすごーく楽しかったです。
    ジャパニーズガール他もいるよ!
    ただ最後の対談はいらなかったなー。

  • 世界の様々な少女の写真が美しい色彩で掲載されています。
    見世物小屋の少女が印象的。
    日本美少女にも会えます。
    うっとり。

  • レトロで萌え萌え

  • 著者が各地で収集した少女達の古写真を解説(?)付きで載せてあります。可愛いだけでなく少し媚びているような表情が堪らなく好きです。今現在生きているかすらわからないまったく他人の少女達のレトロな写真は味があり、また妄想が膨らみます。

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著者プロフィール

1954年宮城県生まれ。写真評論家。
1977年日本大学芸術学部写真学科卒業、1984年筑波大学大学院芸術学研究科修了。主な著書=『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書、1996)、『私写真論』(筑摩書房、2000)、『デジグラフィ』(中央公論新社、2004)、『写真を愉しむ』(岩波新書、2007)、『増補 戦後写真史ノート』(2008、岩波現代文庫)、『アフターマス―震災後の写真』(菱田雄介との共著、NTT出版、2011)ほか。

「2017年 『キーワードで読む現代日本写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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