シャーマニズム 上 (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480088376

作品紹介・あらすじ

著者はシャーマニズムを「エクスタシーの始源的な諸技術」と定義する。その担い手たるシャーマン、聖の専門家はいかにして誕生し、どのような活動を行うのだろうか。膨大な資料を駆使しつつ、シャーマンの召命と試練、象徴的な死と再生、めざましい超能力や、それを支えるコスモロジーに説き及ぶ本書は、比較宗教学あるいは宗教形態学の古典であるとともに、原初の世界と人間の普遍的な型に迫ろうとする情熱的な思想の冒険行でもある。本巻には、イニシエーションの諸相、衣裳と太鼓のシンボリズム、中央・北アジアのシャーマニズム、宇宙論などのテーマを含む第8章までを収録。

感想・レビュー・書評

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  • シャーマンと言うのはトランス状態に入ることにより様々な奇跡を行う人間の総称である。エリアーデによると、霊的な存在、時に過去のシャーマンの霊など悪魔的な存在の補助を借りて、擬似死と霊的世界への上昇(もしくは下降)を行い、そこでシャーマンとしての修練を積んだ後現世によみがえることによってシャーマンとしての力を身につけるとある。シャーマンは守護霊や補助霊を持ち、おおむね霊とは支配もしくは協力関係にある。エリアーデがあくまでシャーマンを自律的・主体的な存在とみなしているのは注目に値するであろう。シャーマンは降霊を行うが、それは霊によるシャーマンの身体の乗っ取りというものではない。シャーマンになる少年少女には時に精神疾患的要素が見られるが、それは必須の要素ではなく、特定の事件が時に全く健康な人間をシャーマンとして運命付ける。

  • とにかく膨大なシャーマニズムの事例と分析。479ページにして、まだ上巻という。。。でも、すごく勉強になるし、なにより読んでいていろんなことを思いつく。良書です。

  • これでもかこれでもかというシャーマニズム事象・事例のオンパレード。
    ここまで集成された本はないのでは?圧巻。

    日本人、そして、この2013年という歴史の中にいる私たち。その社会習俗・宇宙論とは別のカラクリでなされるシャーマンの営為はそのまま別の宇宙構造を創生します。
    だからこそシャーマンなんだろうな。

    下巻へ。

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