- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480088758
作品紹介・あらすじ
著者は20世紀フランスを代表する美術史家。師マール、弟子バルトルシャイティス、シャステルらとともに、普遍主義的美術史の学統を担った。かたちは生きている。常に変容の可能性をはらみ、多様に現象する。芸術作品を取り囲むさまざまな要因、すなわち空間や素材、時間、様式もまた、変化に対して開かれた生ける存在である。かたちが生命を持つということは、それが自由であろうと望むことにほかならない。本書は、かたちを生み出し変化させる関係と環境の全体をしなやかで強靱な思考の網にかけ、"自由"を漁ろうとする試みである。貴重な証言「石の言葉」を併載する、待望の新訳増補決定版。
感想・レビュー・書評
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阿部成樹訳。文体は美麗で内容も興味があるものだが、なかなか歯ごたえがある。趣味の本として手元に置いておくのも悪くない。
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記号は何かを意味するが、かたちは自らを意味する
かたちは、精神に置いて具体化しないまま存在し得るとすれば、具体化する以前のかたちのゆらめきないし働きとはいかなるものか
⇔線=『生命のかたち』をたぐりよせるために、意識を外に向けてうろうろする。
意識するとは、かたちをとることである
彼の中でかたちは常にこの手と格闘しているのである。かたちはいつでも、行為を願うことではなく、行為そのもの
素材と空間を手中にする以前においてさえ、かたちはすでにそこに生きている
かたちは作用を引き起こし、自らを展開させた作用を今度は引き取って、それをいっそう発展させ、カッコとしたものにし、また手なづけようとする -
内容(「BOOK」データベースより)
著者は20世紀フランスを代表する美術史家。師マール、弟子バルトルシャイティス、シャステルらとともに、普遍主義的美術史の学統を担った。かたちは生きている。常に変容の可能性をはらみ、多様に現象する。芸術作品を取り囲むさまざまな要因、すなわち空間や素材、時間、様式もまた、変化に対して開かれた生ける存在である。かたちが生命を持つということは、それが自由であろうと望むことにほかならない。本書は、かたちを生み出し変化させる関係と環境の全体をしなやかで強靱な思考の網にかけ、“自由”を漁ろうとする試みである。貴重な証言「石の言葉」を併載する、待望の新訳増補決定版。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
フォシヨン,アンリ 1881‐1943年。フランスの美術史家。ディジョン出身。父は版画家。エコール・ノルマルに学び、リヨン大学教授兼同市立美術館長を経て、24年パリ大学教授、38年コレージュ・ド・フランス教授 阿部 成樹 1962年生。東北大学大学院博士課程修了。パリ大学美術史学博士。現在、山形大学助教授。西洋近代美術史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
一生懸命図書館でコピーした(コピーされたファイルから)のが学部2年次。
それから数年、ついに文庫化、やっほい!
やっぱどんないい本も、ファイルからは読まんもん。 -
課題で読まされた時はそうでもなかったけど、読み物として面白い。