絵巻で読む中世 (ちくま学芸文庫)

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  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089335

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  • 『鳥獣人物戯画』『年中行事絵巻』『伴大納言絵巻』『信貴山縁起絵巻』の四つの絵巻をとりあげ、そこにえがかれている内容から中世という時代についての考察を展開している本です。

    地の文による説明と、二人の人物による対話が交互に配置されて、絵巻についての考察が展開されるという、一風変わった叙述のしかたが採用されています。とくに対話のパートでは、歴史学者である著者が地の文による説明では述べることがむずかしいと思われるような大胆な仮説が提示されており、おもしろく読むことができました。

    また最後の章では、『今昔物語集』の説話を題材にとって、それにもとづく絵巻を想像するという興味深い試みがなされています。できることならば、じっさいにイラストレーターを起用して、絵を掲載してほしかったところではあります。

  • 新書文庫

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著者プロフィール

1946年生まれ。東京大学・放送大学名誉教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専門は日本中世史。著書『院政期社会の研究』(山川出版社)、『吾妻鏡の方法』(吉川弘文館)、『中世のことばと絵』(中公新書)、『絵巻で読む中世』(ちくま学芸文庫)、『書物の中世史』(みすず書房)など。

「2019年 『中世史講義 院政期から戦国時代まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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