ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 902
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089816

作品紹介・あらすじ

二〇世紀哲学の方向性を決定づけたウィトゲンシュタイン前期の書『論理哲学論考』。この衝撃的著作を、哲学界きっての柔軟な語り口で知られる著者が分かりやすく読み解き、独自の解釈を踏まえて再構築する。ここでは単なる歴史的価値を超えて、『論考』の生き生きとした声を聴くことができるだろう。本書は、こう締めくくられる-「語りきれぬことは語り続けねばならない」。比類なき傑作読本にして、たまらなくスリリングな快著。ウィトゲンシュタイン思想全体の流れの中で『論考』を再評価する新原稿、「『哲学探究』から見た『論理哲学論考』」を付した増補決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 論理哲学論考論考を読んで、そのすぐは理解度が30%くらいで。その後これ読んで、理解度が60%位にはなったと思う。
    論考読む前にこっち読んどきゃよかったなぁ…としみじみ。

  • これは解説書ではない。少なくとも「私は『論考』をウィトゲンシュタインの手から奪い取りたいのである」なんて挑発的な言葉を投げかけるような解説書なんてこれまで見たことがない。一人の論理学者が百年前の本と向き合い、考えに考え抜き、自らの言葉で語ろうとするその文章は感情が零れ出し、時には情熱的でさえある。『論考』の副読本としてもこの上なく優れているのだけど、それ以上に語りうるものを語ることで語りきれぬものを何とか指し示そうとする、本書から語られず示されている「本を読む姿勢」というものに何より胸を打たれてしまった。

  • 読んでる時と、読んだ直後はなるほどなあ、と思ってわかったような気分になるのだが、数分後には、何がわかったのか分からない状態になり1時間後には何がわからなかったのかもわからないくらいわからない状態になる。でもこの本はこの本だけでとても面白いし読んでいるのが楽しい。わかるわからないの問題ではないのだ。

  • 論理哲学論考は突然言い切りで断言するので、素人にはわけがわからない。その行間を埋める良書。かなり自信満々な文章なのでちょっと当初はイラッとするけど、それを超えれば実に丁寧に解説されていて感謝感謝です。

  • 著者訳の岩波文庫「論理哲学論考」を読む前に読んでみた。その判断正解で、哲学素人にとって論考本体は解説なしでは難解だと思う。

  • 途中まではよかった。そこから時間を空けたのがまずかった。よく分からなくなった。

  • 『論考』に自身の考え方を加え発展的に批判しつつ読み解く本でした。

  • draft(書いてる途中扱い)

    おもしろかった…
    一流の学者が、形而上のことがらについて、ごく卑近な例を出してかみ砕いて説明してくれている。これほどわかりやすく哲学書を解説することができる、ということが信じ難い(野矢先生がすごい方なのだということはとにかく伝わった)。
    形而上学的な事柄を同じレベルの抽象語でパラフレーズしているというのがこれまでの、文学書であれ哲学書であれ、こうした専門書の印象だったが、それをことごとく覆す読書体験だった。
    例えば文学者が作家論を、または作品論をものしたとして、その対象となっている作品(群)を未読のまま、その作品論を読み進めることはできない、できないことが多かった。法律の逐条解説本のように、例えば文学作品を解説した文学書などはないと思っていた(ある文学作品を読んでよく分からず、その本についての専門書を読んでも、少なくともやはり部分的にしか、わかったような気にならなかった)。
    けれど本書は、もちろん原著を読むことが本来と言いつつも、確かに、「論理哲学論考」そのものを読むよりもそのものを読んだこととなり得るような本だった。
    ただ、本書の結論としては、はっきり言って「分からない事柄のわからなさを明らかにした」のではないか。おそらく人文系の学問に関心のない人は(つまり、一般的な人)は、ウィトゲンシュタインのいう内的な論理空間なるものを知って、「それで?」となるに相違ない。
    本書は、その内容的には、例えばビジネス書の対極、北極と南極の位置にある。野矢先生はそう言ってはいないが、私は「意味の他者」はやはり怖いし、対するにただ沈黙のほかないと思う。しかしそう思わない多数の人がいわゆる成功しているのであり、その人たちにとって、本書の内容は、果たしてどんな意味があるのだろう。
    大学生の時になぜ本書を読む機会がなかったのか、とは思ったが、一方で、いずれにしても頭が良くなければ、哲学者の仲間にも、「意味の他者」を何なく受け入れられる人たちの中に入って一般的になるということも、どうせ自分にはできないのだと思った。

  • なんとも難しい。原著は当然ちんぷんかんぷんだけど、これもまた。この雑多な世界のなにが整理されたのか

  • 理解しきれない

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著者プロフィール

1954年生まれ。現在、立正大学教授。専攻は哲学。

「2020年 『語りえぬものを語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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