幾何物語: 現代幾何学の不思議な世界 (ちくま学芸文庫 セ 1-1 Math&Science)
- 筑摩書房 (2007年12月10日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480091260
作品紹介・あらすじ
三角形や四角形、円がおりなす美しい性質や思いがけない不思議さは古くからファンを魅了してきた。また厳密な証明の学習材料としてとりあげられてもきた。そのユークリッド幾何学は幾度もの転換を経て、いまや現代幾何学へと大きな変貌をとげたが、そこにはどのような物語があったのか。ヒルベルトの幾何学基礎論、クラインのエルランゲン目録、非ユークリッド幾何学、トポロジーなど、学校幾何では触れられなかった話題がさりげなくひもとかれる。手を使い、作図し証明しながら、幾何のおもしろさにひたりつつ、そのもう少し先までを案内してくれる、現代数学から読み解いた幾何学再入門。
感想・レビュー・書評
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幾何学は目で見える物を扱うため、おそらく一番とっつきやすい数学でしょう。しかしある程度高度な幾何学になると、もはや視覚的には理解しきれない抽象化された世界が広がります。そこからが本当の面白さだと思いますが、その一反を垣間見ることが出来る一冊です。
まず最初にギリシア時代からある作図問題から始まって、ピタゴラスの定理と平行線の公理を解説、そこから非ユークリッド幾何学へと発展します。内容は特に難しくありませんが、きちんと証明の流れを追い掛けようとするとそれなりに落ち着いて読み進める必要があります。
高校までの数学で教わらない非ユークリッドは馴染みの無い人が多いので、こういう解説書があるのは良いことだと思います。ただタイトルの付け方が良くないでしょう。極めて実直な数学読み物なのに、なんだかファンタジーみたいで誤解を招きます。それだけが少し残念でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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