世紀末芸術 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480091581

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀の、新古典主義からロマン主義、写実主義、印象主義にかけてのリニアな流れと20世紀の多種多様な同時並行的「イズム」による複雑な芸術運動の間にぽっかりと空いた美術史の空白。これまで、その時代の芸術は特に顧みられてこなかった。雑多で退廃的で悪趣味ー。そうした見方が長く支配的であったからだ。しかし著者は、その時代の転換期の芸術に新たな光を投げかける。綜合と官能と鋭敏過ぎるほどの美的感受性ー。むしろ混沌とした時代であったからこそ、新しい創造の芽が生まれたのだ。絵画、彫刻、建築、装飾、デザインなど、あらゆる分野を横断して一斉に花開いた芸術の力とその精神を紐解いていく。

  • 印象主義→フォーヴィスム、キュビスムっていう把握してたら絶対思う、ゴッホとかクリムトとかセザンヌとかムンクとかそのへんの同じ並びにあるはずの有名な人らって結局どこに位置してる?っていう疑問が美しいくらい綺麗に溶けた。かつなんならそこが今に連なる転換点やったっていうの知って捉え方も大きく変わった。この人の本どれ読んでもわかりやすい面白いかつ文章綺麗

  • 象徴主義、綜合主義、新印象派等、19世紀末に芽生えた美術を包括する。当時の歴史的背景も合わせて知れて、読みやすかった。

  • 大学の講義の予習のために。

    実りある講義になりますように。

  • [ 内容 ]
    メタモルフォーズする官能の女性像、流麗なアラベスク模様、象徴的な動植物モティーフ―。
    アールヌーヴォーやユーゲントシュティールなど「世紀末芸術」は、19世紀末、爛熟の極に達した西欧文化の中から、一斉に花ひらいた。
    混沌とした転換期の鋭敏な感受性が、華麗な装飾性や、幻想的な精神世界などを追求しはじめたのだ。
    そこにはすでに、抽象表現の台頭、諸芸術の綜合、芸術言語の国際化等、20世紀芸術にとって大きな意味をもつ諸問題が提起されていた。
    新時代への「美の冒険」でもあった芸術運動を、絵画や彫刻、建築、装飾、デザインの分野にわたって捉える。

    [ 目次 ]
    序章 世紀末芸術とは何か(転換期の芸術;新しい芸術理念;頽廃と新生)
    第2章 世紀末芸術の背景(社会的風土;機械文明の発達;ジャーナリズムの繁栄;遙かな国・遠い国)
    第3章 世紀末芸術の特質(華麗な饗宴;魂の深淵;よく見る夢;音楽性と文学性)
    第4章 世紀末芸術の美学(象徴主義;綜合主義;科学主義)
    結び 二十世紀への道

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • (2013/02/24購入)
    長崎県立美術館での講演会が面白かったので購入。講演会題目は「黄金の世紀末ーウィーン芸術の光と影」。クリムトを中心に、絵画における黄金の扱われ方についてのお話しでした。

  • 僕の知識が不足しているからかもしれないけれど、アール・ヌーヴォーの入門書としては、断片的で全体像がつかみにくい。アール・ヌーヴォーの成立背景などはページが多くさかれていて、それはそれぞれのヨーロッパ都市のアール・ヌーヴォーの名称の成立の項をみれば明らかだろう。もう少し、芸術を勉強した後で読んでみたい一冊だ。

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著者プロフィール

美術評論家・大原美術館館長

「2020年 『高階秀爾、語る 方法としての日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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