官能の哲学 (ちくま学芸文庫)

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著者 : 松浦寿輝
  • 筑摩書房 (2009年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480092182

官能の哲学 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • カフカの著作『城』などが引き合いに出されていたのが印象的だったな。(まあカフカの未完系小説は、想像が掻き立てられるし、論評したくなるんだろうね)「こんなところで出会うなんて奇遇ですね」

    官能についてのみならず、表現・表象一般について多岐にわたる論考が展開されていました。示唆に富んでいた。

    メディアが究極にまで利便性を追求することで、エロス性が縮小し、霧散してしまう、のではないかとの論旨には首肯致します。“情報論的な早漏”とは言い得て妙。
    メディアなる構造そのものがエロスを発生せしめる装置なのではなかろうか。

    「見える」という場合、そこには必ず「見えていない」何かがあるというくだりも噛み締めておきたい。

  • ・内容の素描:潜勢態と現勢化(ベルクソン=ドゥルーズの言語、創造)、閉鎖系と膨張化(カフカの帝国、時間)、無媒介と消尽(プルーストの電話、メディア)、いずれも前者の静的虚偽に対して、後者の運動が対置され、そして後者もまた批判の対象となっている。
    ・根源的問題:恐らく欲望(つまり宙づりの持続)とは、「ヴェール」にまつわるあの2項間の運動に収斂するだろう。
    ・欲望の旋回:twitterにしてもそうだが、メディア(というよりツール)が欲望を喚起し、促進しているかのように見えるが、それが継続されるのは、満たされないが故に継続を強いるから(ソーシャルメディアが流行る一因)であり、結局のところ適度、良い意味でも悪い意味でもぬるいからだろう。

  • 2010/7/010購入

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